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弱々しい声が聞こえてきました。
晃は心霊現象だと勘違いしてすぐに身構えたのですが、私には留衣の声だとすぐにわかりました。

少しはなれた場所から私たちを呼んでいるのでしょう。
晃といっしょに院長室をでて、声のする方向を耳で探りながら進みました。

それは、廊下の中間あたりにある部屋から漏れているようです。
中に入ると留衣だけでなく、梓と耕太の姿もありました。

見取り図によるとここは薬剤の保管室だったようです。
先ほどは気づかなかったのですがこの部屋だけ当時の床板が残されており、
大きな棚が置かれていた形跡や水道の配管をとおした跡もありました。
理化実験室のような場所だったのでしょうか。

「全員揃ったわね。みんなに見てほしいものがあって」
「な、なんですか……。まさか、デジカメになにか写ってたとか」
「落ち着きなさい晃くん。ここなんだけど」

留衣が床を白い光で照らします。そこには四角い鉄板がはめこまれていました。
ちょうど部屋の隅にあり、色は青く、一辺が1メートルほどの大きさです。
取っ手がついていますが、開閉できないように南京錠がかけられていました。

「下水用の配管かなにかじゃないですか?」
「にしては蓋が大きすぎるでしょ。留衣なんなのこれ」
「実は、心霊現象の他にもうひとつ噂があってね」

彼女によると、旧T病院は終末期の患者をうけおう施設だったらしく、
いつ死んでもおかしくない人間が入院していたそうです。

さらに、内部のごく限られた場所で新薬の開発が行われていたようで
効能を試験するために多数の動物が犠牲になったということでした。

人里はなれた山奥に建てられた理由も、動物の死骸を処分するのに都合がよく――
末期患者が異常な死をとげても気づかれにくいからだというのです。


正直、このような場所にいなければ陳腐な話だと笑い飛ばしていたでしょう。


「人体実験って……。そんな映画みたいな話、本当にあるの?」
「たしかに根も葉もない噂だけど、現にこうして怪しい場所もあるし。
そこの扉を開くアイテムも持ちあわせているのよね」

「アイテムってなんですか」晃は怪訝な顔で留衣に問いかけました。
すると、彼女は見せつけるように右手を前に差しだしたのです。



手には鍵が握られていました。

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