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少し前に患った病気により、私は半年ほど大学を休学していました。
そのせいで単位を取得できず、晃や耕太と同じ学年に通っているのです。

同級生で仲のよかった梓や留衣は順調に進級して二年生になりました。

それだけではなく、梓は雑誌のモデルとして活躍するようになり、
書きものが好きだった留衣はホラー雑誌で実体験をもとにした
心霊スポット巡りの記事をまかされるようになっていたのです。

私は、おいていかれた寂しさと悔しさを感じていました。
だから、彼女たちに少しでも追いつこうと大学の講義やこういったサークル活動に積極的に参加していました。
半年間の空白を埋めるため意地になっていたのでしょう。

留衣が心配そうな顔で「小夜。ほんとうに大丈夫なの?」
「うん。平気だから」

私が笑顔をつくると留衣も静かに微笑みます。
人見知りが激しく、笑うことも少なかった彼女がこうして他人を気遣えるまで成長している――
細かいひとつひとつの動作にさえ嫉妬してしまう自分がいて、ひどく醜く思えました。

「でもね、無理されるとこっちが困るのよ。なにかあってからじゃ遅いし、
小夜を置いて逃げるわけにも行かないじゃない」
晃が少し強めの口調で「そのときは俺が抱きかかえて逃げますよ」


梓は留衣にどう思う、というような仕草をしました。


留衣はため息まじりに、晃くんはあんまり信用できないのよと答えました。

「なっ、なんで」
「足と汗」

晃のひざが小刻みに震えていました。額にはあぶら汗がにじんでいます。
彼は大きな体格をしているわりに怖がりなのです。それでも、やるときはやる男なのですが。

「こ、これは、武者震いです」
「汗は?」梓がくってかかります。

晃は大真面目に「新陳代謝が活発なだけです」
「しんちんたいしゃって……」

私たちは晃の言葉に思わず噴出してしまいました。彼はばつが悪そうに私たちの笑い声を聞いています。

耕太はからかうように「だっせぇ」
「まあ、そういうのが可愛いんだけど。小夜にはもったいないわ」

梓は爽やかに笑って言いました。
彼女は顔やスタイルがよいのはもちろん姉御肌で誰とでも仲良くなれる素養を持っており、
同じ歳ながら私の憧れの存在でした。

さっきの笑顔も、私が男だったら一撃で彼女の虜になっていたでしょう。
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