去年、留学していたegmont hojskolenで、東北大震災により被災した障がいのある方を招待留学し、デンマークの文化や価値観、リーダーシップを学んで、日本で当事者自身が環境を変えていく力を身につけることを目的としたイベントを企画しました。事前研修イベントを日本で開催するべく、学校のOBOGと共に皆で協力しあい、10月下旬に東京イベント、11月3日、4日は仙台イベントを開催、無事終了しました。


デンマークからは、精神障がい者が病院ではなく、地域の中で生活できることを支援し続けているIvanさん、自ら脳性まひでありながらもアシスタントヘルパー制度を用いて現在学校の教員をしているMichael先生とアシスタントヘルパーのJesper、そして日本人教員のゆたかが来日。



自分は今回のイベントを通して、デンマークの、エグモントに通い、同じような衝撃を受け、同じようなことを感じたOBOGたちに会って、それぞれが、それぞれなりに、それを何かしらのかたちにしようとしていることに、ものすごく感激しました。デンマーク講師陣の来日後からの約1週間は特に皆と接する機会が多くて、なんか留学していたときのことを思い出しちゃうぐらいでした。
さて、事前研修イベントまとめです。
Ivanさん
・ 自分が留学前から臨床場面で切実に感じてきていた「居場所」というテーマ。それがIvanさんのお話の核にあって驚きでした。Ivanさんは、精神障がい者は、障がいの前に、いろいろな社会的役割やいろいろな側面を持った人間であると話し、精神障害というのは、そのもっとも最後にあるもの、と話しました。大学時代の尊敬する先生が言っていた、脳卒中で倒れたAさん自身を考えなさい!と毎回言っていたことを思いだし、自分にもそうやって向き合っているか問い直しました。
・ デンマーク版 自立/自律の概念につながると思いますが、「当事者に責任を戻す」「当事者自身が自分の人生に責任をもつこと」「依頼以上のことはしない」と話したことも、さすがデンマークだと思いました。冷たく感じるとすれば、日本はそう言って、突き放して見て見ぬふりをするからだと思います。
・ 地域で続けて生活できるようになることが目標と話し、ものづくりを行って販売、デンマークの制度を使って、一般就労に近いかたちの給与、または障がい者年金で生活は保証された中で、一部の給与、または、ただ「居場所」として提供されているとのこと。ここでは、意義のある仕事、価値ある仕事を行っているとのことでした。メンバーは18~64歳。様々なメンバーがつながれるようになっているとのこと。デンマークは、ジェネレーションのギャップが少ない気がするし、きっと世代での価値観の違いも日本程大きくないんだろうなあと推測。でも日本でも、各世代で同じぐらいの割合の利用者がいれば、逆にそれはそれで面白い場がつくれるかもと感じました。
・ いくつかのグループにわけての支援を行っている、例として、精神障がいのある親をもった子供たちを対象にしたグループ。これは具体的な支援内容が聞けてにあので、Ivanさんにメールすることにして、当事者を取り巻く人的環境への働きかけの視点やその重要さを改めて実感。「ふつうの青春時代を見過ごした人たち」と話し、障がいや病気で、本来、経験するべくライフステージにおける出来事を経験できていないという課題にどう向き合うかという視点が自分の中にできました。
・ 若者が、これまでつくりあげてきた「居場所」スペースを使わなくなってきた流れを受けて、若い人たちが比較的多く居住している場所にケア付き住宅を置いたことを通し、「彼らが古い(昔から馴染みのある?)ネットワークに戻れるように」と話すIvanさん。改めて、人が人とつながって生きていることや、その「ネットワーク」が生きる力を持ち続けていく糧となっていることを実感です。
・ Ivanさんがスタッフに期待していることとして、「行動すること」と話し、「間違ったら別のやり方をすればいいんだ。」と話すIvanさん。デンマーク人だったら、そっこうで、Ivanさんのところに行ってしまいそうな程に、励まされました。
・最後にIvanさんのこれからの取り組みとして、「医療と福祉の連携をもっとできるように、中心となる人を支えられるようになること。」と話すのにも、自分の考えとシンクロするところがあり、大満足。
よい人生とは何か?
新しい視点でまた考えていけそうな気がします。
Tusind tak!
