財務諸表論(税理士試験)

「税理士試験 簿記論 講師日記」(ブログ)と「財務会計講義」(基本書)をテキストをして財務諸表論を勉強しています。ブログもはじめたばかりなので、何か気がついたことがあれば、ブログの構成、内容等何でも御意見等ください。


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第8章 有形固定資産と減価償却

第2節 有形固定資産の取得原価
1 取得方法別の取得原価
(1)購入の場合
問8-1 購入した固定資産の取得原価について説明しなさい。
購入した固定資産の取得原価は購入代価に付随費用を加えた額とする。


(2)自家建設の場合
問8-2 自家建設した固定資産の取得原価について説明しなさい。
自家建設した固定資産の取得原価は、適正な原価計算の方法により算定された製造原価をもってする。


問8-3☆☆ 借入金の利息を期間費用とし、製造原価に算入しない根拠とその例外について説明しなさい。
資産の評価は、資金の調達源泉により評価が変わることはない、借入金の利息を期間費用とし、製造原価に算入しないただし、自家建設に要する借入金の利子で稼動前の期間部分で借入に対応する資産が明らかな場合はこの限りでない。


(3)現物出資の場合
問8-4☆☆ 現物出資により受入れた固定資産の取得原価について説明しなさい。
現物出資により受入れた固定資産は、公正な評価額と対価として交付した株式の公正な評価額のうち、より高い信頼性をもって測定が可能な評価額をもって取得原価とする。


(4)交換の場合
問8-5 交換で受入れた有形固定資産の評価基準について説明しなさい。
交換で受入れた有形固定資産は、譲渡資産の簿価、譲渡資産の時価、受入資産の時価をもって評価基準とする。資産の用役潜在力に着目すれば受入資産の時価が評価基準となる。


問8-6☆☆ 交換利益が実現利益に該当するかを投資の継続・非継続の観点から説明しなさい。同種同用途の資産の交換の場合は投資が継続しているとみられるため、交換利益は実現利益に該当しない。

問8-7☆☆ 同種資産との交換により受入れた有形固定資産の評価について説明しなさい。
同種資産との交換で受入れた有形固定資産は、未実現利益を排除するため、譲渡資産の適正な簿価をもって評価基準とする。


(5)贈与の場合
問8-8☆☆ 無償取得資産の取得原価に関する考え方を示し、資産の本質に即したものを指摘しなさい。
無償取得資産の取得原価は支出額が0であるため、取得価額原価0とする考え方と公正な評価額によるという考え方がある。資産の本質に即し、用役潜在力を指標とし資産を評価する考え方と合致するのは公正な評価額によるものである。


第3節 減価償却
1 原価配分としての減価償却
問8-9☆☆ 減価償却の意義と目的について説明しなさい。
減価償却は売上収益と対応付けるため、各年度に費用として配分される。

減価償却とは、費用配分の原則にもとづき有形固定資産の取得原価をその耐用年数にわたり配分することであり、適正な期間損益計算をその目的としている。



問8-10☆☆☆ 減価償却の自己金融効果について説明しなさい。
減価償却は資金流出を伴わない費用であるため、減価償却相当額の資金が留保されることになる。これを自己金融効果という。


2 減価償却費の計算要素
問8-11☆☆ 取得原価を費用として配分する基準をあげ、それぞれ説明しなさい。
取得原価を費用として配分する基準は、資産の利用量に応じて配分を行う基準と、資産の耐用年数によって配分を行う基準がある。


3 減価償却費の計算方法
問8-12☆☆ 生産高比例法の特徴を説明しなさい。
生産高比例法は理論的には最も望ましい減価償却の方法であるが、その適用範囲はごくわずかに限定される。


問8-13☆☆ 取替法による費用配分について説明しなさい。
取替法は、同種の資産が多く集まることにより一つの機能を果たす資産群のうち、老朽化した部分を取替え、その取替費用をもって費用配分する方法である。


問8-14☆☆ 取替法の特徴を説明しなさい。
取替法は、費用配分の方法としては簡便な処理方法であるが、実際の取替があるまで費用配分が行われないため、費用の過小計上や資産の過大評価が生じたり、費用計上が期間的に偏る場合がある。


4 減価償却に関する変更
問8-15☆☆ 耐用年数等を変更すべきことが判明した場合の会計処理方法を説明しなさい。
耐用年数等を変更すべきことが判明した場合は、当該変更等に関する影響額を一時に認識するキャッチアップ方式と、当期以降の費用配分に影響させるプロスペクティブ方式がある。


問8-16☆☆ 減価償却方法の変更をどのように捉えるかをふまえ、会計処理を説明しなさい。
減価償却方法の変更は、新たな事実の発生に伴う見積りの変更であり、当初の見積りが合理的であれば、過年度修正の必要はないため、会計基準ではプロスペクティブ方式を規定している。


第4節 固定資産の期末評価
問8-17☆☆ 固定資産の減損および減損処理とは何か簡潔に説明しなさい。
固定資産の減損とは収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった状態であり、そのような場合に回収可能性を反映するよう帳簿価額を減額する処理を減損処理という。


問8-18☆☆ 減損損失の認識が行われる場合を説明しなさい。
減損損失の認識が行われるのは、資産または資産グループの割引前将来キャッシュ・フローが当該資産または資産グループの帳簿価額を下回る場合である。


問8-19☆☆ 割引前キャッシュ・フローにより減損損失の認識を判定する理由を説明しなさい。
減損の存在が相当程度確実な場合に限って減損処理を認識するため。


問8-20☆☆ 減損損失の計上について回収可能価額にふれながら説明しなさい。
減損損失は帳簿価額と回収可能額の差額を計上する。回収可能額は、正味売却価値と使用価値のいずれか高い方の金額とする。


問8-21☆☆ 減損処理後の減価償却と減損損失の戻入れについて説明しなさい。
減損処理後は毎期計画的、規則的に減価償却を行う。また減損処理は相当程度確実な場合に限り行うことや、事務負担を増やさない為、減損損失の戻入れは行わない。


第5節 リース会計
問8-22☆☆☆ ファイナンス・リース取引とは何か簡潔に説明しなさい。
ファイナンス・リース取引とはリース期間において中途解約できないノンキャンセラブル、およびフルペイアウトのリース取引である。


問8-23☆☆ ファイナンス・リース取引を売買処理する理由を説明しなさい。
ファイナンス・リース取引の経済的実態が売買取引であるため。


問8-24☆☆ ファイナンス・リース取引における借手の「リース資産の資産性」と「リース債務の負債性」について説明しなさい。
借手におけるファイナンスリース取引は、リース資産の使用に伴う経済的利益を実質的に享受するるため、資産性を有するといえる。また、借手はリース料の支払い義務を負うため負債性を有するといえる。


問8-25☆☆ リース料から利息相当額を控除して資産計上額を算出する理由を説明しなさい。
リース料から利息相当額を控除して資産計上額を算出する理由は、通常の資産購入との整合性をはかるためである。


問8-26☆☆ ファイナンス・リース取引の借手の減価償却について説明しなさい。

所有権移転ファイナンス・リース取引は、リース物件の取得と同様の取引であるため、自己所有の固定資産と同様減価償却を行う。所有権移転外ファイナンス・リース取引では、リース物件を使用できる期間リース期間となるため、残存価額ゼロとしリース期間償却期間として減価償却を行う。

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