第四章 五人のスペシャリストを探せ、にでてくるヒット曲と映画

例1

八月十日(水曜日)の今日も午前八時半に出社。社員より三十分も早く社長室に入ると、必ずタバコを一服しながら、ソファーに深々と腰掛け、窓の外をぼんやりと眺めながら今日の予定、そして、世界の海でLNGを生産している五隻の船と今、建造中の三隻の船。世界のFLNG船の二割を所有しているエドワード社長は、少年時代に観たSF映画の金字塔であるスタンリー・キューブリック監督の『二〇〇一年宇宙の旅』の冒頭シーンを、思い起こしていた。

人類がまだ地球上に出現していなかった頃、夜中に突然現れた石碑(モノリス)の前で、一頭の猿が動物の骨を武器として使う知恵を授かり、その骨で仲間の猿と一緒に敵対する猿を倒したあとに、猿が放り投げた骨が宇宙船に姿を変える、あの有名なシーンである。その石碑がエドワード社長にはこのブルジュ・ハリファが、そして、宇宙船が五隻のFLNG船に重なって見える。

 

例2

「アメリカのルーク大統領は、フェアな人だから我々と同じように五人にするだろうな」

スティーブは、フランコの考えにさすがだな、と思いながら、

「フランコ、お前の言いたいことは分かった。その五人の情報を知りたいのだな」

「中々やるじゃないか、スティーブ。心当たりはあるのか?」

「もちろん、あるさ。俺の叔母でパサデナに住んでいるお婆ちゃんだ」

スティーブの答えに、ムサシは何かを思い出したように言った。

パサデナのお婆ちゃんか。何かそんな曲名の歌があったな」

ムサシの意外な言葉に、スティーブは不思議そうな顔をして言った。

「ムサシさん、知っているんですか? サーフ・シティの大ヒットで、一躍大スターになったジャンとディーンだ。フランコは知らないのは無理もないかな。叔母さんに頼めば、明日には五人の名前を送ってくれるさ」

 

本小説の3大特徴を次に示します。
1.人類史上最大の船、FLNG船が登場します。
2.ストーリーが地球規模で展開します。
3.ストーリーの進行に伴って、ヒット曲と映画を数多く盛り込んであり、巻末にヒット曲と映画の説明を記載してあります。

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あらすじは、商品内容に書いてあり、ペンネームは成瀬ひろしです。