結城昌治 「白昼堂々」
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結城昌治 「白昼堂々」 光文社文庫
渥美清主演の映画を見たことがあるのだけれど、内容は綺麗サッパリ忘れてしまっていた。
読みながらどんな話かようやく思い出したほど。
世話になった刑事の紹介でスリ稼業から足を洗い、今は真面目に東京のデパートで警備員として働く富田銀三(通称桶屋の銀)は、かつて一緒に悪行を重ねていた渡辺勝次(通称ワタ勝)の住む北九州の炭鉱へと足を運ぶ。
しかし、数年前に廃山となり、そこの住民は飢えを凌ぐためにザリガニや犬、猫まで食べてきたという程の貧乏。
このままじゃいかん、と銀三がふと浮かべたアイディアが、目標一人頭百万円!
住民たちに夢を与えることになるのだが、それはデパートから効率よく商品を盗み出すことだった。
この作品は、1965年の週刊朝日に連載されたそうだ。
40年以上も前の作品と云うこともあって、どうしても古さは否めない。
盗む商品は、デパートの反物なんだもの。
まず、今じゃ誰も狙わないだろうしね。
しかし、面白いので今でも読む価値は十分にあると思う。
タイトル通り白昼堂々と客を装い、スリ稼業で得た経験をふんだんに使いチームプレーで盗みを繰り返す泥棒メンバーの個性がなかなか粒ぞろいで、阿弥陀如来フェチがいたり、宿泊名簿に記名する偽名は全て過去に世話になった刑事の名前だったり、強欲な弁護士なんかも登場する。
チームワークの乱れから一人ずつ逮捕されていき、夢は幻に向かって一直線となってしまう。
ここで終わりかと思ったら、ここからが勝負なのだった。
悪党パーカー並に綿密にプランを練り、大胆にもデパートの売上金の強奪を謀るのだ。
笑えるラストもいいんではないかい。
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