釈迦の霊泉☆奈女沢温泉 | 朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶の由来は、朝寝坊して昼過ぎからのこのこと温泉に出かけていく習性に由来しております。

弁慶はなにかといえば、語呂合わせみたいなものです。

興味の幅がありすぎて、まとまりがありません。最近は京都に住んでいます。気持ち的にはです。

奈女沢温泉に行ったのはこれが初めてではない。


もう10年以上は前になると思うけど、当時は舗装されていない箇所もあったし、道端に仏舎利があったりして、今より「帰ろうかな~」というプレッシャーを強く受けながらの訪問だった。


結局、宿の駐車場を一回りして、そのまま帰還。そんな経験があった。





その後、身内に癌が発覚した。手術をしたが、腫瘍マーカーの数値が下がらずに化学療法へと移行した。



ところで、健康な人間であっても、体内には毎日4000程度の癌因子が発生する、それで癌にならないのは、免疫機能が働いているからでなので、そのバランスが崩れると癌として成長を始める。


だから健康体でも腫瘍マーカーの検査を受けると、低い数値ではあるが、数値は検出されるのである。


この腫瘍マーカーの数値が下がらないということは、相変わらず免疫力が癌因子とのバランスが取れていない状況なので、それならば抗癌剤を使用して癌の因子をやっつける作戦が取られるのが一般的な現在医学となる。この抗癌剤は、免疫に変わって癌細胞に攻撃を加えるけれど、同時に正常細胞にも攻撃を加えることになり、本来の免疫力は更に低下する。毒は毒をもって制すなのである。


一方、そんな化学療法を嫌って、免疫療法などの一部の医療機関でのみ行われているような治療を選択する患者もなかにはいる。埼玉県にもそういうことに力を入れている病院はある。


身内は担当医を信じて化学療法に進んだが、それとて確実に再発を押させられる保障はなく、私としては免疫力を補完するような食事療法はないものだろうかということから、いろいろ調べたのである。そこには当然、いかがわしい情報も多いのである。枇杷の種なんてものもあったけど、あれは毒だかんね。


それで、最後に行き着いたのは「水」だったわけで、人間なんてほとんど水で出来ているんだし、毒にはならないし、現在医学の治療と平行してできることといったら、それくらいという判断だった。クラスタ(水の分子)が小さくて吸収しやすいというキーワードは、効果があるといわれる水にけっこう共通するキーワードでもあった。奈女沢温泉の水もこのクラスタが非常に小さい。


今は簡単にそこらでも売っている「日田天領水」も取り寄せたし、台湾のミネラルウォーターも飲んでみた。この奈女沢の御神水も伊香保まで買いにいって飲んでみた。(伊香保の途中で売っている。)


選んだのはどれだか教えてあげないけど(爆)


効果は定かではないが、今のところは再発はしていない。




もっと深刻な方もいる。条件によって人間は藁をもすがる。


そもそも、温泉の効果そのものが不思議な物なのだ。と、わしは思う。この温泉もその延長にあるに過ぎない。




というわけで、大滝屋旅館で購入した「湯めぐり手形」で



191湯 釈迦の霊泉 奈女沢温泉


群馬県利根郡みなかみ町上牧


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当時からこのゲートがあったかどうかは記憶が定かではない。なんとなくトリックに出てきそうなゲートである。


舗装はされているけど、観光用ではない林道の様相を呈した道をしばらく登っていく。この季節は緑が美しい。



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やがて、宗教施設が現われてきて、いよいよ確信部が近いことが感じられる。あくまでも記憶によるところだが、このような広大な施設は前回の訪問時には印象がない。以前は道端に仏舎利塔があった気がする。



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そこから1kmくらいで、奈女沢温泉の宿泊施設に到着できる。



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受付は入口の右側の一室。まずは宿に上がって廊下から受付を行う。今回は湯めぐり手形を利用しての立ち寄りなので、700円で入浴させてもらえる。


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廊下には霊泉の効能。購入についてのパンフレットが並んでいて、女将さんピックアップして渡してくれた。そのまま飲泉所、浴室まで案内された。



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ペットボトルを持参すれば1人あたり2リットルを持って帰ることが出来る。


わしはペットボトルは持っていかなかったので、持ち帰ることは出来ないはずのところ、たまたま宿にペットボトルを提供した常連さんがいた(風呂で会った)ので、それをもらって2リットルを持ち帰ることにした。


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御神水は、この食堂の一角にある。


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また、この食堂の一角に、お礼状などを束ねた冊子がある。


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そして、この浴場の入口も、この食堂の片隅。入口には微妙な段差があるので、高齢者は注意が必要らしく、女将さんが案内の時に往復で「段差があります」と注意を喚起してくれた。


以上で案内は終わり。それ以上のことはなかった。



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浴室は、普通の湯船とジェットバス風の2つ(間に仕切りっぽい物があるので、4区画とも言える)。


泉質は、規定泉でアルカリ性。循環掛け流し併用で体感は40℃。



先客1名、後客1名。ちょうど宿泊客はみんな帰ったあとで空いている。宿にはもっと人がいたけれど、どうやら水を汲みにだけ来ている人も多いようだ。


入浴中の先客は、昨日は日帰りで夜の接待の仕事をこなし、本日も早朝家を出て入浴し、このまま宿泊して明朝早い時間に帰るのだという。しかも住まいは青梅。圏央道が出来て楽になったと言っていた。もう何年もここに通っているそうだが、いわゆる成人病をおおらかに抱えている。ぜんぜん深刻になってきているわけではなく、不摂生の罪滅ぼしをここでやる感じの利用方法。あんまり間があくと、体調が良くなくなるし、血液検査の前にここに来ると、数値がずいぶん改善されると話されていた。


一度肘を打撲してパンパンに腫れ上がったそうだが、ここで2日お湯に浸かっていたら治ったそうだ。


でも、不摂生はやめないんだろうな、という方。帰りに立ち寄る「永井食堂」でがっつり食べるのが楽しみだったんだけど、「あそこも味が変わっちゃったからなー」と最近は寄らなくなったらしい。「昔はもっとピリっとした辛さがあった」とのこと。


あとから来た客は前橋の方。この方も深刻な感じの客ではなく、ここにくると調子が良くなる程度の感覚でやってきているようだ。


で、わしは腰痛というが坐骨神経痛で温泉に来ていたわけだったが、1時間半の入浴でその日は楽になった。翌日は、また駄目だったけど、腰に電気が走るような痛みは治まったみたいだ。まあ、普通といえば普通である。