2010年09月19日(日) 10時08分36秒
尖閣諸島について(2)
テーマ:教養
「中国企業、社員1万人の訪日旅行中止」と題した記事に対し、コメントで説明不足とのご指摘を頂きましたので
尖閣諸島問題を改めて取り上げます。
「尖閣諸島について(1)」の続きです
尖閣諸島の開拓 魚釣島にはかつて古賀辰四郎が建設した鰹節工場跡がありますが、
他に久場島・南小島の3カ所にも工場跡が残っています。
魚釣島・久場島・南小島の合計で多い時は99戸、248人が、
古賀村と呼ばれた村落で暮していたようです。
鰹節工場での作業風景
アサヒグラフ・昭和53年5月5日号
当時の船着き場
アサヒグラフ・昭和53年5月5日号
今に残る鰹節工場跡
今に残る船着き場跡
古賀辰四郎は福岡県八女郡山内村(現 八女市山内)の出身で、
1856年(安政3年)の生まれ、1879年(明治12年)に24歳で那覇に渡り、
商人として茶と海産物業の古賀商店を開いています。
また、夜光貝をボタンの材料として販売し、石垣に支店を出しました。
1884年(明治17年)に尖閣列島を探検し、その有望性を認め、
鳥毛、フカひれ、貝類、ベッ甲などの事業に着手。
1895年(明治18年)、本籍を福岡から沖縄に移し、
「沖縄県琉球国那覇西村23番地、平民 古賀辰四郎」となり、
本格的に事業に取り組みました。
古賀辰四郎62歳(1918年8月15日撮影)
中華人民共和国政府の主張1.釣魚島などは昔から明代に中国の海上防衛区域のなかに含まれていた。
2.釣魚島などは琉球に属するものではなく台湾の付属島である。
3.中国と琉球との境界線は、赤尾と久米島との間にある。
4.日本政府は日清戦争を通じて釣魚島などをかすめとった。
5.第2次世界大戦後日本政府は釣魚島などを米国に渡し、
米国政府はこれらの島々に対して「施政権」をもっていると
一方的に宣言したが、これはもともと不法なものである。
(以上、中華人民共和国政府外交部声明 1971年12月30日)
アメリカの見解2009年3月、アメリカのオバマ政権は、
「尖閣諸島は沖縄返還以来、日本政府の施政下にある。
日米安保条約は日本の施政下にある領域に適用される」とする見解を
日本政府に伝えました。同時に、アメリカは尖閣諸島の
領有権については最終的に判断する立場にない、
領有権問題は当事者間の平和的な解決を期待するとして、
中立的な立場を強調しています。(係わりたくないのか?)
ただし、日本の施政下にある尖閣諸島が武力攻撃を受けた場合は
日米安保条約5条に基づき共同防衛行動をとる、というものです。
この見解は、クリントン政権時の1996年と、ブッシュ政権時の2004年に、
米政府高官が示した見解と変わりありません。
中華人民共和国政府の矛盾1919年(大正9年)の冬、魚釣島近海で中国人が
遭難しているのを古賀善次氏が見つけて救出しました。
当時の八重山島庁、石垣村役場も総出で救援活動を行い、
遭難していた31名を無事に本国に帰還させたのです。
このことに対して中華民国の長崎領事は
古賀善次氏のほか、当時の石垣村長 豊川善佐氏、
玉代勢氏、与那国島出身の通訳 松葉ロブナストさんの
4名に感謝状を贈っているのです。
(この感謝状は玉代勢氏に授与された物です)
感謝状の中で中華民国 長崎領事は、魚釣島のことを
「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島内和洋島」と記し、
救助した島民を「日本帝国沖縄県八重山郡石垣村雇玉代勢孫伴君」と
しっかりと明記しているのです。
「和洋島」というのは当時の魚釣島の日本名です。
つまり、当時の中華民国政府は、魚釣島のことを
日本の領土と認識していたことになります。
現在は、中華民国から中華人民共和国に替わっていますが、
この認識を否定することを国際法は認めていないのです。
なぜ領有権を主張するのか?1、経済的要因
東シナ海に石油・天然ガスが埋蔵すること。
経済発展は13億の人口を有する中国にとって死活問題であり、
東シナ海の石油と天然ガスの独占は、絶対的命題なのです。
また、台湾も資源を確保したいのです。
2、軍事的要因
中国は東シナ海を収め、更に黄海から太平洋に出る道を確保し
海洋国家の実現を目指しています。それは安全保障の確立の為です。
その場合、尖閣諸島を日本が領有すれば、中国は不利になります。
参 考1968年10月12日から11月29日にかけて、日本、中国、韓国の
海洋専門家が中心となり、国連のアジア極東経済委員会(ECAFE)の
協力の基に、東シナ海一帯にわたって海底の学術調査を行いました。
翌年5月、東シナ海の大陸棚には、石油資源が埋蔵されている
可能性があることが指摘され、これを契機に、
尖閣諸島が関係諸国の注目を集めることになりました。
台湾と中国は1971年から尖閣諸島の領有権を主張しています。
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