2010-07-09 17:53:08
「WATARIDORI」
テーマ:ドキュメント映画
WATARIDORI
ジャック・ペラン監督
驚くことに監督はあの「ニューシネマパラダイス」の俳優、ジャック・ペラン氏。(トトの現在を演じられていた)
撮影期間3年、世界20ケ国以上を訪れ、100種類もの渡り鳥の旅物語を映画化。世界トップクラスのスタッフが、命懸けで渡り鳥たちと共に地球全土を旅したという本編はCGはいっさい使用せず、多くの危険と戦いながら人類が今だかつて目にしたことのない鳥たちの視点から、空、海洋、そして地球の姿を捉えている驚異と感動の映像。
MY HISTORYこの映画はタイトルを見た時から見よう!と決めて、公開されるや否や劇場へ見に行きました。
ポスターに写る鳥の群れの圧倒感ももちろん、渡り鳥ということが、まるで神秘で。
まだ知り得ないものを見れるんだという、もの凄いドキュメントを完成させたんだなという期待と見るまで信じられない思いで劇場へ。
公開当時2001年の私はというと、大学を卒業しカメラマンアシスタントを始めたばかりの年。
休みも寝る時間もない中で、日々自分の頭の悪さと無知加減との戦い。その中で、この映画を見に行く時間がとれたことは、当時は奇跡的でした。
夢写真家ならきっと誰でも、この瞬間を止めて残したい。という思いがあってシャッターをおすことがあって、それを叶えていくことが自分をより写真家にさせていくのだと思います。
でも、その中で、この瞬間を止めないで残したいな。という願いを持つことがもの凄く珍しいけど時々あるのです。
それは、生き物を撮るとき。風を撮りたいとき。海のざわつきをおさめたい時。
その全部を叶えた映画が、この「WATARIDORI」でした。
目線写真を撮る時、どうしても撮る対象と向き合ってしまう。それは当然。というのを、さっぱり忘れさせられました。
映画を見る自分も、映画を撮っているカメラマンの方も、渡り鳥の一羽になって渡り鳥達を見ているのです。
自分という渡り鳥が仲間と一緒の方向を目指して飛びながら、時々仲間を見る。という感じで。
その目線で海も草原も、町も塔も、世界のどこまでもくぐっていきます。
映画を見ているほうも一緒になってくぐっていく視線。
それは人間の表現ももここまで可能になったのかという嘘みたいな現実を見せてくれました。
制作においての苦労は想像を絶するに違いないものの、見終わった後は世界旅行をした夢を見た後のような後味。
渡り鳥達の鳴き声も初めて聞いたのにもう耳に馴染んでいるという不思議さ。
台詞も音楽も何もなくてもいいと思わせる映像美ですが、音楽もまたすばらしかったです。
WATARIDORIこの映画を見た頃、毎日スタジオで繰り返される仕事の日々に倒れそうになった時、わずかな休みで能登へ帰りました。
早朝から夜まで、能登の村を車で走って外を伺っていたとき、畑でコハクチョウの群れに出会った私は歓喜。逃げられないよう、興奮を抑えながら撮りました。
久しぶりに引き出すその中からの1カット。
沢山撮った写真の中で、飛んでいるときよりも降り立って休んでいる時のほうがその時の私には響いたのを思い出します。







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現在
「進歩はいつも遅すぎる」