2月22日に、ようやく観てきました。
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公開から一ヶ月近く過ぎていたので空いており、落ち着いて観る事ができた。

「あぶ刑事」は、自分達世代にとっては、20代前半、世間がバブルの真っ只中という時期にテレビ放映され、セクシィユージ(柴田恭兵)とダンディータカ(舘ひろし)の破天荒ながら息の合ったコンビと、二人の刑事らしくないファッションが横浜という舞台に映え、しかも毎回ハデに車や建物がフッ飛ぶという刑事ドラマで、好きな人も多かったと思う。
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このドラマは「太陽にほえろ」や「西部警察」と同じ系統で、アクション主体に作られたが、このドラマを最後に、刑事ものは「はぐれ刑事純情派」などの人情味を前面に出したものに路線変更され、やがて「相棒」のような社会派ドラマに移っていったように思う。

昨年、「サイボーグ009VSデビルマン」を観に行った時にこの映画の公開を「とびきりハデにサラバだぜ」のコピーとともに知った時は、10年ぶりの映画でついに最後かあと感慨深いものを感じ、それ以来気になっていた。
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「相棒」もシリーズが長すぎ飽きてきてはいるが、初期の和製「刑事コロンボ」風なミステリー仕立ての頃は新鮮で好きだったが、やっぱり「あぶ刑事」のような細かい事を無視した、火薬を派手に使った豪快な演出は理屈ぬきで楽しい。

映画のストーリーは、ユージとタカの定年退職4日前から始まる。
しかも、同じ日に薫(浅野温子)も結婚し、寿退社するという。
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棲み分けをする事により、これまで均衡が保たれていた横浜の裏社会。
そこに東南アジア系勢力BOBの幹部ガルシア(吉川晃司)と
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ディーノ
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が荒っぽいやり方で割り込み、各勢力のボス達を抹殺。各組織の生き残った幹部をそれぞれのボスに据え、そのトップに立った事で裏社会の勢力図が変わろうとしていた。

そんな不穏な空気が漂う中、あのふたりがおとなしくしているわけがない。
それを察知した、今や課長になった町田透(仲村トオル)
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はふたりに休職を命じる。復職は定年退職当日。町田は、ふたりに無事に退職してもらいたいのだ。

そんな町田の気持ちも空しく、ユージはかつて面倒をみたギャング上がりとの縁から、
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タカは退職後、オークランドで一緒に暮らす予定の彼女・夏海との因縁から
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ガルシアとディーノと関わらざるを得なくなっていく。

クライマックスは退職当日に行われるユージとディーノの対決、
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夏海を殺されたタカとガルシアのバイクアクションを交えた対決となり、
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これに勝つものの組織の残党に囲まれたユージとタカは弾がなくなるまで暴れまくる。
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その後のふたりはオークランドで探偵事務所を始め、160309_112425_ed.jpg
そこに実は結婚詐欺の常習犯だった相手に騙された薫が転がり込んでくるというオチで終わる。

映画を見終えた時、あぶ刑事らしいラストだなと思えた。
主役の二人の俳優は還暦を過ぎているというのに、走りまくるユージとバイクアクションがキマるタカをしっかり演じてたし、ふたりの愛車、旧型のゴールドレパード
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もしっかり登場したしよかった。

自分は、ファッションや軽さからユージ派なんだけど、あのステップを踏みながら署内を駆ける姿も、タカとの掛け合いもこれが最後なんだと思うと、ひとつの時代の終わりを感じ、寂しさを感じた。

ちなみに、この映画の脚本を書いた柏原寛司による小説もあるのだが、
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映画はアクションをメインにしている為、薄っぺらく感じてしまう物語を補完し、またラストも違ったものになっていたので、この映画をもう一歩掘り下げたい方には小説も一読する事をオススメしたい。

この映画のパンフレットに柴田恭兵モデルのレプリカサングラスの販売が載ってて、ポスターバージョンの物が凄く欲しかったんだけど、かなりお高いものだったので諦めました(笑)
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サングラスより、老眼鏡でしょ?と言われそうだしね(泣)
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日曜日、たまたまついてたテレビで、久しぶりにドラマを見た。

「天皇の料理番」
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今回で何話目だかわからないが、まだ始まったばかりのドラマのようだ。
もともと連続ドラマを必ず観るタチでもないので、次を観るかどうかはともかく、今日の話はよかった。

ドラマの流れとかはよくわからないが、初めて観た自分から見て、主人公はカタワ、といっても身体的なものではなく性格破綻者である印象を受けた。

なにかに魅力を感じて引き付けられると、すべてを投げ出しのめり込み、そして、その熱が冷めると一気に興味を失ってしまう。
そんな事を繰り返す主人公は、家族の中でも異端者扱いされていた。

そんな主人公が、薪だか藁だかの店の娘と結婚して婿養子として迎え入れられる。
しばらくは、店の後継ぎとして仕入れた物を産地ごとに仕分けたり、得意先に配達するなど、マジメに働いてはいたが、その仕事に興味が湧かず、のめり込めない為、心の中ではつまらなさを感じていた。

そんなある日、配達先のひとつである自衛隊の食堂の料理担当に食べさせてもらったカツレツの美味さに主人公は感動し、翌日から、そこで出されるメニューを早く食べたいが為に、手伝うようになり、家業そっちのけで料理を覚えていく。
それが高じて、西洋料理のシェフになろうと、ついにはカミさんを残して家を出て、上京してしまう。

東京に出ていた兄のところに居候をしながら、やがて兄の師事する先生の紹介で皇族御用達のレストランで見習い修業を始めた…

というのが今回のストーリーなのだが、この性格破綻者ぶりに、なぜか自分がダブッてしまった。

自分も昔から、なにかおもしろそうなものがあると、それにのめり込むタチで、ほかに目が向かなくなる人間だった。
現在もそういう傾向は多分にあるのだが、年齢を重ねたせいか思い通りにならない現実というのもわかっているから飛び出せなくなってしまっている。

その分、主人公が自分が好きでもない仕事をしているつまらなさを感じてる場面では胸をキリキリと締めつけられた。
ドラマの主人公は、のめり込みやすいが冷めやすくもあり、料理に出会うまでは熱が冷めると家に戻って来る生活を繰り返していたらしいが、自分はこれは冷めたのではなく、冷まされたのではないかと捉えている。

「鉄は熱いうちに打て」という言葉があるように、大半の人間は、飽きっぽいと自分は思っている。

ドラマの主人公の場合は嗅覚だったが、なにかひとつの事にのめり込むタイプの人間は、どこか人と違った感覚を持っている事が多く、その分、極端な性格も隠し持ってたりするから、アツさがある内にさらなる高みとか深みを見せないと、到達点がわからないまま興味を失い、自己完結して冷めてしまうのではないだろうか。

ドラマは、成功した人間をモデルにしたものなので、いつか特異な嗅覚が認められる場面が出て来るだろうが、現実ではそんなに上手く見出される事はほとんどなく、そういう感覚を持った人のほとんどが、いつしか感覚を錆びつかせて埋もれていくんだろうなあ、と感じながら見ていた。

自分は、どうなんだろう…?
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