(東宝→東映※ただし「セブン」1本のみ→東宝→松竹)
を挙げた。
もう一つの守りの姿勢は、ウルトラの専属放送テレビ局としての、TBSの存在が挙げられるだろう。
1991年まで使用された旧ロゴ
円谷プロは、つきあうテレビ局を限定していたわけではなく、ウルトラ以外なら、各局で番組製作・放送の実績がある。
「マン」放送中から「セブン」放送開始直前までは、日本テレビで「快獣ブースカ」(1966年11月9日~1967年9月27日)を、東宝と共同で制作、
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「ブースカ」第9話『ブースカの大冒険』には、
「マン」の赤色火焔怪獣バニラを改造したイモラ(劇中に名前は登場せず)が登場。
(すでに配信は終了しています)
↑怪獣倉庫での記念写真で、ブースカの頭の左にあるのがイモラの着ぐるみ。
「ブースカ」はモノクロ作品だったので、イモラの色がわかる貴重な一枚。
以後、「ブースカ」同様に、ウルトラ怪獣が塗装替えや一部改修で登場する、
「チビラくん」(15分の帯番組・1970)
「チビラくん」に登場するウルトラ怪獣については、カネゴン・ザラブ星人・イカルス星人・アギラ・ミクラス・ペロリンガ星人等、
このブログがもっとも詳しい。
「レッドマン」(5分の帯番組・1972)
対決する怪獣は全てリサイクルで、本番組オリジナルの新怪獣は存在しない。
そして30分ものの本格ドラマ「ファイヤーマン」(1973)
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と続いた。
「セブン」終了後には、フジテレビで「マイティジャック」(1968年4月6日~6月29日)を制作、
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以後、「戦え! マイティジャック」(1968)
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「ミラーマン」(1971)
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と続いた。
NET(現テレビ朝日)では、「緊急指令10-4・10-10」から、
以後、「ジャンボーグA」(1973)
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「恐竜探険隊ボーンフリー」(1976)がこれに続いた。
東京12チャンネル(現テレビ東京)は「恐竜大戦争アイゼンボーグ」(1977年10月7日~1978年6月30日・前作「恐竜探険隊ボーンフリー」はNET)から、
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「恐竜戦隊コセイドン」(1978年7月7日~1979年6月29日)
「ぼくら野球探偵団」(1980年4月22日~同年9月22日)
がこれに続いた。
ここでようやくNHKの話になるが、
実はTBS以外で「ウルトラ」シリーズを新規に放送したのは、他の民放局ではなくNHKだった。(ただし地上波ではなくBSだったが)
「ウルトラマンG(グレート)」の公開は非常に変則的で、
そもそもこのタイトルは、30分もの全13話構成なのだが、
まずはビデオ(VHS/LD)『ウルトラマンG』(第1~7話)が1990年9月25日~1991年1月24日に全3巻で発売。
次が映画で、
『ウルトラマンG ゴーデスの逆襲』
(第1・5・6話を中心に一部第2話の場面を交えて再編集)
『ウルトラマンG 怪獣撃滅作戦』
(第7・10・12・13話を再編集)
の2本が、1990年12月15日に同時公開。
時系列的には次がビデオ(VHS/LD)の『新ウルトラマンG 必殺!怪獣大決戦』(第8~13話)で、 1991年3月28日~6月27日に全3巻で発売。
つまり劇場版は、6話以降を後に発売されるビデオ版に先駆けて上映していた。
この「ウルトラマンG」をテレビ初放送したのは、恒例のTBSではなく、
NHK-BS2で、1991年12月23日~1992年1月4日まで、8:30~9:00に連日放送された。
※1993年にNHKで放映された変則作「私が愛したウルトラセブン」については、後日取り上げる予定です。
次のNHKからの円谷作品放送は、うんと後年の2006年に「生物彗星WoO」で、
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翌年に「怪奇大作戦 セカンドファイル」(NHKデジタル衛星ハイビジョンで2007年4月2日~4月16日)
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が続いた。
とにかく円谷側が局を拒んだことはなく、単にウルトラだけが、TBSの独占だった。
もっともこれは、1964~65年頃、特撮の光学合成に欠かせないオプティカルプリンター(オックスベリー社で新開発されたフォーヘッド方式オプチカル・プリンター1200シリーズ)の購入費を、TBSが肩代わりしていた経緯もあるのだが。
とにかく日テレは、円谷プロ作品放送に、昔も今も一貫して意欲的で、反対に平成期に入るや(1989~)、ほとんどウルトラシリーズ新作を放送しなくなったTBSを当て馬に、1994年頃に、自局でのウルトラ製作と放送のゆさぶりをかけたと思われる。
先述の「ウルトラマンG」のTBS放送は、ようやく翌1995年(7月8日~9月30日)で、製作はそれより後だった「ウルトラマンパワード」の方がテレビ放送は早く(1995年4月8日~7月1日)、順序が逆転していた。
こうしたTBSのウルトラ冷遇(※「G」も「パワード」も海外製作)もあり、円谷としても、いつまでも日テレのオファーを断り切れず、かといってTBSとのつきあいもホゴにはできず、新しいウルトラマンを日テレで新規制作、放送するわけにもいかない。
そこでようやく「ウルトラセブン」が独自路線だったことに目をつけて、日テレ+バップ(日テレ系資本によるレコード会社・1981年に設立)からの、平成ウルトラセブンが開始されたというわけである。
平成セブンが20世紀中の1999年に全11タイトルでいったん終了し、
2002年に再開して5タイトルが追加される間に、
「かくれ日テレウルトラマン」とでも呼ぶべき作品が製作されている。
それは「ウルトラマンネオス」で、
そもそもはウルトラシリーズ30周年の記念となる1996年に、「80(エイティ)」以来16年ぶりのテレビシリーズ放映を目指して、前年の1995年にパイロットフィルムが制作されたが、
95年に撮影されたパイロットフィルムは、当初は関係者のみ知る内容だったが、同年のテレビマガジン7月号の応募者全員プレゼント、『ウルトラ戦士スペシャルビデオ』でその全貌を知ることができる。
パイロット版の尺は短く、そのままではすぐに観終わってしまうため、特別ビデオには新規撮影場面があり、そこからパイロット版本編に繋がる構成になっている。
結局陽の目を見ないまま、その役目を「ティガ」に譲った。
タイトルこそ「ネオス」単体だが、パイロット版の当初より、
この作品には、もう一人のヒーロー、ウルトラセブン21(ツーワン・左)の登場と共演が予定されていた。
セブン21は結局、全12話中、7話に登場することになった。
「ネオス」がTBS系でテレビ放送されたのは、「ウルトラマンコスモス」の主演、ムサシ役の杉浦太陽に「ある事情」(笑)が生じた穴うめで、2002年7月6日と7月13日の2週に渡り、最初の2話のみだった。
3話以降の放送はネット局によって異なり、
関東首都圏での全話放送は、10年後の2012年2月26日から同年5月13日まで、TOKYO MXの『円谷劇場』にてようやく実現した。
ネオス(左)が現代(21世紀)版初代ウルトラマンCタイプ、セブン21(右)が、同様に現代版ウルトラセブンを狙いつつ、作品本編には既存シリーズとの繋がりを示すべく、ゾフィー(中)も、全12話中3話に登場する。
「コスモス」の急遽の差し替えに、「ネオス」をあてがえたのは、その2年前の2000年に、オリジナルビデオ作品として全12話が制作され、VHSとDVDが2000年11月22日より、全12巻(VHSのレンタル版は2話収録で全6巻)が発売済みだったからである。
※2011年12月23日に『ウルトラマンネオス パーフェクト・コレクションDVD-BOX』が発売された。
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そしてこのビデオ作品は、スタッフの大半と企画制作のバップが「平成セブン」シリーズと共通で、事実上、日テレ制作のウルトラマン新作だった。
日テレは現在も、「ウルトラマン」へのラブコールを続けており、そもそもこの連載ブログ記事の契機となった番組、「徹底検証!ぼくらのウルトラマン伝説」にしてからが、
BS日テレからの放送だったし、(そのため、TBS関係者は、のきなみ「放送局」関係者とされて、具体的な局名は語られない)
堂々と「ウルトラマン」を冠した「ウルトラマンDASH!!」という番組も、
番組タイトルのシンボルキャラに、ウルトラマンを堂々と起用!
2011年以降の元日には、「ザ!鉄腕!DASH!!」の特別編という位置づけで、今年2013年の元日にも放送された。
区切りがいいので、今日はここまで。
つづく