それは、
(1)利益をあげなければならない
(2)参加企業は社会貢献していることをアピールしたい
ということ。
社会起業家の「成功のカギ」はここにあると考えます。
今回は「社会貢献について考える」の最終回。
この「成功のカギ」について考えたいと思います。
社会起業の大切なところは、「持続的に」社会に貢献できなければならないところだと思います。
一時的に施すのではなく、持続的に「WIN-WIN」な関係性の中で社会に役立つことです。
そこで大切なのが、当たり前ですが企業として儲ける(儲け続ける)こと。
「当たり前じゃん」と思われると思うのですが、社会起業家は純粋で一途な思いがあるのですが、意外とこの(1)「利益をあげなければならない」意識が弱いのです。
ルーム・トゥ・リードのジョン・ウッド氏も自著の中で
・「お金を下さい」と言えなければダメだ
・儲けなければダメだ
という内容のことを言っています。

当たり前だ
と思うかもしれませんが、それがなかなかできていない社会貢献企業が多いから、またそれほど社会貢献企業の基本中の基本だからこそ、ジョン・ウッドは繰り返し訴えるのでしょう。
次に、2番目に書いた「参加企業は社会貢献していることをアピールしたい」というのは、社会起業家の会社が何かしら「B to B」でビジネスをする場合に特に大切になってきます。
社会貢献企業が一般企業と取引をする際には、直接的にしろ間接的にしろ相手先企業の「CSR部門」が取引窓口になります。
この日本企業のCSR部門の特徴について知っておく必要があります。
これを知らずに「同じ社会貢献を考える人達」と捉えるのは間違いである場合があります。
日本の企業のCSR(社会貢献)に携わる部門は、全てではありませんが次の特徴を持つことが多いです。
それは、CSR活動というと
・コンプライアンス(法令順守)や利害関係者への説明責任
・環境、労働、文化への貢献
とあるのですが、どうも後者として捉えるところが多いような気がします。
「コンプライアンスは当たり前、寄付や環境をやってこそ企業イメージがあがる!」
といったニュアンスが正しいかもしれません。
Wikipediaに
「しばしば企業の社会的責任は企業の社会的貢献や企業イメージの向上を図る諸活動(いわゆる寄付、フィランソロピー、メセナのこと)のように考えられ、このため企業収益を実現した後の活動のみを指すものと誤解されることが多かった。
実際、多くの大企業では、寄付、フィランソロピー、メセナを担当していた部署が、そのままCSRを冠する部署になったケースが多い。」
とありますが、事実その傾向は強いと思います。
そこで、先に申し上げた「(2)参加企業は社会貢献していることをアピールしたい」となるのです。
つまり、
CSR活動 = 広報活動の一環
に近いのです。
乱暴な言い方をすれば、社会起業家が考えるほど企業のCSR部門は「純粋ではない」のです。
ただ、そのことを、「純粋な気持ち」で社会的風土が変わるまで批判しても仕方ありません。
それでは、いつまでも変わらない。
では、どうすればいいか?
社会起業家はボランティアではなくて、「ビジネスの力を利用して」社会貢献をするのだから、この企業の“広告したい気持ち”“自社をPRしたい気持ち”「企業の広告欲」を利用してしまうのです。
それくらいのビジネス的したたかさが必要なのではないでしょうか。
例えば、社会貢献企業のホームページを見ると活動に協力してくれている一般企業のリスト(社名やロゴ)が載っていることが多いです。
いわゆる参加企業欄というものです。
私は、これでは弱いと思います。
よほど真似しにくいシステムでない限り、大手企業などはその社会貢献手法を直接やり始めて、その活動報告を自社のホームページで掲載するくらいやれるからです。
こうした場合、ある基準(金額や回数など)を満たした企業には、その活動に協力している証拠となるロゴの使用権を与えてはどうでしょうか。
つまり、ある社会貢献企業を通じてその活動に協力している企業は、ISO認定や個人情報保護マーク、くるみん認定マークのような特別な(認定)ロゴを名刺や会社案内に載せることができるようにするということです。


そうして、そのマークを取得していないことが特定の業界では恥ずかしいくらいにするのです。
例えば、紙や水を多く使う企業では「植林活動認定マーク」のようなものがあって、それを取得していなければ大手量販店から相手にされないといったものを想像してみて下さい。
やや空想に近いものですが、言いたいことは社会貢献企業の活動がある程度の規模になったら、それくらい一般企業の広告欲を利用して、その活動をメジャーにするくらいの気概が必要ということです。
言葉を少し変えてまとめると
・儲ける(儲け続ける)こと
・企業の広告欲を利用すること
これが日本における社会起業家の成功のカギだと思います。
ボランティアでなく、ビジネスなので当たり前といえば当たり前です。
ただ社会起業家の方は、この視点で自社のビジネスをもう一度見直してみて下さい。
4回に分けてお届けした「社会貢献を考える」はひとまず終了です。
最後までお読みいただきありがとうございました。





光と影
本当に懸命な気持ちは、人を動かす。

