有明コロコロのブログ

AKB48れいにゃん/SKE48ゴマタン、あいりんを中心に、AKBの小説を現在は中心に更新しています。時々関連の話題について書いているブログです。【リアル版AKB小説】RESET~奇跡の公演~を連載中


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このページは現存するAKB48の活動とは、全く関係のない創作としての、

AKB48を主人公とした小説です。本人名やニックネームなどを使用いたしますが、

全く当人の活動とは違う世界の物語として、お楽しみ下さい。

また、本作品は短編ではありません。(1)から順に読んで下さいますようお願

いします。

最初から読む 
 


  第6章

    6-08. 日曜日 : 本番に向けて

 着陸が出来なくなった事で、選抜メンバーの公演中の到着が難しくなった事で、

公演の開催そのものが危うい状態になっている事は、会場前にいるファンが一番

心配している事でもあります。どうやら神戸からの飛行機が着陸出来てないらし

いという情報は、会場前で並んでいるファンの間でも噂が流れて、開場の遅れは

どうも関係があるんじゃないか?、という憶測が流れました。現場でみんなと共

に列に並んでいたのは、握手会の時にも紹介したまさやん氏なのですが、ここへ

来て、自分が頑張ってお願いした、Noedhia化粧品のプライベート機を利用する

作戦は、失敗に終わってしまったのだろうか?と、急に気になり出して、手配を

お願いしたNoedhiaの中島さんに電話をしました。

「あ、忙しい所すいません。中島さんですか?まさやです」

「おーーーーーー、まさやんか。無事にAKBのみんなは東京に着いたかい?」

「ああ、その事でお電話したんですが、実はNoedhia機のその後の状況について、

最新情報が入ってないかと思いまして」

「いやー、もう着いてるだろうと思ってたけど。自分も送り出した後からは、自

分の仕事に戻ってたんでモニターしてなかったから、ちょっと運行部に問い合わ

せてみるしかないな」

「すいません。お願いします」

「ちょっと待ってて………」

しばらくして中島さんの声が返ってきました。

「今、確認した状況だと、飛行機はまだ待機エリアで旋回をしてるようですね。

羽田って閉鎖してるんですね。それは予想外でした。このまま羽田空港が閉鎖さ

れたままだと、成田か調布飛行場に代替着陸する事になるという報告が来ていま

す」

「そ、そうですかぁ。あ、ありがとうございました」

「私たちで出来る協力は全力でしたと思う。でも天気ばかりはどうにも出来ない

よ。駄目だったとしてもあまり気を落とさないで下さい」

「そうですね。ありがとうございます。天気が相手ではどうにもなりませんね」

「そっちは雨はどうなんですか?」

「昼間は天気良かったんですけど、今、かなり雨が強くなってきましたね。傘を

持ってなくてコンビニに走った人が大勢います」

「名古屋で大雨を降らせた雲ですからね。あなどれないですよ」

「そうですね。調べて頂いてありがとうございました」

 傘の花が沢山開いた埼玉スーパーアリーナの入場待機の列。無情に降りしきる

雨は、AKB48のみんなや、秋元先生に、あまりに大きな試練を課しているよう

で、まさやん氏は、『なんでこんなひどい仕打ちをするんだよ』と、空を見上げて

いたのでした。




 その頃秋元先生のオフィスでは、いよいよ決断を迫られていたのでした。

開場予定時刻を過ぎる事20分。時計の針だけが無情な時の音を刻んでいます。

公演開始予定は午後6時で、公演予定は3時間。未成年者を舞台に立たせられる

限界の時間で予定は組まれていましたから、開演が遅れれば、午後9時以降のメ

ンバーを舞台に上げる事が出来なくなります。もう限界の時間です。

 事務所からは現場の最新情報が上がって来ます。この決断の時を迎えて、AK

Sの社長も秋元先生のオフィスに降りて来ていました。

「現場から報告です。私たちが中止を検討してる情報を掴んだBS―EASTが、

現場レベルで番組差し替えの準備に入りました。事務所にも確認の電話が入って

るんですが……」

 実は秋元先生の携帯にもBS―EASTの首脳陣から、直通の問い合わせの電

話が何度も入っていたのですが、ここで電話に出て、『検討中です』などとは言う

訳にいきません。電話に出る事が出来ずにいました。

公演等の実行管理をしている部長が、発言をしました。

「す、すいません。秋元先生。。。出過ぎた事を言うようですが、選抜メンバー

の出演出来ない公演は。。。。や、や、やらない方がいいと思います。。。」

他の管理職の人が、『何を言い出すんだ!!下手な事言うなよ!!』と言う目で、

管理部長を見据えました。管理部長はみんなの視線で小さくなっています。

 秋元先生はじっと机に視線を落としたまま、考えていました。こんなにも多く

のメンバーがいるにも関わらず、選抜メンバーに大きく依存して来た、これまで

のAKBのあり方に一石を投じる出来事でした。おそらく選抜メンバーがいなく

ても公演もやれるし、次世代メンバーのパフォーマンスも決して悪いとは思って

いない、秋元先生には今回の事はとても悔しくて仕方ないに違いありません。

でも、多くのファンが推しているのは、大半が選抜メンバーであるという事実も

一方にあります。椅子を後ろに回し、立ち上がると窓の外の雨を眺めながら言い

ました。

「今回、選抜メンバーが大阪から戻れなくなったという話を聞いて、まあ公演の

最中までに戻せればいいと思っていました。実は今回の公演では、次世代だけの

みんなだけで、どの程度ファンの心を掴んでいけるのか、見てみたいという思い

もありました。だから今回の公演では選抜メンバーだけが、引き立つ舞台にする

つもりは始めからありませんでした。だから遅れてもなんら問題はないだろうと

思っていました。しかし、全く出ないとなると、それはファンに対する裏切りと

言われても仕方がありません。ここまでメンバーが戻れない事態は、私の想定外

でした。正直、私の勝負の敗北と言うしかありません…………ここは中止しかな

いと思いますが、、、、、どう思いますか?」

しばらく沈黙が流れました。

 誰も発言できないでいるのは、その一言が大きな責任を意味しているからです。

中止してしまった場合、コンサートの払い戻しはもちろん、埼玉スーパーアリー

ナの賃貸料、BS―EASTとの間での放送中止にかかる補償問題など決して小

さくない損害が発生してしまいます。もちろん、開催を強行しても選抜メンバー

の出演出来ない舞台を行えば、ファンの怒りを買うだけではなく、マスコミにも

大きく取り上げられ、決して小さくない打撃があるに違いありません。ただでさ

え河西智美のけがや、米沢、平嶋二人のスキャンダル発覚で、これから小さくな

い影響が出るのは、必至の状況でしたからAKB48にとっては、大きな曲がり角

になる公演です。そんな状況でしたから、軽々な発言が出来ない環境にありまし

た。

 社長が静まり返った部屋の沈黙を破りました。

「仕方ないと思います。ファンを失望させてはいけませんよ。やっぱり。今日、

ここでコンサートを中止するのも、ファンにとっては失望かもしれませんが、期

待してる推しが出ないコンサートほどつまらないものもないでしょう。中止して

改めて開催する方が賢明だと思いますね」

社長の発言を聴きながら、多くの幹部も長い目で考えたら、同じ損害が出るにし

てもこれが最良の解決策なのだろうと言う思いでうなずいていました。ある幹部

が残念そうにつぶやきました。

「これでAKB48劇場の移転計画は、また振り出しに戻ってしまいましたね。公

演数を増やして、客席も増やして、メンバーにももっと仕事を増やしてあげられ

ると期待していたんですけど……」

秋元先生は静かに答えました。

「まだこれで終わったわけじゃないんだから、、、いいじゃないか。今回の出来

事は初心に戻って、ファンを大切にするっていう原点を思い出させてくれた、神

様の啓示に違いないよ。またこれから頑張るしかないさ」

今回の公演はAKB48単独で行う、初の単独公演。多いに楽しみにしていた幹部

もいて、何より新劇場移転が懸かった公演だっただけに、この中止決定に悔し涙

が抑えられず、ハンカチで目を抑える幹部が多々いたのが印象的なこの瞬間だっ

たのです。





 ----------次回に続編を掲載します(テーマ:小説で載せます)----------




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