2012-02-01 08:37:25

アラ還の戯言録 一字違いで大違い(NO.8  ジンセイ と シンセイ)

テーマ:ブログ

20122 NO8  ンセイ と  ンセイ

 

 アフガニスタン次期大統領との呼び声が高いフォージア・クーフィ女史が書いた『わたしが明日殺されたら』を読んだ。父と兄が殺され、女史自身も幾度となく死地をさ迷うも神からの使命を感じ、女性差別がひどいアフガニスタンで大統領を目指す。常にタリバンに命を狙われる女史が二人の娘さんに宛てた遺言書にもなっている。

女史の半生に比べてなんと凡庸でつまらない人生かと思う。さりとてかけがえのない私の人生でもある。

私は一つの仕事を生涯探求できる職人気質ではないようだ。一度きりの人生であるが、根は飽き性なので、環境を大きく変える方が新生したとして新鮮な気持ちで生きていける。銀行を辞める前後にそう考え、人生88年と設定し四季になぞらえた。

 春は学業に専念し、夏は銀行員として営利を追求し、実りの秋は非営利活動に従事し、そして死への準備の冬を迎えたいと。


わが人生の夏の時期、昭和60年の6月までの4年間組合の専従をしていた。銀行の組合は御用組合と言われるかもしれないが、それでも当時徹夜交渉等それなりに激しく銀行側とやりやっていた。賃値上げ交渉等では頼まれたわけでもなく怒らせ役を私は買って出ていた。銀行側からの意見に対して反論できず黙っているとそのまま押し切られるので、私がよく反論した。緊張もするしアドリブなので、ともすれば言い方がきつくなった。銀行側の代表は大蔵省から天下りのTさん(当時専務)で、東北の副知事時代に組合交渉で苦い思いをされたらしく、私がアカだとして外せと言っていたらしい。組合を卒業したときこの先どうなるかと案じたが、杞憂でむしろ厚遇してくれた。人事部には毀誉褒貶にとらわれず自らの役割を果たしただけと評価してもらえたのかもしれない。Tさんも私が組合を出てからは人となりを理解してくれたのか好意的に接してくれたように思う。

先輩かつ麻雀仲間の役員達がなにかとかばってくれていたようだが、数少ない私の理解者はもうこの世にいない。平成5年末銀行を退職するときの人事担当だったO専務は平成8年前後胃がんで50歳を前に他界した。銀行を辞める時きつい仕打ちを受けたが、陰では心配してくれていたそうだ。マイペースと思われたI専務も食道がんで動脈瘤が破裂しその年相次いで亡くなった。銀行が傾城していくストレスが急速に癌を増殖させたのだろう。もう一人のH専務も昨年人知れず癌で亡くなったという。残ったのは私一人。次は私かと思っていたら前立腺がんの疑いが濃いのが分かった。

 5年程前初めて前立腺腫瘍マーカー(PSA)を測ったが、すでに値が4を超えていた。癌の疑いはあるものの、前立腺肥大でも数値はあがるので、専門医に行かず様子を見ていた。グレーゾーン(PSAが410)を超えれば、専門医に行こうと思っていたが、その前に尿道からかなりの出血をみた。

 やむなく泌尿器科に行きMRIで撮ると癌ができやすい外腺部分に黒い影があり、担当医も癌の可能性が高いと言い、私も局所進行がんを覚悟した。

前立腺がんはある意味特殊で、通常の一細胞が症状が出るほどに大きくなるには40年かかるという。20歳の青春時代からともに歩んできたことになる。雉も鳴かずば撃たれまい。もう少しおとなしくしてくれていたら、偕老同穴できたかもしれないのに。やむを得まい。トモセラピーという放射腺治療で癌細胞を攻撃しようと思ったのだが。

癌と確定させるべく生検(直腸から前立腺に向けて12本の針を射ち細胞を採取。蜂の巣にされ血まみれなるので検査というより手術に近い)を受けたところ、問題の箇所からは癌が発見されず、通常前立腺肥大するところの内腺部分から癌が1つだけ発見された。

うれしい誤算というか、この癌はラテントがん(「潜在がん」とか「がんもどき」とも言う)かも知れない。骨シンチーとか転移の有無も調べた結果問題もなく、最終的に待機療法(経過観察・・生活の質を落とす治療の時期を見極める)を自ら選択することとなった。

 とはいえ、虎と比喩する本物の癌の可能性は消えたわけではなく(現医療技術では虎か猫か判別できない)、問題を先送りしただけかもしれない。とりあえず人生スケジュールを前倒し喜寿77歳までとすることにした。

 

ささやかな人生でも生きた証を残したく、元気なうちにブログエッセイを書くことにした。

もともと冗談か厭味しか言わず、まともに子供と向き合うことはなかった。3人の子供がまっとうに育ったとしたらそれはひとえに妻のおかげだ。

子供達にとっては銀行を辞めて貧乏になったとしか理解していない。銀行をなぜ辞めたのか。駄目オヤジでも矜持はあったのか遺言として本ブログを子供達に読んでもらえればそれで十分だ。

Amebaおすすめキーワード

    アメーバに会員登録して、ブログをつくろう! powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト