「正気の沙汰か」と言いたい。
野田首相は昨年12月にまやかしの「事故収束宣言」を出したが、これも再稼動への準備だった。
3月23日、大飯原発3・4号機のストレステストの一次評価について、保安院が「妥当」とした評価を安全委員会が了承したのを受けて、いよいよ再稼動に向けて動き出したということです。
なぜ事故原因の究明を待たぬ
福島原発の事故原因が、津波によるのか地震によるのかという、最も重大なことがまだわかっていない。
地震が事故原因であったら、日本の原発54基をすべて作り直さなければならない。そこで、国会事故調の報告書以前に、「初めに結論ありき」のストレステストを口実にして、何としても再稼動を強行しようとしているものと思われる。
ストレステストは馴れ合い
「ストレステスト」なるものが、全くのデタラメ。
保安院は経産省の所属、安全委員会は内閣府の所属。これまでの審査は馴れ合いで、その結果、福島原発事故が起きたというわけ。
「寝た子を起こすな」
6年前にはこんなこともあった。
原発事故を想定した防災対策の国際基準を導入するため、安全委員会が06年に国の防災指針の見直しに着手したとき、保安院が再三にわたって文書で導入凍結を要求したという。
このような保安院をどうして信じられようか。
11人中3人に資金供与
今回の保安院の意見聴取会でも、委員11人のうち3人までが、三菱重工業や関連企業から資金供与を受けている。意見聴取会の司会を務める岡本孝司・東大教授も三菱重工の出身です。
「デタラメ委員長」
安全委員会の班目春樹委員長も、これまでデタラメばかり言ってきたので、事情を知ってる人たちは「班目委員長」とは言わずに「デタラメ委員長」と呼んでいる。
信頼できますか。
活断層を無視
電力会社が行なったストレステストですが、これは耐震評価がまるでなってない。
保安院の意見聴取会でも、委員の井野博満・東大名誉教授、この人は金属学の権威ですが、「再稼動の可否の判断基準が明確にされていない」といって再稼動に異を唱えている。
「1次評価は再稼動と無関係」といいつつ
先ほどの安全委員会の班目委員長ですら
(重大事故に発展した際の対策に関する)2次評価まで終わらなければ、安全性の判断はできない」と指摘しているのです。
どうしたことか、2次評価がまだ提出されていないのに、班目委員長は「妥当」として、あとは政府の政治判断に任せるといって逃げ出してしまった。
政治家に判断能力なし
野田首相や関係閣僚に、「再稼動」の是非を判断する能力が果してあるのか。
「原発技術の安全性は物凄く専門的だし、確立された安全対策はない」
野田首相は、前のめりになって今これをやろうとしている。
原発利益共同体の強力なる圧力
背後にあるものは何か―。
3月16日の夕方、首相官邸で野田首相に対して
「原発を早く再稼動させよ」等の14項目にわたる「提言書」が手渡されている。
提出したのは「エネルギー・原子力政策懇談会」です。
「日本原子力産業協会」
同懇談会の座長を務めるのが、「日本原子力産業協会」会長の今井敬という人物です。
会長を務めている今井敬という人物は元経団連の会長でもあり、財界の大物です。
日本で最も強力なシンジケート「原発利益共同体」が「早く再稼動せよ」と圧力を加えたというわけ。
日本が破滅したら誰が責任を取るのか
野田首相はこの原発利益共同体の意向のままに、一国の宰相としての見識も責任感もなく、いま「再稼動」という、日本を滅ぼす地獄の道を開かんとしている。
日本列島全体が避難区域になってしまったら、いったい誰がその責任を取るのか。