準動詞マスターコース1;品詞 | 5 Days in Minami

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毎日個別塾5-Days皆実町教室のブログです。

前回、と言ってもかなり前になりますが
英語の疑問文に関する講義の記事を書くきっかけになった中学校1年生たちが2年生になり
現在は「to不定詞」という新たな壁にぶつかっているようです。
そこで、彼らの成長に合わせて、こちらの記事も更新していきたいと思います。

一方で、受験を控えた3年生たちも、「分詞」という新しい表現に苦労しているようです。
しかし、実はto不定詞とその直後に習う動名詞、そして分詞は、全て同じ発想
(先に言ってしまうと、「準動詞」という発想)に基づいているので
ついでにこちらの方も一緒に解説してしまおうと思います。

今回、まず用語に関する簡単な準備をした後で
to不定詞、動名詞、分詞の順に解説をしていく、という流れで、全4回を予定しています。
(公立中学校の定期試験期間が始まる11月中旬までには終われるよう、がんばります)
中学校2年生は初めから必要なところまでを読んでもらえればいいですし
3年生は初めから読んでもらえたら、分詞の理解だけでなく
to不定詞と動名詞の復習も、この3つの単元の包括的な理解もできると思います。

のみならず、この三つが同じ発想に基づいていることをはっきりと認識する、という意味で
高校生にとっても、読んで収穫があるかもしれません。

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では、これら準動詞を解説するために必要な、品詞の解説を始めます。

品詞(ひんし)とは、例えば
play→動詞 car→名詞 cute→形容詞 fast→副詞
というように、ひとつひとつの単語に定められている性格のようなもので
文章の順番に関してとても重要な役割をになっています。
たくさんの種類がありますが、この解説を読むためには次の五つを知っていれば十分です。

・名詞
名詞とはものの名前を表す言葉のことです。例えば

I like soccer.(私はサッカーが好きです。)

の、Iとsoccerが名詞にあたります。
名詞はこのように文章の主役(主語といいます)として一番最初に置かれたり
あるいは動詞が表す動作を受ける対象(目的語といいます)として、動詞の後ろに置かれたりします。

この解説は中学校2年生を想定して書かれているため、始めからこう書くことはできませんが
五文型について知っている生徒は、「名詞は主語(S) 、目的語(O) 、補語(C) になる」と読めばokです。

・動詞
主語の動作や状態を表すための言葉が動詞です。

I like soccer.(私はサッカーが好きです)
I am a student.(私は学生です)

の、likeやamが動詞になります。
amはbe動詞と呼ばれる少し特殊な動詞で、amの後ろは正確には目的語ではなく補語と呼ばれるものですが
ここにも名詞studentが来ています。

ここまでの解説で覚えておいて欲しいのは、英語の文章は大雑把に
主語→動詞→目的語か補語
という語順になっていること、および
主語、目的語、補語のところには名詞を置く
ということです。

・形容詞
英語の場合、修飾語 (他の言葉を詳しく説明する言葉) には形容詞と副詞の二種類があります。
これらはセットで理解しましょう。
ではどう違うかというと、修飾する相手が違います。
それ自身をいくら眺めていても、それが形容詞なのか副詞なのかはわかりません。

形容詞は名詞を修飾します。

I saw a tall man.(私は背の高い男のひとを見た)

主語→動詞→目的語
の流れの中で、目的語になっている名詞manの前に、それを修飾する形容詞tallがはさまっています。
形容詞は、一語なら名詞の前、二語以上なら後ろに置きます。

・副詞
副詞が修飾するものは動詞や形容詞や他の副詞、さらには文全体など多岐に渡ります。
そこで思い切って、副詞は名詞以外のすべてを修飾する、としてしまいましょう。
こうすると、修飾する相手が名詞であるかどうかを見ることで、 それが形容詞なのか副詞なのかを判別することができます。

He walks very fast. (彼はとても早く歩く)

修飾の関係を矢印で表すとvery(とても)→fast(早く)→walks(歩く)です。
fastは動詞walksに掛かっているので副詞だとわかりますが
fastが副詞だということがわかれば、それを修飾するveryも副詞であることがわかります。

・前置詞
前置詞は「前に置く詞(ことば)」と書きますが、何の前に置くのか知っていますか。
前置詞は名詞の前に置き、セットで形容詞あるいは副詞になります;
前置詞 + 名詞 = 形容詞 or 副詞
この名詞のことを前置詞の目的語と呼び、目的語の一種と見なします。
例えばここに代名詞を置く時は目的格(meとかhimとか)に活用していたわけです。

Pass me the pen on the desk.(机の上のペンを取って)
I ate dinner at seven.(私は7時に夕食をとった)

最初の文では、on the desk(机の上の)→pen(ペン)というように
前置詞onと名詞the deskがひとかたまりの形容詞となって、名詞penを修飾しています。
次の文では、at seven(7時に)→ate(食べた)というように
前置詞atと名詞sevenがひとかたまりの副詞となって、動詞ateを修飾しています。

これで、準動詞の解説を読むための品詞の準備は全て終わりました。
次回は、準動詞とは何かということと、to不定詞の説明をしたいと思います。

例によって解説が多少くどくなってしまったと思います。
分からなかった箇所や表現については、是非質問をしていただけたらと思います。