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あ、あ、あ、と呟きがこぼれてきました。うまく喋ることができないのかもしれません。

「大丈夫、ゆっくりでいいから」

影はかちかちと歯を鳴らすばかりで返事をしてくれませんでした。
そのうち、とても小さな声で「うん」と答えました。

「怪我してない?」
「みぎかた」
「見せて」

私はおりたたんでいた携帯電話を開いて彼女の右肩に近づけました。
腕のつけねあたりが赤く染まっています。

留衣の上着をゆっくりとぬがせた私は、傷口を確認するとそれを彼女の肩につよくしめつけるように結びました。
幸いなことに傷は小さく、出血も止まりかけているようでした。

「たいした怪我じゃないよ。倒れたときにガラス片がささったみたい」
「ちがう。さされた」

誰にやられたのか聞きました。質問する必要はありませんでした。犯人は十中八九、わかっていたのです。
しかし、彼女の口から答えを聞くまではそれを信じたくありませんでした。

「あきら」

うなじから腰まで貫くような悪寒がはしり、背筋が一瞬で凍りつきました。


うそよ、

信じられない、

こんなときに冗談はやめて、

ふざけないで、


あらゆる否定の言葉が頭をよぎり、全部を口からだして発狂しようかと思いましたが、
かろうじて残っていた理性がそれらをのどの奥につまらせてしまったようです。

狂気は伝染します。
それは、彼らのすさんだ心をいとも簡単に壊し、醜い感情をむきだしにした人間へと変えてしまうでしょう。
私は嗚咽するほどの息苦しさを感じながら留衣の説得にあたりました。

「……留衣、ドアを開けるのを手伝って。ここからでましょう」

彼女はしばらくうつろな目つきで私を見つめていました。

「どうしたの?」
「ぁきらは……どう……するの」



「それは……」

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