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留衣が話したように本当に動物実験が行われていたのでしょうか。
だとすれば、何の実験をしていたのでしょう。
新薬だと彼女は言っていましたが、効能までは話していませんでした。

ここは、国の正しい機関が開発した薬を動物や死を間近にひかえた患者に投与して
治験を行う非人道的な場所だったのかもしれません。

いずれにせよ、こうして考えているだけではらちが明きません。
気になるのであれば留衣に真相を詳しく聞くべきでしょう。

彼女が元看護師から何も聞かされていなければそれまでですが、
情報の内容が過激なため、あえて私たちには伏せた可能性があります。


私たちは別の部屋を調べている留衣たちを探しました。


いくつかの部屋を見まわりながら晃が「小夜さん」と私の名前を呼び、
みんなを見つけたら早くここから出たほうがいいんじゃないですかと言いました。

私は彼の不安を感じとり、私も逃げだしたいところなんだけど、
ちょっと気になることがあるのと言いました。

彼は廃病院に入ってから私のことを第一に考えてくれていたのでしょう。

もうつきあいきれません、小夜さんは自分の体のことをわかってなさすぎますと口調を強め、
私の手をひいてその場に立ち止まらせました。



懐中電灯を持つ手はだらんと下げられ、砂ぼこりのたまった床を照らしています。



視覚で捉えられるのはぼんやりとした黒い影で、彼の顔ははっきりと見えませんでした。
私の顔も彼には見えていないでしょう。
確かなものは、彼の優しい声とてのひらを通して伝わってくる体温だけです。

熱を帯びた手には汗がにじみ、それでも私をはなすまいと強く握りこんできます。
帰りましょう、と彼は懇願するように言いました。


そのほうがいいのかもしれません。


危険を冒してまでこの廃病院の過去を知ったところで何にもならない、
まして実験の犠牲になった動物や人間が蘇ることはないのですから。

意地をはってごめん、晃の言うとおりにするからと伝えると彼の強張っていた手から力が抜けました。
そして、また歩きはじめました。

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