演劇集団よろずや 第30回公演
「盆がえり」

広島公演、大阪公演、無事に終演いたしました。

たくさんの方々にご来場いただき、
ご協力まで頂き、
そして、素敵なご感想まで頂きまして、本当に本当にありがとうございます。


いよいよ。
残すは東京公演のみとなりました。

…ということで。
現状の私の思いの丈をまたまた綴らせて頂きたく存じます。



なんて、堅苦しく書きましたが。

正直、今の気持ちをひとことで表すとただただ「寂しい」それだけです。


「盆がえり」という作品に出合わせて頂き、
それに関わるたくさんの方々に出会わせて頂き、
これまでとはまた違った関係を築かせて頂いて。

私は幸せ、一色です。
だから、それがもうすぐ終わってしまうのかと思うと寂しさが込み上げてきたりするのです。




「盆がえり」に出会って、私の中で大きく変化したことがあります。

それは、西野カナさんの「トリセツ」を涙を流しながら聞けるようになったことです。

(は?、と思った方もどうぞ続きをご覧ください)


「トリセツ」を初めて聞いたとき、
映画の主題歌ということもあり、ファンタジー的な歌だと思っていました。

だけど、そのあと、あの、歌詞に共感する女の子たちがたくさんいらっしゃるということを知り、
私は恐怖に震えました。


「え…全然わからへん…。」


実はわたくし、子どもの頃から「結婚なんかするものか!」と思って大きくなりました。
大きくなるにつれて、その想いも具体的なものになり、
「結婚」という価値観は、私からどんどん遠くなりました。


だから、あの、「トリセツ」の女の子の気持ちが全くわからず、
寧ろ、こんなことを好きな男性にいうなんて、なんて傲慢な女なんだ!とさえ思っていました。


(ほんとすいません…改心しました…)


だけど!
今回、「盆がえり」で新婚夫婦という役を演じさせて頂くにあたり、
相手役の神惟と話し尽くし、結婚について人生で一番考えて。

ようやく、あの歌詞の意味が少しわかった気がするのです。



愛しい人と、一生を共にすると決めた時。
自分のことを、相手が分かってくれてると、気にかけてくれていると、「確信」が持てた時。

「トリセツ」の歌詞はやっと実感を持って口に出来るのだと気が付きました。


「盆がえり」の新婚夫婦も、あの歌を実感を持って歌えるようになればいい。

そう思って聞いてると、いつしか涙が出るようになりました(笑)


--------(ここまで「トリセツ」の話)--------



そう、なのです。
私、「結婚」について決して肯定的な人間ではないのです。

いや、否定をしている訳ではないですが、
そこにこだわらんでもいいやん…って思ってます。


今、の時代、結婚なんてしなくても、幸せになれる方法なんていくらでもあります。
結婚という選択を出来ないカップルも、しないカップルもたくさんいます。
自分を確立して、一人で生きていく方もめちゃくちゃかっこいいと思ってます。



少し前、ゼクシイさんのコピーが話題になりましたよね。

「結婚しなくても幸せになれるこの時代に私は、あなたと結婚したいのです。」

ってやつ。



あの時、私も衝撃を受けました。
「結婚になんでこだわるん…?」って思ってたところに、その言葉。

「ああ、だから結婚するのか!」

って、CM見ながら大納得した覚えがあります。


--------(ここまでゼクシィの話)--------


なんの話や。



つまり、言いたいのは。

「盆がえり」。
演じさせて頂いている私が感じていることは。


決して、

・結婚はいいよ
・家は継いだ方がいいよ
・家族は大事にしなよ

そういうことではなくって。


そういう「選択」を選んだ人たちがそこに居るということで。
多分、ただ、それだけなんだと思うのです。


もちろん、共感して下さる方がいらっしゃることはありがたく、作品を作らせて頂いている身としては本当に冥利につきるのですが。


共感出来なくても、知って欲しい。
そう、思っているのです。


知らなかったら「トリセツ」の意味なんてわからないまま、歳を重ねていたはずの私が言うのです。


結婚も、家も、家族も。
きれいごとだけでは語れないことがたっくさんありますよね。


幸せそうに見える友だちを羨んで、嫉妬したりして。
結婚式に出向くことが億劫になったりして。


そんな私みたいな方にも是非、観て頂ければとも思うのです。



愛する人と一生を共にすると決めて、
そんな人と、家族と、みんなで一緒に過ごして。


そんな中だからこそ、出てくる問題もあったりするのです。


夫婦のことも。



仕事のことも。


恋愛も。

夢も。


見守ることも。


だけど、それも人の力で解決しようと努力する。
幸せそうに見える人たちにもきっと、色々あるのです。

そんなことを知ることが出来ました。


私にとって「盆がえり」はそんな作品です。



そして、私はそんな作品に出会わせて頂けたことを心から幸せに思います。



だからこそ、自信をもってお届けしたいと思います。



残すは東京公演のみ。
少しでも多くの方にご覧頂けますように。

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🗼東京公演

🌻日時
9/14(土)19:00
15(日)13:00/17:00
16(月)13:00

🌻会場
高田馬場ラビネスト
(西早稲田駅 徒歩5分、高田馬場駅 徒歩8~10分)

🌻料金
前売 4000円/当日 4500円
学生 2500円(要学生証)

ご予約は▷▶︎こちら

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ご来場心よりお待ちしております。

鈴木ありさ