2011-04-10 09:31:19

「四月物語」

テーマ:邦画
$三度の飯よりシネマ好き。「四月物語」 1998年公開
監督・脚本 岩井俊二
出演者 松たか子 田辺誠一
撮影 篠田昇
STORY
四月、桜の季節。北海道から上京した卯月は、東京・武蔵野の大学に通うため、慣れない土地で独り暮らしを始める。おとなしい性格の彼女は、変わった性格の友人やアパートの隣人など、個性の強い人々と触れ合っていく。だが、そんな卯月も大学の志望動機を聞かれた時だけは、思わず言いよどんでしまう。実は、卯月には人に言えない理由があったのだった…。

チューリップオレンジ大学生の頃に、ジャケ買いならぬジャケ鑑賞したのが岩井俊二監督の「四月物語」です。
写真として、主人公の表情や雨の演出、曇った光の透明感のこのジャケットが、これは絶対に見たい世界観の映画であることを明らかにしていて、たしか本当に春の頃に見たような気がします。
大学生でお金がなかったし、映画館では見なかったものの、今でも映画館で上映してくれたらいいのになと願う作品です。

$三度の飯よりシネマ好き。チューリップピンク大学へ来た本当の理由
主人公の卯月(松たか子)は、この四月から大学へ通うために東京へ出てきた18歳。キャンパスの中では盛り上がっている同級生や先輩達を横に、どこか乗り切れない様子で、ひたすら、本屋さんへと通います。
そこには、卯月が高校時代に憧れていた先輩(田辺誠一)がアルバイトをしていました。先輩の後を追って、無理だと言われた受験に打ち勝ち上京してきた卯月。会えなかった間にちょっと大人びたような先輩を見て、高校時代に見ていた頃を思い出します。
同級生達と相容れない性格の卯月の遅々とした時間の流れと、新しい環境が一気にスタートする四月は、ぐるぐると混ざっていき、先輩との再会という特別な日を迎えます。

それまで大学合格というゴールへむけて日々駒を進めていた日々から、いざ本当に入学してスタートする大学の時間は、入学式の挨拶、お互いの自己紹介、サークルの察知などの、いわば遊ぶことに照準をもっていて、どこかゆるむようでありながら新しいスイッチが生まれていくような時間。ここからは、自分次第でどんな仲間に出会い、何を学び、どんな大人になれるかということが、見えない緊張を自分に与えてくるような、自分に期待をかけていく時間の始まりです。

$三度の飯よりシネマ好き。チューリップ紫自分の中での有名人
大学へ来た=先輩に会いに来た、卯月に、先輩は最初気付かず無反応ですが、だんだん、どこかで記憶しているなあと気付き、かつての高校の後輩であったことを思い出します。
先輩にとって、自分は全然印象になかったんだと分かったと同時に、こんどは、後輩でなく一人の人間として先輩と話をする卯月は、嬉しそうに輝いていきます。「先輩、まだバンドやってるんですか?」「いや、もうしてないよ。どうして知ってるの。」という先輩に、
「先輩は有名でしたから。私には。(私には。は小声で)」という卯月のシーンは、とても好きな場面です。
恋する相手は、人知れず自分の中では超有名人。というのは、片思いの本音です。

映画全体は、ゆっくりと丁寧に片思いを綴っていて、当時は映像の空気感や卯月を演じる松たか子さんの普通らしさ、先輩演じる田辺誠一さんのかっこよさに目がいきました。
描かれている世界が特に特別でない、普通に感じたあの頃には、このあと先輩とはどうなったのかなーと結論を知りたくもなりました。そんなことは問題でも結論でもなんでもなかったんだと分かる今は、温かい雨の降る四月に、前向きな予感といろんな人に会ってぐるぐる目が回った18歳の四月を思い出す映画として、この季節に心で思い出す一本です。
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