ひとつの作品の感想を書く時、その作品が完結してから書くのが自分のやり方だが、稀にそれにあてはまらないものがある。
今回読んだ「閻魔の息子達」は、同じ原作者が書いた「特攻の拓」の生誕25周年記念とやらで生まれた作品なのだが、連載も短期集中で、単行本一冊分、カバーの表にも中の表紙にもないのにカバーの横と奥付けには1巻の表記がある。
続編がありそうな気もするが、企画ものだし、やりっぱなしが得意な原作者なので続きはないだろうと考え全1巻だと思う事にした。(笑)
という事で今回読んだのは、「特攻の拓」の時代劇バージョン的なマンガ。



1791年(寛政3年)神奈川宿━。
11代将軍徳川家斉の時代、前老中田中意次から松平定信に代わり、江戸の町の綱紀粛清が図られ、これにより捕縛を逃れた犯罪者達や江戸表でおおっぴらに遊べぬ大名や旗本などで日本橋からあまり離れていない神奈川宿は異様な活気に満ち、治安の悪化が問題となる。
また、新町と呼ばれる傾城町(遊郭町)ができるに至って幕府は、横浜開港後に設置される神奈川奉行所に先立ち湊町奉行所を新設した。

湊町奉行所筆頭同心・鮎川藤九郎は



十手持ちの拓蔵を連れて



「新町の鬼善」と呼ばれる男に会う為、新町の萬寿楼を訪ねる。
新町の鬼善と呼ばれる鮎川善太郎は



現在は勘当されているが、鮎川家の長男で藤九郎の兄であった。

半年前、藤九郎が南町奉行にいた時、江戸入江町の菜種油問屋に凶賊・雨狐の辰蔵



率いる20名の盗賊が押し入り家にいた者を皆殺しにし、千五百両を強奪した。
その後、盗賊の巣を突き止め大半は斬り倒したものの、首領の雨狐の辰蔵と主だった五名を取り逃がしてしまう。
その雨狐の辰蔵一味が神奈川に潜り、「南町の閻魔」と謳われた実績から湊町奉行となった藤九郎の父親の暗殺を企てているという。
これが表ざたになれば湊町奉行の威信に拘わる事から、藤九郎は父の身を案じて、内密に町の裏の闇を知る兄の鬼善に助力を頼みにきたのであった。
善太郎は事あるごとに家族家族と説く藤九郎に煩さを感じながらも、雨狐の辰蔵に閻魔の息子はひとりじゃない事を教えてやろうと嘯く。

善太郎が辰蔵一味の情報を得る為に藤九郎を連れて来た店を出たところで、辰蔵に金で雇われた六人の刺客に襲われるが、



鳴神一刀流の遣い手である藤九郎と鬼神の如く二刀を振るう鬼善によって返り討ちにする。
鬼善の加勢によって刺客が失敗した事を知った辰蔵は、藤九郎だけでなく邪魔をした鬼善も葬ろうと新たな刺客を雇おうとするが、鬼善が口入れ屋に釘を刺した為に断られる。

雨の日に、ひとまず神奈川から逃げようとした辰蔵一味だったが、藤九郎をはじめとする湊町奉行所の捕り方に急襲され斬り合いになるが、その隙に辰蔵は雨狐の異名の通り逃走を図る。
船着き場の近くまで辿り着くが、先を読んでそこにいた鬼善によって斬り捨てられた。

鬼善と藤九郎、拓蔵連れ立っての帰り道、息子である辰蔵を自ら始末する為に来ていた漁火の陣五郎だったが、



鬼善の見事な太刀筋に血が騒ぎ、鬼善に仕合いを申し出る。
鬼善はただ仕合うのでなく、侍としての死に場所を求めていた陣五郎の願いを叶えるべく仕合い、それを果たしてやる。

翌朝、閻魔と呼ばれる父から雨狐の辰蔵一味壊滅とともに廓の見廻りの労いを受ける。
父母は善太郎の事もすべて見通していた。
ところ変わって鏖(みなごろし)統領・一条武若



のもとには配下であった辰蔵の死と斬った鮎川の名が知らされ、武若は鮎川に未来に続く天敵となる宿命を予感する━━。

真面目一辺倒の藤九郎が新町の鬼善と呼ばれ、闇の住人を震え上がらせる放蕩無頼の善太郎を兄にもち、さらに父親が閻魔と呼ばれる敏腕奉行という家族構成はテレビの時代劇にもありそうなキャラ設定で、一編の時代劇マンガとして十分楽しめた。

「特攻の拓」の記念作品らしくただの時代劇で終わらせず、特攻の拓の中でマー坊・鮎川真里と



一条武丸



は出会った瞬間からお互いに憎しみを感じ、存在を許せない敵として意識しあっていたが、それが先祖から続く因縁であった事がさらっとだが描かれていたのもよかった。
ちなみに拓蔵は主人公の浅川拓の先祖にあたる。
名前だけの登場だったキャラや武若など続編を思わせる伏線もちらつかせているが、このマンガを読んで、この原作者は長編を書くより回数が決まった作品を書く方が向いているのではないかと感じた。
というのもこの原作者、連載が長期化するといたずらに登場人物を増やし、物語もまとまりのないものとなっていくが、今回のように限られた紙数になるとキャラクターが絞られ、物語もラストを意識しながら書かれる為、途中で横道に逸れず、スッキリした展開で進むからだ。

マンガも小説も、もう少し続いてほしかったなという余韻を残すくらいで終わったものほどおもしろいものが多いというのが自分の持論である。
だらだらと惰性で描かれたり書かれたものは本来傑作になった作品を駄作にしてしまったケースが多い。
ふだんあれこれ詰め込み過ぎのマンガを描いてるコンビがスッキリしたマンガを描けたのだから、現在描いてる作品でもこの経験を生かして、まとまりのある作品に仕上げてほしいと思う。


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明けましておめでとうございます!
今年も稚拙なブログをマイペースに書いていきたいと思っております。

今回読んだのは、昨年の秋に感想を書いた「珈琲店タレーランの事件簿」の続編で全2巻完結。
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小説が続いてるのは知っていたが、マンガ版の続編はないと思っていたら、続いてたんだねえ。
しかも前作を読んだのとあまり変わらない時期に続編を読むとは。
こんな偶然ってあるもんなんだなあ…。

前の事件から一年後。
アオヤマはあれからもタレーランに通っていて、タレーランの女性バリスタ・切間美星との交流を少しずつ深めていた。
アオヤマはただ通うだけでなく、謎解きを得意とする美星をなんとか凹ませようと度々謎掛けを持ってくるがすべて解かれてしまってるようだ。

今回は、頭脳は明晰ながらおとなしい感じの美星と正反対の活発で行動的な妹・美空が登場し、その行動力によって美星やアオヤマを事件に巻き込んでしまう。

美空は大学の夏休みを利用して京都を観光にやって来るが、本当の目的は父親に会う事であった。

美星と美空は幼い頃に父親を亡くし、今の父親は母親がその後に再婚した相手であった。
二人が物心つく前だったので、母親は再婚後、事故の事を隠したが、いつか二人に話そうとその時の新聞記事をとっておいた。

成長した美星と美空はその切り抜きをそれぞれに見つけたが、表と裏に別の記事が書かれていた事から美空が誤認し、今回の事件を引き起こしてしまう。

美星はそれまでも自分が水の中にいて、誰かが手を伸ばしてくれているのにその手を掴めず、そのまま沈んでいく夢を時々見ており、水難事故の記事を見てうっすらとだが記憶と繋がった。

しかし美空の方はもうひとつの、当時売れていた小説の盗作疑惑の記事から、その小説の作者を父親と思い込み探し出した。

小説家は深水栄嗣といい、あの事件で家族も仕事も失い現在は借金取りに追われるような生活をしていた。

そんな深水だったが、自分を探しにきた美空が別れた娘と同じ年頃というのもあり、本当の娘ではないかと美空の身辺を調べたところ、自分の娘ではない事がわかっただけでなく、美空の大おじであるタレーランのオーナーがそれなりの資産家である事を知った。
金に困っていた深水は自分を父親と思い込んでいる美空を誘拐し、タレーランのオーナーに美空と引き換えに身代金を要求する。

深水からのTELを受けた美星は、万一に備えオーナーにお金を用意してもらい、誘拐されてる美空からアオヤマにきた「☀」の絵文字だけのメールが、敢えてアオヤマに送られてきたのは、美空とアオヤマの共通点からわかる居場所のヒントになっていると考え、美空が父親が生きていると思い込んだのは自分が水難事故の事を美空に話してなかったせいだとアオヤマが止めるのも聞かず、警察だけに頼らず自分で美空を助けようと動き出す。

☀の絵文字から美空との共通の趣味である音楽から、「録音」のマークに似ているという事からアオヤマの勤めるカフェ、「ロックオン・カフェ」に監禁されているのではないかとロックオン・カフェに向かうがそこに美空の姿はなかった。
読みが外れ焦るアオヤマだったが、美星によってなんとか落ち着き、冷静になると、美空との数日間の会話の中でもうひとつ録音に関係がある場所があったのを思い出す。
美空と初めて会った時、金閣寺の正式名称が「鹿苑寺」である事を話していたのだ。
再び深水からTELが鳴り、身代金の受け渡しについて指示されるが、美星は僅かな会話の中から深水の犯行が単独である事を確信し、美空がメールを送った状況から美空の居場所が鹿苑寺の名前が確実に見える金閣寺の入口付近である事を見抜く。
深水の裏をかく為、美星とアオヤマは分かれ、美星は深水の指示通りに行動し、アオヤマは深水が金を受け取る為に美空から離れる一瞬の隙をついて美空を無事に助け出し、深水は警察によって逮捕された。


このマンガは推理マンガというより、推理を味付けにした恋愛ものといった方がいいのかもしれない。。
それくらい謎解きについては安っぽい印象を受ける。
美星と美空が実は双子で、

そこから深水が父親でない事を美空に気づかれ、そのまま誘拐するなんてミステリーマンガならあり得ない展開だしね。

今回の話は、美空を登場させた事で美星の家族構成を紹介し、また美星の幼少時に背負った悲しい記憶を書きたかったのだろうが、ストーリーが安直すぎて、父親が自分を助けようとして死んだ事を美空に打ち明けられなかった美星の気持ちがあまり伝わってこなかった。

原作小説を読んでないのでわからないのが、もしその辺りがきちんと書かれていたなら、漫画家の力不足と言わざるをえない。
ただ、ラストシーンの美星のアオヤマにたいする想いの描写は美星らしい感じがよく出てたと思う。

このマンガ、まだしばらく続くようだが、自分としてはもう読まなくてもいいかな、というのが正直な感想である。

小説「ビブリア古書堂の事件手帖」がヒットしてから書店に行くと、このタレーラン以外にも似たようなタイトルの本が結構目につく。
こういう二匹めのドジョウ的な本の出し方たと本当はいいものがあっても飽きた読者には手にも取られず埋もれてしまいそうで残念でならない。
こういった状況、なんとかならないものかねえ。

今回のブログから今迄のガラケーからガラホに買い換え、それで書こうと思ったらほとんどのアプリに対応してない事が発覚、急遽タブレットで書く事に。
アプリなどというものはまったく使った事がなく、これまでのように画像を貼れなくなりそうと不安になり、ブロ友のがしゅんさんに相談したところ、丁寧に教えていただき、なんとかこうして形にできました。
ありがとうございました。

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これは永井豪の「マジンガーZ」をベースにしながら大胆なアプローチでリメイクし、新しいマンガにした「マジンガーZERO」全9巻の続編で全8巻完結。
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このマンガは前作を知らないと理解しにくいので軽くあらすじを。

マジンガーZが魔神化する事で繰り返される地球滅亡の歴史を変えようと何度も世界をやり直すミネルバX。
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その繰り返しに疲れた彼女がようやく行き着いたマジンガーZが魔神化せず、兜甲児と共に戦う世界。
しかしそこはDr,ヘルが機械獣によって人類の大半を滅ぼし、猛威を振るう世界だった。

兜甲児もこれまでの戦いにより生身の身体を失い、サイボーグとなってマジンガーに乗っていた。
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この世界の奇跡は兜甲児がこれまで失われ続けてきた世界の兜甲児の記憶をもっていた事で、それにより最強の敵・機械獣ゴードンヘルとの決戦で兜甲児の身体にあるマジンガーを魔神化させるチャクラを開きながら、マジンガーZが初めて自我をもった事で魔神化せずにゴードンヘルを倒し、世界を平和に導いた。

ここからが今回のストーリー。
壮絶な戦いから一年。
一時は地層や岩盤が根こそぎ破壊された富士周辺だったが多次元との融合により復活した。
これと同じ現象が東京をはじめとする世界数十箇所で起こり、再興を早めた。

兜甲児は遺伝子工学の進歩によって生身に近い身体に戻り、弓さやかと平和な日々を過ごしていた。
それは今まで叶わなかった願い。
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ミネルバもスーパーロボット博物館の館長として、勝利と平和のシンボルとして人々の信望を集めるZとともに毎日を送っていた。
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しかし多次元融合による奇跡がこの世界に無理を生じさせたのか世界各地でおかしな物が発見され、富士の裾野で倒されたあしゅら男爵の遺体がなぜかイタリアのコロッセオで発見される。
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それが合図のように新たな敵、暗黒大将軍
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が率いる七ツの軍団と戦闘獣を擁するミケーネ帝国が出現する。

戦闘獣との初戦はなんとか切り抜けた甲児とマジンガーだったが、生身に近い身体の甲児ではマジンガーを動かすには無理があり、深傷を負ってしまう。

ミケーネ帝国は多次元融合により生まれた、本来なら存在しなかった敵だが、多次元融合は敵だけでなく思わぬ味方も生んでいた。
光子力の実験中の事故で死んだはずの甲児の父親・兜剣造である。
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甲児と再会した剣造は甲児が戦わなくてすむようマジンガーZがを遥かに凌ぐ新しいロボットを開発し、操縦する戦闘のプロ・剣鉄也161006_154034.jpg
の訓練もまもなく終わろうとしている事を告げるが、兜親子が再会してる間に暗黒大将軍からマジンガーZを奪うよう命令されたゴーゴン大公
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による混成戦闘獣軍団が光子力研究所を急襲する
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新しいロボットの完成と剣鉄也の訓練が終わるのに必要な時間は48時間。
光子力研究所を甲児が戦えない状態でたくさんの戦闘獣達から守るには長すぎる時間だが、兜剣造の生存と新ロボットの話を聞いた弓博士と所員達、弓さやかとボス達は甲児とマジンガーを死守する為、研究所内での戦いを決意する。

意識をなくしていた甲児が目を覚ました時、12時間経っていたが戦闘獣の攻撃により研究所内は各階層の弓博士やすべての所員を犠牲にした防衛線は突破され、甲児のいる最下層部のすぐ上まで迫っていた。

最後の扉を護るのはさやかのダイアナンAとボスボロット。
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多くの仲間が死にゆく中、それでも甲児とマジンガーが生き残れば勝利なのだというミネルバに、甲児はみんながいなければ勝つ意味がないとマジンガーとともにさやか達を救出に向かう。

甲児とマジンガーがさやか達のところに着くとそこにはボロットの亡骸
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と戦闘不能になったダイアナンAの姿があった。
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怒りにまかせそこにいた戦闘獣を倒し、地上に出て戦闘獣軍団を迎え撃つマジンガーは魔神化するチャクラをすべて開いたが、圧倒的な戦力差によって無惨な姿にされてしまった。
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その様子を見ていた剣造は我慢しきれず完成間近の新ロボット・グレートマジンガーを向かわせる。
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甲児とマジンガーの前に現れたグレートマジンガーは強さは凄まじく、強力な武器とその性能を活かす剣鉄也の戦闘力でマジンガーをオモチャのように扱った戦闘獣軍団を簡単に蹴散らし、暗黒大将軍と一騎打ちに持ち込んだ。

グレートマジンガーの凄まじい強さを目にしたマジンガーに変化が起きる。
失った腕や故障箇所が再生し始めたのだ。
この様子を見つめていた兜剣造は自分の間違いに気づく。

剣鉄也とグレートマジンガーがミケーネ帝国と戦い、甲児とマジンガーZが戦いから退く事によってマジンガーの魔神化を防げると考えていたのだがそうではなかった。
戦闘獣にあれだけ痛めつけられても魔神化しなかったのは、ミケーネ帝国は取るに足らない相手でいつでも倒せる相手だったからであった。

しかし、グレートマジンガーの強さはマジンガーに刺激を与え、それが魔神化させたのであった。
マジンガーは、グレートマジンガーに戦いを挑む。
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その間にも魔神化は進み、マジンガーZの自我を消し去り、甲児の意識をも取り込もうとしていた。
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今にも消えそうな意識の中、甲児はミネルバとさやかが滅亡の歴史を変える鍵である事を鉄也に伝える。

魔神化したマジンガーを止める術はなく、この世界も終わろうとしている。
ミネルバもやり直す事を諦め、好きだったこの世界とともに消える決意をしていた。

だが甲児は魔神化による滅亡の歴史を止める事を諦めておらず、次の世界を始めるようミネルバに託す。
戦う事を諦めない甲児とミネルバはそれから何度かのやり直しを経て、ついに過去の世界で体験した魔神化する可能性をすべて事前に潰す事で魔神化させない事に成功する。

いや、成功したかに思えた…。
しかし、実はそうではなく、甲児の記憶してる多次元は消え失せたわけではなくマジンガーが魔神化した世界として平行して存在し続けていたのだ。
甲児がその事を知った後、マジンガーの使いとしてもうひとりの兜甲児が現れ未来が確定した事を告げる。161007_145614.jpg
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それでも甲児は抗い続け、また数億回に及ぶやり直しを行うが、やがてマジンガーに取り込まれ、剣鉄也の存在もマジンガーに消されてしまい、マジンガーZが絶対負けない、マジンガーZこそ最強の世界に飲み込まれそうになるが、マジンガーをボロボロにした暗黒大将軍を思い出し、マジンガーZが負ける事をイメージする。

するとグレートマジンガーが復活、それに同調するかのようにこれまでマジンガーZが最強であり続けるために想像されなかったロボット達が次々に生まれだす。

マジンガーの下で機能を停止し、抜け殻のように佇んでいたミネルバの眼前にマジンガーの内から飛び出してきたマジンガーZとグレートマジンガーの雄姿に、ミネルバも生気を取り戻した。

それに続き、今、生まれたばかりのロボット達が光となって飛び出して来る。
これはマジンガーにも想定外の事態で、すべてのロボットを消し去ろうと攻撃するが効きめがない。
マジンガーの想像を超えたものにはマジンガーの攻撃は意味を為さない。
この、人々の想像力こそ甲児がマジンガーを倒す為に生み出した光子力エンジンだった。

すべてのロボット達から放たれた攻撃は光の矢となってマジンガーを貫き、マジンガーは光に包まれながら消滅した。
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そして、新しい宇宙が始まった。

今回もまた長いあらすじを書いてしまった。

自分の悪いクセなのだが、ググれば簡単なあらすじはわかるが、その作品を読んでない人にも、少しでもその世界観を知ってもらおうとついね。

マジンガーZのオリジナルは、世界征服を狙うマッドサイエンティストの繰り出すロボットを、正義感の強い少年が操るスーパーロボットで倒していくというシンプルなマンガであった。
が、このマンガでは正義のロボットであるマジンガーZがはじめは人類の為に戦うが、最終的にその無敵の力を暴走させ、人類を滅ぼすという歴史を繰り返す悪の象徴として描かれている。

主人公の兜甲児もマジンガーのパイロットとしてだけでなく、最終的にはマジンガーと戦う重要な立場になっていき、最終的に兜甲児とマジンガーの精神世界の戦いに行き着く。
なんだかとても複雑な内容になっている。

このマンガがただのリメイクなら、どうしても古臭さを感じ、途中で読むのをやめていたかもしれないが、永井豪の「マジンサーガ」の世界を加えたり、マジンガーZの続編、「グレートマジンガー」がアニメ終了に合わせて完結した為、暗黒大将軍より強力な敵、闇の帝王の正体も謎のまま、グレートマジンガーと直接対決する事なく終わったが、この謎もZに倒されたDr・ヘルが幽体となってタイムスリップし古代に飛び、ミケーネ帝国を作り、闇の帝王となったという作者の描き方でDr・ヘルの宿敵ぶりに厚みをもたせていた。

ほかにも永井豪フアンが喜ぶような、ほかの永井作品のキャラを登場させたり、思わずニヤッとしてしまうようなリスペクト的な描写が随所にちりばめられていた。

ちなみに、あらすじに載せたマジンガーが戦闘獣達にズタボロにされたシーンは、永井豪の「デビルマン」のこのシーン
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をリスペクトしたものだろう(笑)
熱心な永井豪フアンなら、まだまだたくさんのオマージュしたシーンを見つけられるだろうから、そういう楽しみ方もできるのではなかろうか。

最後の方に出て来る光の形をしたロボット達、実はグレンダイザーや鋼鉄ジーグ、ライディーン、ガンダムまでいるのでロボットフアンもうれしいのでは?

マジンガーZの新しい捉え方をしていると思うし、使い古されたロボットものも描き方によっては新しいものに見れる事を感じられた。

自分がこの漫画家コンビを知ったのは、故・平井和正の小説、ウルフガイシリーズの一作目、「狼の紋章」をコミカライズした「ウルフガイ-狼の紋章」だったのだが、これが今回のマジンガーZよりおもしろく、続編を描いてほしいと思っている。

自分は、やっぱり正義のヒーローを素材にしたものよりダークヒーローを描いた、ちょっと暗さがあるものが好きなんだろうな(苦笑)
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