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心霊研究会というのは、私が大学で入っていたサークルです。
活動内容といってもホラー作品の批評や心霊スポット巡りなど、
ステレオタイプの活動しかしていませんでしたし、夏をすぎるとほとんど飲み会を行うだけの集まりでした。

私に電話してきたのは、おおかた新入生歓迎会の誘いだと思います。
去年もこの時期に催されていたはずです。
会員の電話番号などの情報はサークルの名簿に書いてあるので、そこから連絡をくれたのでしょう。

「あの、遠慮しておきます。私、もう――」

大学に行くつもりはないです、と言おうとしましたが、私の言葉をさえぎって彼がしゃべりはじめました。

「いえ、飲み会とかじゃなくて。少しお話しませんか」

なぜですかと突き放すように答えました。
なんのために電話をかけてきたのかは知りませんが、私は極力他人とは関わらずにいたかったのです。

「あっ、その、小谷さんと話したくて」
「名前」
「えっ?」
「小谷じゃなくて中谷です」

彼はすごく慌てた口調で「あっ! いや、それは、えっと、ダチとかは全部名前で呼んでて。
その、で、あのこういう敬語とかあんまりなれてなくて。苗字と名前とがごっちゃになったからで。
いや、なんでいいわけしてんだろ。あ、すいません。ごめんなさい。ほんと悪気なくて、あの、その……」

「別に気にしていません。ナカヤとか、そういう言いまちがいがよくありますから」
「は、はい」


無言になりました。少し間をおいて、切っていいですかと彼に言いました。


「あの……また、かけていいですか」
「なんのためにでしょうか」
「いや、俺がかけたいだけというか。なんというか……声が聞けてよかったです」
「は、はあ」
「だから、また電話します。今ぐらいの時間だったら大丈夫ですか」

私は勢いに押されて「はい」と答えてしまい、
「それじゃあ失礼します」と彼は嬉しそうに言って電話は切れました。

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