「作品を買う」、「作品を見る」、、、
何気に使う「作品」という言葉。じゃあ「作品」ってなに??
立派な額縁に収められてるもの?―さもありなん。
作家が「作品」として提示したもの?―さもありなん。
じゃあこれってなに???
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「mind」展
0000gallery HP⇒http://www.0000arts.com/jp/?page_id=2168
twitter⇒ @0000arts
【ぺっぺ】と【シカトコ】、各々で活動していた2人が今回初めて0000 galleryで共同で展覧会を行った。彼女たちはありふれたペン1本で次々と少年・少女を描く。裸の少女は純真無垢を気取ってその肉体をさらす。ペンという均質で単純な線のくせに妙に量感あって、艶めかしい。会場の壁、天井、床一面に描かれた彼らたちは「たくさんいる」というよりは「増殖」に近い。隣同士の人物が関連しているのかいないのかは分からない。ただ無限に増えていく。
会場では作家の二人が常にライブペインティングで絵を描いている。2人は来場者が鑑賞している横で床に敷いた布に絵を描き続ける。鑑賞者など脇目も振らず一心不乱に描いているのなら「作品を制作している」っぽいが、二人は互いに話しながら、時には鑑賞者に話を振ったりしながら描いている。授業中にお喋りしながらそれぞれのノートに落書きしている学生みたいにユルユルしている。
mind
あぁ、そうか。徒然なるままに描いてるんだな。その時その時「何描こうかな。」という問いに対して、心の赴くままに描いている。だから描かれた少女たちに意味などない。ただ一つ、「その時描きたかったもの」が可視化されたにすぎないのだ。
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さて、今回この展覧会に興味を持った理由は作品の買い方だった。
【セルフトリミング】http://www.0000arts.com/jp/?page_id=2194
ギャラリー2Fの壁紙に描かれたドローイングのうち、気に入った部分を好きな大きさ(B4、A4、A5、B7)、好きな角度でトリミング(その場でフィルムを貼って確保)。会期終了後郵送にて作品が届く。
さぁ冒頭の疑問に戻ろう。「作品」ってなに?―言い換えればどの瞬間に「作品になる」のか。鑑賞者(=購入者)がトリミングを行うという事は、ドローイングのどの部分を「作品」と見做すのかはそれぞれの鑑賞者に委ねられる。つまりドローイングから「作品」にするのは作家ではなく鑑賞者の見方であるということ。
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結論から言って今回の展示は「面白かった」:「期待はずれ」=7:3というところ。
まず面白かった点は、ギャラリーの意図通り自分の好きなところを見つけるために細部まで見ようする点であった。一見どれもおんなじように見える―なぜならそれぞれの人物に意味がないから―全体から一部と切り取る。それは「意味」を作りだす行為。その意味の作り方は鑑賞者によって異なるだろう。「この部分の子がかわいいから」、「この構図が面白い」、・・・・実際何も持たずぐるぐる会場を回って見るよりも、買うであろう大きさのフィルムを持って作品にあてがいながら見ていくと次々「おっ!」と思える子に出会う。私の場合1人の少女単体を収める構図よりも、隣合う2体の身体のそれぞれ一部分だけを切り取る構図が好きだ。(所狭しと描かれているので否が応でもほとんど隣の子の身体の一部は入ってしまうのだが)単体と単体を繋げて新しい関係を見出せそうとした。
期待はずれだった点としては私の勘違いによるものだが、このセルフトリミングが単純に作品の買い方でしかないように感じられたからだ。この展覧会と購入方法を聴いた当初、それまでの「作品」があらかじめ作家やギャラリーによって決められた「それ以上でもそれ以下にもならない」ものだとしたら、今回の展示では「作品」の境界を曖昧にし、「作品」という言葉に含まれる制度みたいなものから脱却する、鑑賞者による「セルフトリミング」がその挑戦であり、その行為も含めて一つの展示であるのだと思っていた。(そういえばカオスラウンジも同じような購入方法だったみたいなので、さほど斬新な手法ではなさそうなのね。)
という過度の(勘違いの)期待と会期中はずっとライブペインティングがあることを知っていたため、購入対象は既に描き終わった壁紙のみというのはちょっと残念だった。ライブペインティングしているその最中の部分でさえも気に入れば購入可能(例え制作途中でも)!というような大胆に展示&購入もあるのだと思ってたので。ドローイングの「制作過程」と「作品」の境を曖昧に、セフルトリミングによって「制作者」と「鑑賞者」の立場を逆転させるような試みだと勝手に思ってたので、セフルトリミングに期待していたダイナミックな面白さはなかった。
(じゃあ包装紙や布を好きな大きさで買うのと殆ど変わんないじゃん!!と心の中ですねたりしてw)
とはいっても既に購入予約をした人のトリミングは会期中は残っているので、他の人がどんな風に切り取ったのかを見れる。そういう意味では購入者のmindさえ次に訪れた人の鑑賞の対象となり、作家にも何かしらの発見を与える可能性があるという点では面白い。そういう意味では会期の後半の方が面白いだろうな。
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実際トリミング好きとしては何時間でも入れちゃうくらい、あちこち見て回るのは楽しかった。
結局ここをトリミング。
透明のフィルムでもイメージ出来なくはないけど、デスケル置いといてくれると嬉しいかな。買わない人も気兼ねなく楽しめると思うし。
ちなみに作家の2人がドローイングの少女に似てるなと帰り道でふと思って一人でニヤニヤしてた。





