短編小説:エースの戯れ言 ~やわらかな午後の日だまりを求めて~

ひとり、小説を書き続ける、物書き。

村田悠(ムラタハルカ)の
作品インデックス&ブログです。

僕が僕を失う前に、いったい何ができるのか。

今の自分から湧き出てくる、
ほんの少しの非現実を綴ります。

長編小説公募は、今年も挑戦中。

「決してあきらめず、書き続けることが重要なのだと思う」

村田悠(ムラタハルカ)と申します。
物書きを目指し、2012年の東京で暮らしています。

文章・言葉の力を信じています。
あなたがこの文章を読んでくれていることも、
きっと、何かの縁(えにし)です。

公募に向け、長編小説執筆に今年も挑戦します。
こちらでは短編小説・スケッチ・エッセイ的なブログ
たまに描いた絵を公開してます。

【村田悠 短編小説インデックス】
 ムラタハルカ
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以下、2012年~2011年執筆 15作品

桜と孔雀
 
世界いちの満月の夜に

雪だるまのはせがわさん  

ねむり男と、めざめの女  

Apple  

たとえば、今が来世であったなら。  

おそらく、そのあと。  
 
シロユメユリの部屋  

人の不幸を食べるナマズ
 

ホームにて
 

猫付きの妖精である僕   

ぼくが望んだ世界の果て(上)  

ぼくが望んだ世界の果て(下)
   

100パーセント誰かのために涙を流す少女の物語

六人の音楽隊   

理解について - 三部作
  

以下、2010年以前執筆 4作品

『名無しの権兵衛からの手紙』
  

『なまくびといる』   

裏世界   

死刑執行人の憂鬱(上)  

死刑執行人の憂鬱(下)
 


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【twitterアカウントは以下】
@muratassu   

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『あゝ 吾等怯懦のために長き間、いとも長き間

徒なることにかゝらひて、涕くことを忘れゐたりしよ、げに忘れゐたりしよ……』

老いたる者をして 反歌 / 中原中也



中原中也は、とつぜん読みたくなるタイプの詩人。
というか、気づくと薄明かりの中で本を開いていて、ああ、中原中也の詩集なんて手元にあったのか、といつも不思議な気持ちになる。

中原中也を手にとるときというのは、僕の人生の中でもかなり限定されたときで。

次に手にとるのはいつなのか、わからないけれど、少なくとも今がそのときのようだ。

生きることに渇いた焦燥を感じているとき、自分のもつ中身や外見の傷みと向き合っているとき、僕は中原中也の言葉を読む。



中原中也は三十歳で死んだ。

そういえば、森の中にいるとき、心友の歌唄いから、『あたし、エースが死んだら歌をつくるね!だから、一緒にいっぱい生きよう!』というメールが来たことを思い出した。

急になに言ってんだよー、と思ったけど、その言葉の奇妙なまでの説得力に、何となく安心したし、そろそろ時間がないなと思ったりもした。

少なくとも、彼女は僕よりも長く生きるだろう。それはもう決まっていることのように思える。だからたぶん僕は、何となく安心するわけだ。

そういうのは、別に誰かに言われたりするものではないのだけれど、それなりに決められていることのような気がする。

だから彼女の言葉は正しくて、僕は良い歌を遺してもらえるように、いっぱい生きるべきなんだと思う。



僕は、中原中也が詠んだように、ずいぶん長い間、涕(な)くことを忘れていた。

もう昔にくらべると、あまり時間はないのかもしれないけれど、せめてこれからゆるされる、僕が僕として生きていける短い時間のあいだに、たくさん涕(な)いていきたい。

そんな風に思う。




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