朝早く。


スケジュール通りの時間にバスはポーランド の南部に位置する都市、クラコフ の街に到着した。


この日は土曜日だったので、もしかしたら簡単に泊まるところが見つからないかもなと思って、前もって宿を予約していた。


ところが事前に持っていた情報は、宿の名前と電話番号と住所だけ。


だから、着いてすぐ早朝のクラコフの街をストリート名だけを頼りに歩いて回らなくてはならなかった。


15時間の長旅で疲れてもいたし、けっこうしんどかった。



しかも良くないことに、クラコフの街には朝から雨が降っていた。


雨・クラコフ


雨ってけっこう心に及ぼす影響が大きいんだ。


こんな疲憊しているときの雨は特にね。


さらに靴に雨が染みてきたり、傘を持つ手が濡れてきちゃったりしたら、もう間違っても「宿探し日和」とは呼べないね。



宿を探し回って歩いている途中、ねじりパンを売っている露店が目に付いた。


おもしろかったのは、はじめ0.60zt(ズヴォティ=31円)で打っていたねじりパンが、駅に近づくと0.70zt、さらにマーケットスクウェア(街の中心地)に近づくと0.80zt、0.90ztと上がっていき、スクウェアに着いてみると1.00ztまで上がってしまった。


観光地で物価が上がるのはどこも一緒だね。


地下道

それにしてもMama's Hostel はなかなか見つからない。


ようやくその通りを見つけ何度も行き来しているのだけど、その4番地があるところには別の店がある。


もう一度紙を見直し、やっぱりここだよなぁと思い敷地の中に入ってみると、そこは何やらレストランのオープンテラスのようだった。


さらによーく探して見ると、その敷地内に宿の看板が出ていた。


これじゃ気づくわけないよ。


すぐに4階にある入り口まで上がりレセプションへ。


聞くと、案の定満室。


予約しておいて良かった。



実はこの後もう一つの不安があって、それは何かというとこんな朝早くからチェックインできるのかなということだった。


普通、チェックインの時間って昼頃だよね。


でも、それはこういう安宿のいいところ。


朝から問題なくチェックインさせてくれた。


そして、シャワーを浴びてベッドに。


こういうときの睡眠は、どんな高級ホテルのベッドでも敵わないくらいに気持ちいい。


雨後のクラコフ



目が覚めるまでぐっすり寝てみよう。
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今日でリトアニアともお別れ。


明日、目が覚めるころにはきっとポーランドの大地を南に向かって走っているんだろう。


次の目的地はポーランドの南の中心都市、クラコフ。


ぼろぼろのいぬ


とはいえ、この日はバスの出発時刻まで余裕があったので、最後の観光ということでヴィリニュスからバスで30分ほど行ったところにあるトゥラカイ城に足を延ばした。


ここはもともと訪れる予定になかったところなので予備知識といえるものはほとんど持ち合わせていなかったが、次の世界遺産候補にも挙げられるような観光地だというので、興味が湧き行ってみることにした。


トゥラカイ城1


城に続く小道の途中でどこからか雰囲気のいい音楽が聞こえてきて、少し進むと道端に座ってアコーディオンを奏でている老人がいた。


その曲がトゥラカイの素朴な光景とうまくマッチしていていい気分になる。



城からの帰り道でまたそこを通ると、老人はまだそこで音を奏でていた。


今度は自分に気づいていたんだろう、より俗っぽい音楽に変わっていたが、こちらに一瞥することもなくただ黙々とアコーディオンを弾く彼の姿からは、職人のような誇りを感じてしまう。


老人はその姿と音楽という形で、疑いようもなくその風景の一部を織り成していた。


トゥラカイ城への橋


ヴィリニュスに戻ると、バックパックをピックアップするために一度宿に戻った。


ヨーロッパで一泊700円ちょっとで泊まれるところがあるとは思わなかったし、値段以上に快適な宿だった。


さすが学生寮。

準備を整えた後、そのままバスターミナルへ向かう。



今回の行程で途中ポーランドの首都であるワルシャワを通るんだけど、今まで逆のルートを辿ってきた旅行者に話を聞くと皆同じように、


「ワルシャワで見るべきところはそれほど多くない。それならその日数をクラコフに割いたほうがいいと思うよ」


という答えが返ってきた。



確かにワルシャワの街は、かの世界大戦で壊滅的な被害を受けたそうで、歴史ある建築物はほとんど残っておらず建物の多く戦後再建されたもののようだ。


また、どちらかというと観光都市というよりも政治、経済、ビジネスの中心都市といった感がある。


それに対し、クラコフはポーランドの旧首都であり、歴史、文化、芸術の街である。


戦争の影響もほとんど受けず、今でも昔ながらの街並みが現存するクラコフ旧市街の景観も含め、ヴィエリチカ岩塩坑、そしてあのアウシュビッツ収容所と世界遺産が3つも点在している。


歴史ある建築物も多く見所が多いに違いない。


また、先代のローマ法王、ヨハネ・パウロ2世もクラコフの出身だ。


うーん、これはクラコフだな。


そう思い、ワルシャワの街は深夜に通過することにした。



ヴィリニュスバスターミナル


バスは予定時刻を少し過ぎた17時にターミナルを出発した。


さっきバスの案内板を見てみたら、このバスはどうやらクラコフで自分を降ろした後オーストリアのウィーンまで向かうらしい。


そして、ウィーンからさらに進み最終的にはローマまで行くという。


さすがヨーロッパは陸続きだ。


「外国」の感覚が日本とはだいぶ違うんだろうなということは、こういうところからも想像できる。

国境 リトアニア~ポーランド


21時ごろ国境を通過し、ポーランドに入国した。


そして、新しい国に心躍らせながら腕時計を一時間遅らせる。



15時間のバスの長旅はまだ続く。

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以前、バリに行ったときにこんなことがあった。


バリに着いてすぐのその日、海を見たくて仕方がなくて友人と自分は喜び勇んでビーチに出た。


沖に見える背丈を超えるほどの高い波に驚いてはいたものの、暑い日で天気もよく、海に入るには最高の日だった。


ビーチに出ると一目散に海に入り(ちょうど湘南の海で海水浴をするような感覚で)、膝より少し深いくらいのところで泳いだり波に身を任せたりしてバカンスを楽しんでいた。



そのうち、だんだんと潮の流れが速くなっているような気がして、あまり深いところには行かないほうがいいんじゃないかなとは思ったものの、気にしすぎることもないかと思いそのまま海で遊んでいた。


友人はすぐ近くで平泳ぎをしていたのだが、気づくと少しずつ離れていっているような気がする。


あんまり沖に行かないほうがいいんじゃないかなと思いながらも普通に泳ぐことのできる友人だったので、さしも気にせずに自分も足元の流れの速くなっていく中でサーフィンをしている人たちを眺めたりしていた。



ところが。



友人の様子がおかしい。



どうやら自分の意思で沖に向かっているわけではないようだ。


自分も助けようと思い動こうとしたものの、あまりの潮流の強さにその場所から一歩前に進むことすら覚束ない。


膝くらいの深さしかない場所にも関わらず、少しでも動こうとするとまるで急流のような流れに足をとられてしまいそうだ。




これがリップカレント (離岸流)である。


日本でも夏になると海水浴場などで多くの水難事故が起こってしまうが、その多くがリップカレントによるものといわれている。


簡単に言うと、岸に向かって流れてきた水が沖に戻ろうとするときに、一箇所にまとまって沖に向かおうとする強い流れのことである。


その場所を陸から見つけることは容易ではないが、周りと比べて波の形がいびつだったり、浅瀬に入ってみると海底の砂がボコボコでゴミが溜まっていたり、急に深くなっていたりするので、そういった特徴から推し量ることができる。


一度カレントの中に入れば、崩れた後の波の泡が沖に向かって流れていくのがよくわかる。



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一般的にカレントに流されてしまったら、慌てずにカレントに対して直角に(ビーチと平行に)泳ぐのがよいと言われているが、実際のところカレントに対し直角に泳ぐというのは難しい。


なぜなら、かなりの速さで沖に向かって流されている中では、横に向かって泳いだとしても実際には岸に対して斜め後ろに泳ぐことになってしまうから。


そんな中で助かるには、やはりこれらのことを知った上で、斜め後ろに流されながらもカレントに対し直角に泳ごうとし、カレントを抜け出すことを諦めずに冷静でいることだろう。


カレントはそんなに幅広いものじゃない。


大きくても横方向の幅は20メートル程度だといわれている。


サーフィンをする上ではカレントに乗ると沖に容易に出ることができるため、あえてカレントを利用して沖まで出て、途中で横にそれることがある。


つまり、少し横に泳げば、意外とあっさりカレントから逃れられるかもしれないのだ。


だから、慌てて無駄に体力を消耗しさえしなければ、決して助かることが不可能なものではない。


諦めないこと、これが大切なんだ。



でも、本当に難しいのはやっぱり「冷静でいること」なんだろうな。




「ピーーーー!ピピピーーーー!!」


どうすればいいんだろうと考えていたとき、突然ホイッスルの高らかな音が聞こえた。


そう。


ライフセーバーである。


ライフセーバーを見ると流された友人に対し、ひたすら横に向かうように指示している。


友人もそれに従い横に泳いでみると、あろうことかそこは簡単に足の着く場所であった。


そこから浜までは歩いて戻ってこられたが、ずっと泳ぎ続けていたのでやはりかなり体力を消耗しているようだった。


そして、後になって見て見ると、ビーチには赤いdangerousのフラッグが立てられていた。


何にしても助かってよかった。



足の着く場所でも簡単に溺れてしまう。


この出来事は自分たちの軽率な行動が招いたものであったが、海の本当の恐ろしさを知ることができたという意味で後の自分に少なからぬ影響を与えた。


どんなことがあっても海を侮ったりしないようにしよう。


そう心に誓い、一ヶ月の南国生活は幕を開けた。


夏の楽しみ

テーマ:

雷、突風、大雨。


落雷、停電、交通機関の乱れ。


今日は、久しぶりに自然の力の脅威を感じられる豪快な天気だった。



そんな中、海に行ってきた。


仕事を終えて、そのまま成田空港でピックアップしてもらい(今日は空港も一時的に停電していて薄暗くなっていた。動く歩道が急に止まったときには驚いたよ)、いざ九十九里の浜へ。


正直、稲光や土砂降りの中では海に入れないなと思っていたけど、海に着くころには雷も鳴らなくなってコンディション的には問題なし(空を見上げるとだいぶ問題ありな空模様だったけど)。



サイズも自分たちには十分すぎるくらいで、いい練習になった。


外の気温は21℃だったのに、海に入って見ると思いの外あったかくって、日が沈んで暗くなるまでずっと海に入っていられた。



やっぱ海気持ちいいわ!


海から帰ってきた後の全身の疲れも心地いい!



自分の車があればもっと頻繁に海に行けるんだけどな。


おんぼろでもいいから車買っちゃおうかな。

腹いっぱいになったところで、次に向かったのはハーブガーデン


ここにはハーブガーデン というだけあってさまざまなハーブが植わっていた。


りんごの香りがするミントから、パイナップルの香りがするもの、バナナの香りがするもの、変り種ではカレーの匂いがするミントまで(ほんとにカレーの匂いなんだ!)多種多様なハーブがあり、その外見からも香りからも楽しむことができた。


このときに買ったペパーミントとガジュマルは今も自分の部屋ですくすくと(ペパーミントはひょろひょろと)育っている。


ハーブガーデン「ポケット」


最後の訪問ポイントは渡海神社。


本当に静かな神社で、このとき自分たちのほかにはこの神社には誰もいなかった。


ここは何かがあるからここに来たわけではなくて、なんとなく名前が気に入ったので立ち寄ってみた。


渡海神社


ここでおもしろかったのは木々が絡み合うようにとても複雑に生えていて、それこそ東南アジアで見かける、遺跡をすっぽりと覆ってしまっているようなガジュマルの古木を連想させた。


アリの行列


参道わきで見つけた、細く長く連なる蟻の行列。



たまにはドライブもいいもんだ。




あ、醤油が全然登場しなかった。


ま、いいか。


ちなみに海鮮丼を食べるときには、ヤマサとヒゲタ の両方を選べるよう2種類の醤油がテーブルに並んでいました。

犬吠埼に着くと、車をマリンパークにとめて岬を歩いた。


この日の天気は思わしいものではなかったけど、この日の雨という予報を考えるとその曇天はそれほど悪くなかったのかもしれない。


まずまずってやつかな。


犬吠埼の灯台


歩いているうちにもっと海に近いところに行きたくなって、岩場を駆け上がった。


滑らないように足元に気をつけながら。


波は激しく岩に打ちつけ、また激しく引いていく。

そのたびに見るからに塩っからそうなしぶきが宙に舞い上がり、それから行き場を失った海水たちは滝のように激しい流れとなって 一番低いところに集まってくる。


こんな中に巻き込まれたりしたら、体がどうなるのかわからないね。


一巻の終わりってやつだ。


犬吠埼の磯


犬吠埼を出るころにはお腹も減ってきたので、近くの観光客向けの魚市場に行って昼飯を食べることになった。


ここで食べたいものといったら、それはやっぱり海鮮もの。


適当な店に入り、ここらの海の幸を食べさせる店ではお決まりになっている海鮮丼を注文した。



ところがこの店の海鮮丼は想像していたようなお決まりの海鮮丼ではなかった。


数え切れないくらいの種類の海の幸がどんぶりにならび、ものすごいボリューム。


いろいろな味が楽しめてとってもおいしかったけど、食べ終わるころにはあまりの量に悲鳴を上げそうになっていた。


海鮮丼


白魚がおいしかったな☆(といっても、あれはあまり味を楽しむものではないか)



8月7日

テーマ:

朝起きて携帯を見たら8月7日だった。


今日は花の日かな、それとも鼻の日かな、それともパイナップルの日かな、などと起きぬけの寝ぼけた頭で考えていたのだけど、そんなことは朝の自分にとってあまり大事じゃないことに気づいて、もう少し眠ることにした。


あ、パイナップルの日があるとすれば8月17日のほうがふさわしいか。


まあ、いいや。



窓の外には夏の雲がモコモコしてる。


夏を実感!