芝公園在住、謎の女性
テーマ:■ 雑記 △アウトドアで寝る場合、ふつうは雨風を防げる場所を選ぶものだ。
そしてできれば、余計な人目を引かないところがいい。
ところが芝公園に棲むこの女性は違う思考を持っている。
なんと彼女は、屋根もない公園の植え込みに、カッパを着て仰向けで寝るのだ。
女性であるがゆえ、人目につかないところで寝るよりも安心ということなのかもしれない。しかしそれであってももう少し場所の選びようがあるというものだ。
出勤中に通りかかる際、彼女は不在もしくは写真のように眠っていることが多いのだが、顔に一生懸命スキンローション&クリームを塗り込んでいるところに遭遇することがある。そんなとき僕は、まるで透明の壁から他人の家の中を覗くような気まずさを感じる。
平均的な50代半ば(たぶん)のご婦人が、どれくらいの時間をかけてその作業を行うのか知らないが、彼女は軽く30分以上の時間をフェイスマッサージに費やしているようだ。このクリームをどこで手に入れてきたのか、非常に謎である。
彼女の所持する飲料のほとんどは、どこからか集めてきたと思しきペットボトルである。まるで乾いた旅人が草の露をすするように、捨てられたペットボトルの数滴の味を楽しんでいるのだろうか。
だがその中にときどき、牛乳パックが見受けられる。
牛乳はペット飲料と違い、どこかから集めてくることは難しいので、おそらく購入しているのだろう。
僕の目を引いたのは、彼女の牛乳の銘柄である。彼女はなんと「低脂肪」を好んでいるのだ。僕の感覚では、ホームレスは食べ物に不自由しており、身銭を切って買うのであれば、たっぷりと栄養のありそうなものを選ぶ。やはりそこは、女性ということなのだろう。
去年末、仕事納めの寒い夜に彼女に遭遇し、ポケットの中にあった納会の余りものの缶ビール<3本のうちの1本>をプレゼントしようとしたことがあった。
しかし彼女は、少し申し訳なさそうに、「お酒は飲まないから」って断ってきたのだった。「誰かにあげてもいいですよ」って言ったんだけど、それでも遠慮するというので、ポケットの中にあった納会のおつまみのおかしを、いくつか選んでもらった。会話をしたのはそのとき一度きりだが、特に食べるのに困っているという印象はなかった。
男性のホームレスの多くが空き缶集めなどを生業としているが、彼女がどのように生活費を得ているのかは謎だ。そういえば去年の今頃、彼女は公園で拾い集めたギンナンの実を、袋に詰めて路上で500円で売っていたのを見かけたが、季節ものだし、稼げる額など知れたものだろう。
一昨日は残業のため、21時近くに帰宅の途に就いた。いつものように芝公園を横切っていくと、彼女は御在宅であった。珍しく起き上がって、膝を抱いている。
なんか楽しそうな声がするなあと思って近づくが、彼女の周りに人の気配はない。
あれっ!? うお!! なんと、携帯電話で話しをしているではないか。
目の前を横切るわけだから、当然彼女の言葉が耳に入ってくる。
「あははは、そうなのよぉ~。でね、・・・・そうそう、・・・・でっしょう! あはははは。うんうん。あははー!」
これはまぎれもなく、ご婦人の長電話だ。
僕の思い違いかもしれないが、携帯電話は住所不定の人間が持てるものではない。拾った電話だろうか? しかし明らかに友人と電話で談笑をしていたのだ。そんな、電話で談笑のできる友人がいる女性が、なぜここで何年間もホームレス生活をしているのだろう?
実は彼女はホームレスではなく、路上生活が趣味のひとなのかもしれない。
多くの女性は謎めいているものだが、彼女もかなりのものだ。








1 ■気になる。。。
めっちゃ気になります。。。
そのご夫人の生い立ちやら
髪型やら声やら。。。
次回レポートに期待っ!!