2009-02-25 02:24:34

ソフトバンクの犬のコマーシャルに思う

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 最近、あまりに年を取り過ぎたため、夜業の途中でどうしようもなく眠くなることが多く、床や椅子で仮眠したらそのまま朝を迎えてしまう・・・という失態が続いた。そのため、ブログをなかなか更新できなかった。

 ただ、それにしても、私はソフトバンクの犬のコマーシャルがきらいだ。

 それは単に犬がきらいだから、というのではない。

 なんというか、どこか鼻につくところがあるからなのだ。

 まず第一に、父親が犬であるという設定。

もちろん、冗談は冗談なのだが、いかにも父親の権威、父権というものを愚弄し嘲笑しているように感じる。そして、こんな冗談も受け流せないのかよ…という業界人のおごりみたいなものも。

 第二に、上戸彩さん演じる娘のお兄さんが黒人俳優であるという点。

 黒人とすることによって、なんかへんてこりんだなという感じを醸し出しているが、はっきり言って人種差別的である。こういったキャスティングの背景には、お兄さんを黒人にしたらさぞや滑稽で奇抜だろう、という思いつきがあるように思える。

 おそらく、なぜ黒人俳優にしたのかという問いに対して、CM作者には、「その方が面白そうだから…」という答えしかありえないのではないかと思う。白人ではダメなのだ。

 …このようなソフトバンクのCMだが、見た者だれにも“ソフトバンク”を強く銘記させるという点で、CMとしては傑出した作品であることは認めざるを得ない。最高傑作といってもよかろう。

 世間には、結局なんのコマーシャルなんだかよく思い出せないのも多いからだ。

 しかしそれでも、私はあのコマーシャルは気に入らない。おそらくあのコマーシャルが続く限り、私がソフトバンクの携帯を買う日は来ないだろう。・・・でも私なんかに買ってもらわなくてもいいのだ。

 かつての企業には比較的まんべんなく全方位外交的にウケを狙う指向があったと思う。しかし、いまや一部に嫌う人がいたって他方ですごく気に入ってくれる人がいた方がいいという考え方が有力だ。

 それにしても、銀行法第6条第2項によれば「銀行でない者は、その名称又は商号中に銀行であることを示す文字を使用してはならない。」

私には、昔から、ソフトバンクがなぜ「バンク」を名乗れるのかが不思議だった。実際、私が知っているある老婆は、ソフトバンクのことを銀行だと思い込んでいた。

でも、あのCMのおかげで、今は彼女もソフトバンクが携帯電話会社であることを十分認識したことだろう。よもや犬の会社と思うこともあるまい。

2009-02-18 03:36:20

飛行機の楽しみ

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 私らオヤジ族にとって飛行機旅行の楽しみのひとつがスチュワーデスさんの観察であることについては、あまり異論があるまい。

 日頃は接する機会がありえないような女性達に、お茶を入れてもらったり、「ヒザカケいかがですか?」なんて声をかけてもらったりできる。彼女らがウロウロしているのを見ているだけで結構楽しい。

 ところが、だ。

 今日の、東京発・網走行きJAL4147便の乗務員さん達は、いつにも増して非常なベテランぞろい。私は目を瞠った。

もちろん、それはそれで好ましいのだが、なにか、近所の町内会の婦人たちがコスプレ・パーティーでもしていっせいに制服を着て、スチュワーデスさんに扮しているような、なんというか、機内は非常な親近感に満ちており、家庭的で好感がもて、私はうれしかった。

 こういうときは、機内でぐっすり惰眠をむさぼり、安心して日頃の睡眠不足を解消するができる。…はずだった。

 ところが、「お休みのお客様にはお声をかけませんので、お目覚めの時はご遠慮なくお飲物などお申し付けください。」とか機内放送してたくせに、さっそく「お飲み物はなにになさいますか。」と私を起こしてくれる。

 「いや、けっこうです。」と言って再度うつらうつらしていたら、ヒザカケの毛布をボーンと私の腹にかけてくれ、またしても、目を覚まさせてくれる。

 それでもウトウトしていたら「キャンデーいかがですか。」とここでも親切に私を目覚めさせてくれる。

 おかげで私は何度も眠りにつく喜びにひたれた。なんて気の利く乗務員さんたちではないか!

 しかも、飛行機は乱気流で途中からかなり揺れた。

 きれいな女性と同乗しているときなんか、飛行機がこのままどこかの無人島に不時着しないかな…なんて、おバカなことを考えることもないではないが、今日ばかりは、私は真剣に、このままでは死にたくない、無事に北海道に着いてくれ、と祈らずにおれなかった。

 そんな私の心を見透かすように「飛行機は揺れましても、影響はありませんのでご安心下さい。」・・・さすがにベテランぞろいのクルーは落ち着いたもんである。

 しかし、影響があるからこそ、揺れてんじゃないのか。正確には「墜落したりはしませんので、ご安心下さい。」とでも言うべきなのだ。

 ま、冗談はともかく、もちろん、飛行機は無事網走空港に着陸した。

 最後の機内放送が響く。「機内でまたお目にかかれることを楽しみにしております。」

 私も心の底からそう思ったのは言うまでもない。

2009-02-12 03:00:22

休日

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 池袋駅を出たら、2,3名の若者がポケット・ティッシュを配っていた。

 しかし、私にも、同行のP君にも寄越さない。

 P君「あれは、おそらくテレクラか何かのティッシュですね。男に配ったことがばれると罰金をとられることになってるんですよ。」

 20メートルくらい行くと、今度は大手サラ金の女子社員が私にも分け隔てなくティッシュをくれた。

 いずれにせよ、こうして街を歩いていると、ティッシュとか試供品とか割引券類とか、不景気不景気といわれるわりには、実にいろいろな人がいろいろな物をタダで配っているのがわかる。

 ところが、さらによく見ていると、チラシやティッシュひとつ配るにも、いかにも愛想よく、しかし、通行人の邪魔にならぬよう気をきかせながら配っている人がいると思えば、ただダラダラとつまらなそうに配っている人もいる。だらしない格好で何日も風呂に入っていないように見える人もいれば、身ぎれいにしてテキパキと配っている人もいる。

 ・・・おそらく時給は同じだと思う。

 一生懸命やったからって、神様が見ていてごほうびをくれるわけでもあるまい。

 でも一生懸命やる人は一生懸命せずにいられない。それはおそらくその人の性分なのだ。だけれど、私はそういう人が好きだ。・・・私に好かれたってどうってことないが。

 と、そんなことを考えながら、さらにP君と歩いていたら、今度は、西口の丸井の近くで、2,3人のかわい子っぽい女の子がなにやらビラを配っていた。

 しかし、彼女はそのビラを私には寄越さず、P君にだけ寄越した。

「なんのビラだね。」若干不満をいだきつつ私はP君に聞いた。

「これは、英会話教室のビラですね。」

「そうか。どうせ私みたいな年寄りはスクールにきっこないと思って寄越さないんだな。」

 やや憤然と私が言うと、P君は利口だ。私を慰めるように「いえいえ、先生がいかにも英語できそうに見えたから配らなかったんじゃないですか。」と、うまいことを言う。

 なお、念のために言っておくが、私は外国語がテンでだめである。

 用事を終えて、駅の方に戻る。そうしたら、今度は鑑識課員のような感じの男性が、私にだけビラをくれた。

 「なんのビラですか。」今度はP君が私に尋ねる。

 それは、『振り込め詐欺にご用心』というビラなのだった。

 スクランブル交差点の信号が青に変わる。

 風の強い、寒い一日だった。

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