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ゆっくりと携帯電話を閉じ、畳の上に寝転がりました。
固くも柔らかくもないを材質を体に感じながら篠塚晃と名乗った彼のことを考えました。

彼はたぶん変な人です。私みたいな人間未満と話してなにが楽しいのでしょうか。
それに、飲み会でもないのになぜ電話をかけてきたのでしょう。

私は彼と会ったことがありませんし、名簿には顔写真なんて載っていません。
いや、写真があったとしても私みたいな根暗な女にはかけようとしないはずです。
宗教やマルチ商法の勧誘かとも考えました。

そうしていくつか解消してもしなくてもいいような他愛のない疑問が残りました。
明日電話がかかってきたとしても出たくなければ出なくていいのだと思いました。
彼に嫌われようが別に構わないのです。別に――


そうして悲観的な決断をした刹那でした。


手の中で電子音が鳴り響きました。


突然のことに、私はしっぽを踏まれた猫のように丸めていた背中をびくりと震わせました。
身をおこして画面を見ます。先ほどと同じ番号からです。

電話が切れてから10分ほどしか経っていません。
彼が事故にでもあい、身元を調べるために警察がかけてきているのでしょうか。
あるいは彼の恋人から浮気の疑いでもかけられたのかもしれません。

そんなほとんどありえないことが頭に浮かんでいくつかの疑問と重なりあい、興味となっていました。
そして、私は着信ボタンを押したのです。

「はい。中谷です」
「あっ、篠塚です」



重い沈黙がふたりの「 」を埋めました。一呼吸おいて彼が話しはじめます。



「すいません。二回も電話してしまって」
「なにか御用でしょうか」
「さっきの電話、中谷さんの気持ちも考えずに一方的にしゃべってしまっていたので……
あの、俺と電話するの嫌じゃないですか」

無言になりました。
嫌だと正直に答えられるのであれば、このような状態になっていないでしょう。



彼もそれを悟ったのか声色を落として悲しそうに答えます。

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