日が改まってきのう15日、とある用事があって朝8時台の山手線に乗りました。
「朝8時台の山手線」。
これほど日本経済の活力を削ぎ落とす元凶もないものだと、ひしひし感じたのであります。
自転車で秋葉原駅まで乗り付けて(いやあ夢にまで見た生活習慣!)、改札の前に立つと、目の前に展開されていたのは、まさにサラリーパーソンの濁流というべき光景。うっかり近づくとはじき飛ばされるのは間違えありません。
とはいえ、無意識に改札を通って、3・4番線ホームへのエスカレーターに近づこうとすると、自動改札のある1カ所からそのエスカレーターへと続く一筋の、ものすごく密度の高いサラリーパーソンたちの列に阻まれ、横にいた私は登ることすらできません。仕方なく、その先のやや長めの階段をせっせと上がり、間髪入れずに入線してきた白地にうぐいす色の帯の
E231系のドアからはおびただしい乗客が噴き出してきます。そしてそれと同じくらいの客を再び吸い込んでいく
E231系500番台。
その吸い込まれた客の一人となった私は、流れに身を任せて車両の中程まで押し込まれ、とても本を開いて読むことなどできたものではありません。それでも周りを見渡すと、タイトな空間で器用にPSPを操作するサラリーマンがちらほら。その器用さ、是非日本経済発展のために役立ててください。
で、新橋を過ぎたあたりからようやく体の自由がきくようになり、浜松町で着席の幸運に恵まれたのですが、それもつかの間。品川で再び人の洪水が車内に押し寄せてきました。次の大崎が目的地の私は品川を発車すると同時に早々に席を立ち、降りっぱぐれないように、ドアのそばへ人混みをじわりじわりと押しのけて移動。どうにか大崎駅で電車を降りるも、今度は改札への上りエスカレーターへの行列が行く手を阻みます。のろのろと進む列をなんとか乗り切って、改札を出たと同時に大きなため息を一つ。
これを日々繰り返すサラリーパーソンが、この東京にものすごい数いるのです。これを乗り切る労力が、もっと有益な場面で使われれば、あるいは米国のGDPをも凌駕できるのではと感じた15分間の恐怖体験でした。
そういえば社会人になってから18年、この時間帯の山手線に乗ったことは1度もなかったことに気付きました。先月まで使っていた日比谷線も、その前に使っていた東西線も、更にさかのぼって入社直後に使っていた京浜東北線も、勤務態勢の特殊性から、朝8時台に乗るという体験がほとんどありませんでした。いま、一段と特殊な立場になって、皮肉にも東京在住のサラリーパーソンの大半と同じ行動パターンに一部をゆだねたわけですが、やはり、
もう金輪際体験してはいけない15分であると、心に誓うことにしました。