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留衣はひざをつきデジタルカメラをかまえてシャッターを切っています。
二、三回電子音がしたあと、私たちの会話に入ってきました。

「なにかおこってくれれば記事のネタにもなるんだけど」
「心霊写真とかね」

梓が私の肩に手をかけてモデルのようなポーズをとります。
そうね、とつぶやいて留衣が私たちを撮りました。
留衣はそのまま晃と耕太にカメラをむけたのですが。

「ちょっ、こんなところで撮らないでください」
「まあ、落ち着けよ。霊が写ったら雑誌に投稿して金貰って、それで飲みにいけるだろ」
「……御払いにいくべきだろ」

「大丈夫だって。ほーら」と耕太は、足型をつけるように白い壁を蹴りました。
あまりの粗暴な行いに私たちは唖然としてしまい、少しの沈黙のあと、梓が声を大きくして。

「あんた、そういうことはやめなさいって言ってるでしょ。
心霊現象に関係なく器物破損とか不法侵入でここの土地の持ち主に訴えられるわよ」


耕太は飄々とした面持ちで「だって、俺だけじゃないでしょ」と病院の内部を指さして言いました。


視線を移すと白い壁にうっすらと赤や黄色の線がひかれているようで、懐中電灯をあてて確認してみると、
参上、LOVE、口にだせない卑猥な言葉やそれを暗示させるマークの数々が浮かび上がってきました。
商店のシャッターや高速道路の高架下にある落書きと同レベルのつまらないものです。
耕太は皆がやっているからという理由で建物を傷つけたのでしょう。

「だからって、あなたが蹴っていいことにはならないわ」
「留衣先輩もそんな怒らなくてもいいでしょ。なあ、晃」
「弁護できないな」
「うわ、冷てぇ」

耕太は私にむかってすがるように「中谷先輩はどう思います?」

「あっ、私は、その……」


私は耕太が苦手でした。


乱暴なものいいや態度もそうですが、いつも薄ら笑いを浮かべていて本心が見えず、
思ったことをきちんと話していないような素振りをしていたからです。
晃と仲良くなければ話しかけもしない、毛嫌いしてしまうタイプの人間でした。

「小夜さんに同意を求めんなよ。今のは全面的にお前が悪い」
「っ……はいはい、悪かった。冗談でもやりすぎでした」

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