2010-05-01 01:32:45

カレが私の部屋にくる♪

テーマ:ブログ

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小説、「カレが私の部屋に来る♪」にちなんで・・・


今日は、大学時代のお話・・・・



どうしよう、カレが部屋に来たいって言うの===!



あれは、大学1年の秋・・・・


私は、息せき切って、


同じアパートの2階に住む友達の部屋に、かけこんだ。




「リサ、どうしたの?悲痛な顔して」


「カレが部屋に来るの。何か食べたいんだって」


「食べたらいいじゃん」


「何を食べさせたらいいの?」


「何でもいいじゃん!」



何でもいいじゃん・・・・


そう言われても。


古い読者の方なら、もうお分かりのように、


当時の私は、料理経験、ほぼゼロ。


味噌汁どころか、


魚も満足に焼けない女だった。


それに引き替え・・・


実家が懐石料理屋というその友達は、


すぐに店を出せそうな腕前だったから、


私のパニックぶりが


分からなかった訳だ。


しかし・・・・



いや、待てよ・・・・


と、ふと、私は、思った。



「ねえ・・・」


「なに?」


当時、料理ができない私のために、


彼女は、よくご飯を作ってくれていた。


しかしながら、


見方を変えると・・・


彼女のご飯を食べる習慣がついてしまったため、


私は、料理ができないままだったのだ。


ということは・・・・


彼女にも責任があるのではないか。


「というわけだから、作って~~~~」


「え~~~なんで私が!」


強引な理屈をつけて、私は、


彼女に料理を作ってくれるよう懇願。


カレが来るまでに、


私の部屋の台所で、完成させてもらうことになった。




ジュ~ジュ~~~~ジュ~~~~


「いい!リサがいずれは作るんだからね」


私の部屋に来ると、

すぐさま、あらかじめ自分の部屋で細かく切ってきた野菜と、

鶏肉を一緒に手早く炒めていく彼女・・・・


「ありがとう、一生恩に着るよ」


私は、彼女の肩をもんだり、

コーヒーを入れたりして、

ごきげんをとった。




ピンポ~~~~ン!!!


彼女が部屋を出た3分後に、カレが到着。


間一髪だった・・・


「お~~~うまそうな匂い、なんか作ってくれたの?」


「うん!座って!座って!!!」


椅子に座るようにカレをうながし、


机の上に、漬け物や、サラダを並べ、


メインの料理をよそう。


「冷めちゃうから、熱いうちに食べてね~」


って、作ってないくせに・・・


「いただきま~~~す」


・・・・・・


・・・・・・


・・・・・・


・・・・・・


「すげ~~~うまい!!!」


「ほんと~~~~!うれしい~~~~!!!」


って、作ってないくせに・・・・


心の中で突っ込みを入れながら、


私も、料理を口にする。


・・・・激うまだった。


と、ここまでは、


よかったのだが・・・・



「ねえ、リサちゃん、これ何入ってるの?」


「え・・・・」


「鶏肉と、ピーマンと・・・あと何?」



「え・・・・」



あろうことか・・・


カレが、レシピに興味を持ったのだ。




「・・・・ひ・み・つ!」


「なんで?教えてよ」


「ひみつなの・・・・」



今、思えば、そこには、


たけのこの水煮や、ニンニクの芽が入っていたのだが、


当時の私には、


シャキシャキした白いものと、ニラではない何か・・・・


という判断しかできない世界。


おまけに、あんかけ風で


ソフトフォーカスされた角切り野菜たちを


判別することは、不可能に近かった。


「ひみつ・・・・」


「なんでだよ~~~~!!!」


「ひみつだって、言ってんじゃん!」


「っていうか、おかしくねえ?おまえ!」

次第にカレは、怒り始め、


美味しい時間は、台無しに。


私は、相手に、


「意味もなく、レシピを秘密にする頑固女」


という印象だけを与えた一日だった。


その夜、


古いことわざを身をもって学んだ。



「身から出たサビ」


ちなみに・・・・


最近、あのレシピに挑戦してみたのだけど、


やはり、彼女の味は出せないままだ。





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