テーマ:脳脊髄液減少症
物理的で根本的な回復過程
特徴的なことは、物理的で根本的な回復とは、ビデオを巻き戻すような過程を経ることです。
特に、その巻き戻しの過程において、回復直前に痛みや症状が強く出る場合があります。その回復過程における人体の症状を、車に例え、実例を交えて解説します。
まず、車も人間の体も物理的存在であることに大して変わりはありません。人体の中では化学反応を起こしていますが、車でもガソリンを燃焼させて化学反応を利用して推進力を得ています。車と人体の違いは、痛みを感じるかどうかだけなのです。それが生命体と無機質なものとの違いでもあります。
例えば、車が衝突して車体が凹んだとします。車は凹んだ部分を放っておいても持ち主さえそれで良しとすれば問題はありませんが、元の美しい車体に戻そうとすると、凹んだ部分を反対側から叩き出すしかありません。
これが修復作業です。車は痛みを感じませんから、作業する人は遠慮なく裏側から叩き出します。細かい傷や凹みも同じように適宜叩き出します。
これが修復作業の根本です。
これが人間であればどうでしょうか?
衝突した時にも痛みを感じます。そして、それを元に戻すときにも全く同じように痛みを感じます。これは同じ痛みなのです。むしろ人間の場合は、より多くの修復作業が必要なので衝撃を受けた時とそれを修復する時では、修復作業のほうが、痛みが多く出る可能性が大なのです。
凹む時と同様に一瞬で元に戻すことができれば別ですが、修復のほうがより多くの作業を伴いますから、痛みだけの事を考えれば修復過程のほうがより痛みが強いといえます。ですから、回復の判断基準は痛みや症状ではないのです。
この点を患者はなかなか理解できません。痛みが強くなれば、直っていないと即断します。重症の場合には、特にそうです。これは回復途中では重大な間違いです。その点を以下に説明します。
人体と車とを比べれば、自ずから理解できると思いますが、少しの傷くらいなら身体の回復力で何もしなくても回復します。これは化学的反応の力です。
人間はこれを過信して、身体は寝れば治ると思っているのです。しかし、身体の回復力(自然治癒力)は万能ではありません。また、化学反応も万能ではありません。
現に現代医学も、化学反応(薬物)では治せないと判断したら、最終的に物理的治療法を選択しています。典型的なものが手術です。癌を摘出したり、臓器を移植したり、これらは化学反応では回復不能と考えられた時に最終的手段として行われています。
最終的手段は物理的手段なのです。化学反応で直るくらいのものは時間の経過とともに直ります。
一方で、脳内物質による化学反応で、激烈な痛みが緩和されることが判って来ました。しかし、これは症状がなくなって治ったわけではありません。耐え切れないような痛みを少しでも緩和しようとする生理現象なのです。ですから脳脊髄液減少症の酷い症状も、時間と共にある程度までは緩和されるように感じます。
このような状況下で、修復回復作業を行い身体が真に回復に向う時には、車の凹みを元に戻す過程を通過することになりますから、一時的に痛みや症状が出てきます。そうでなければおかしいのです。
車の凹みを直そうとすると凹んだ時の逆の過程を経ます。凹んだ時とそれを元に戻す時とは全く同じ状況があることにお気づきでしょう。途中は全く同じ過程です。
これを経ずして元に戻すことは不可能です。
身体の修復のときも同じ現象が起きます。直る直前には原因と同じ痛みを感じますが、それは一時的なのです。しかも帰り道は来た道と同じなのですから避けては通れません。
車が凹むときはその部分が膨張して内側に凹みます。この凹みを元に戻そうとすると膨張した部分を凹ませて元の部分を通り抜けなければなりません。これには必ず痛みが伴います。
これを人間の体に当てはめるとどうなるかということを、私自身の経験が好い例なのでご紹介します。
1) 22、3才の頃に経験した例ですが、上あごの6本の歯が内側に入り込んでしまったことがあります。歯並びの先端は右のような形 ∩ をしています。それが先端が内側に入ってしまったのです。右図を参照して下さい。