著・打海 文三  愚者と愚者 (下) ジェンダー・ファッカー・シスターズ



トマトの意味は何処?


読み終わった瞬間の感想です(身も蓋もない)
それともあれはやっぱりカボチャですか。
パンプキンガールズですか。
もうどっちでもいいやぃ。結局トマト出て来なかったし。


勝って負けて死んで殺して敗走して快走して、
その繰り返しの中で着実に変わっていく戦況と状況と現状。
黒い旅団と我らの祖国と常陸軍とパンプキンガールズ。
これに加えて前巻で影の薄かった鉄兜団。
あとはなんかあったっけ? ンガルンガニとかあんまり活躍してないよな。影ながら東京UFが頑張ってますが一貫して裏方さん。資金援助。

最初、椿子がやけに人間臭くなっちゃってテンション下がってました。
アナタはインモラルでいてくれないと。モラルがあるのは海人だけでいいさ。マフィアなんだから、マリファナもビジネスも遣りたいようにどうぞ。
アイコとの確執が大きくなっていきそうなのでこれから分離するのかな。

ファンもちゃんと出てきました。そんな大きな役じゃないけどね。椿子がファンの会社主催の要人パーティーに気分転換として出席してます。


個人的には林檎が苦手でした。
なんであたしはこうもそろって登場人物の恋人が嫌いなんだ?
あ、でもミチカとか俊哉の恋人はそんな嫌いじゃなかったですよ。
俊哉の場合は愛人のような形かもしれませんが。
椿子だから今更男と関係を持てとか言いませんが、
でもかけ離れすぎじゃないですか、林檎。
そんなに魅力的かなあ。
まあ対極の位置に居るわけだからそれだけでもアピールポイントか。



4人の女の子と4丁のAKから始まった。


と、


おまえが罪を犯すなら、わたしも罪を犯そう。


これ2つ、パンプキンガールズの始まりとテーゼ(根本?)です。
なにかを始めるのには十分な人数であると告げる彼女が素敵だと思います。半身を失って尚、安易な帰結に思考を導かない考え方も。
これで椿子が桜子を失った後に自己を確立したら印象変わってただろうな。どちらかがどちらかでもあるという曖昧な境界線。
淋しさを覚えるだろうけれど、それでも桜子を内に住まわす椿子。


でもやっぱり基本は冷徹です。
違うんだろうけど、そう読めました。
幹部のビリィが死んでもその死体を特別扱いしないで、
腐るだろうという予想を得ても尚死んだから放っておくという。



死によって浮き彫りにされた人間。


でした。わたしにとっては。
流石に主役級の区別は付きますが、
それ以外になるとごちゃまぜになっちゃうんです。
孤児部隊幹部のボリスとヨウロウの区別なんて今でも付きません。
立場の違いはわかりますが彼らの性格までは読み取れませんでした。
だから、ビリィが死んでから漸く、ビリィという人間を認識した感覚。
んー……認知外、視覚の外においてやった人間が、いきなり目の前に現れた。でもそれは違うんだよ、あなたが見ていなかっただけでずっと目の前で笑っていたんだよ。
うん、だからごめんビリィ。あたしあなたが死んで泣くと思わなかったよ。
打海さんの文章で泣くとは思わなかった。


パンプキンガールズは女の子だけの集団だから、
女性の戦争参加を認めず、男根主義的な思想を掲げる我らの祖国と黒い旅団を一手に引き受けなくてはならない。
常陸軍は常陸軍で、性差別と人種差別を根本から否定する部隊。
しかも司令官(トップ)は女で、外人部隊というのもれっきとして抱えている。自由の象徴であると共に、今の状況下ではあらゆるものを敵にしてしまう。同盟も多く結んでいますが。
虹の旗とかンガルンガニとか、勿論、パンプキンガールズとか。
鉄兜団とか同盟…なのか?
新宿区から出ようとしない鉄兜団も奇襲攻撃を受けてからは戦うことにしたみたいだし。
でも訓練地は提供してます。
やっぱり重火器とかは迫撃砲の扱い方とか知識が必要なんですね。


私的にはリリナさんの出番が少なくて嬉しかった巻です。
でもそのかわり13歳くらいのときの海人と恋人になったことが判明。
思わず本を閉じそうになりました。
そのあとすぐに、そのときの海人は既に女よりも人の殺し方のほうを知っていたとかで、テンション上がりました。ね。なんだろうねこの変な高揚感?
ナルト達が12歳で人殺しかーとも思いましたが、カカシせんせが6歳でトキめいた人だから。でもサクラもサスケもドベのナルトと同期ってことは落ちこぼれじゃないの?
……岸本さんの世界観は甘いからあんま好きじゃないんで終了。


表紙の椿子を見て、髪の毛短いんだと変な感想。
勝手に脳内で長くしてました。背中に広がるくらいの。なんでだろ。
パンプキンガールズは今回あんまり良いところなかった気がします。
常陸軍はそこそこよかったね。
黒い旅団はもうすぐ解体されると思います。
あとは我らの祖国。

河野ちはやの決断に拍手を。
多村毅の決行に賞賛を。

それではこれにて失礼いたします。




同シリーズの感想:別窓開きます
裸者と裸者 上下
愚者と愚者(上) 野蛮な飢えた神々の叛乱※裸者と裸者の続刊。
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