"JOHNNY HELL TOUR" 2006.10.24.@なんばHatch  | 生命、宇宙、万物、そしてボクの究極の答え

"JOHNNY HELL TOUR" 2006.10.24.@なんばHatch 

浅井健一 Johnny Hell Tour @なんばHatch

           2006.10.24




おそらくJim Carroll Band と思われるいつものBGM。

スモークが徐々に、客席とステージを一体に包んでいく、濃く、ひとつに。

間もなくショウが始まる。

その気配に、待ち遠しさと緊張と嬉しさにドキドキがもっとも高鳴る瞬間。

ふいにBGMがフェイドアウトしたのは予定時刻から約10分ほど過ぎた頃だろうか?

SEが響きだす。

"Jevetta Steele / Calling You" BAGDAD CAFE (バグダッド・カフェ)の曲だった。


「ベンジ~~うぉ~~」

野太いヤロウどもの声がうぉーわぉーと上がり、前方から2列目向って右側にちんまり立ってたわたしの後方から、いつもの如くオーディエンスが怒涛の満員電車内のように押し寄せる。

んが。

ステージに浅井先生と、ヴァイオリニスト岡村美央ちゃんがすっと登場して。

始まった曲は、Blankey Jet Cityの 『幸せな人』

一瞬にして会場中が驚愕と狂喜の空気に包まれた。

もちろんわたしとて!!何を隠そう、めちゃめちゃ好きな曲なんだよぅ!

このブログではこの曲について触れたことはなかったかな?

あのねー、もうねー、イイ。つまりはそーゆーこと。


・・・この夏、わたしはイロイロなものを失った。

家電製品は軒並みぶっ壊れ、人間関係が崩壊し、母上は急性腹膜炎により1ヶ月もの期間入院、そしてついには恋をも失った。

実に多岐に渡り、実にさまざまなモノどもがぶっ壊れてしまったこの夏、仕事の行き帰りにひたすら聴いていたのはこの 『幸せな人』 そして 『黒い宇宙』 だったんだ。

北海道在住の友人が一足先に札幌のライブに行き、

「きっとビックリすると思うよ!」 と言っていたのはこのことだったんだね。

いきなりオープニングで、浅井健一ソロ名義のライブにも関わらず、ブランキーの曲をヤってしまうあたり、フアンの間では賛否両論あるだろうな。BJCの曲はやっぱあの3人じゃないと。っていう意見はもっともだと思う。フアンの数だけ、思いはあると思う。わたしも実は若干微妙な気持ちであることは否めない。だけども、イイものはイイと思うし、現に10月24日。1曲目において初めて生で聴いた 『幸せな人』 は本当に幸せが形になった瞬間のようだった。浅井先生のアコギ、浅井先生のヴォーカル、みおちゃんのヴァイオリン、たったこれだけの音で、メッセージは、あの場にいたみんなの心に届いていたような気がした。それくらい、いい曲だった。


感動の余韻に包まれた空気の中、2曲目に放たれたナンバーは 『空港』


 "空港で別れ もう二度と会えない

 死ぬ前に思い出して すっと涙こぼれる"


を、来月末あたり地でいきそうな予感のほとばしりまくりのわたしは、必要以上に感情移入していたかも。


このあとは『Super Tonga Party』 『原爆とミルクシェイク』 『WAY』 『RUSH』 『危険すぎる』 『Hello』 『Green Jerry』 と(順番は曖昧です)アルバム JOHNNY HELL からの曲がこれでもかとばかりに続く。

そして、JUDEから 『Diduri Didura』 『海水浴』でおおいに盛り上がり、次に 『哲学』

そして再びブランキーの 『15才』

なんか、今日のラインナップはすごいです。

ほんで次ですよ。

この日、一番心に残った曲。それが、『人はなぜ』

アルバムの一番最後の曲で、もともとすごく好きな曲なんだけど、

この日の 『人はなぜ』 は、なんか、一生覚えてそうなほど強烈に記憶に残った。

 

"透明になることって 死ぬことか 死ぬことか

  愛したって 願ったって 頑張ったて 何になるんだ

  みんな いつか 別れちゃうんだ バラバラに バラバラに"


の部分ですよ。ココがね、CDと違う。歌い方が。ライブであるからこその雰囲気で、たぶんもう二度とこんな風には聴けないんだろうなぁと思うからこそ、なおさら心に響いた。素晴らしかった。

さてそして、『アクセル』(JUDE) では歌詞の最後、

 

"2人はもう帰らない

  チャペルも帰らない

  

  星空が綺麗すぎて 心を盗まれたのさ

  星空が綺麗すぎて 心が壊れちゃったのさ"


と同時に、バックスクリーンに星空が。これは、2003~2004年の “Highway Child Tour”での演出とほぼ同じ。今回はスクリーンに映る星空だったけど、あの時はバックの黒いカーテンにグリーンの小さな電球みたいな照明がいっぱい散りばめられていて、それがぜんぶ灯ったとき、そこには星空があった。冗談じゃなく、本当にキレかった。あんなの初めてだった。わたしはほんとに夢の中にいるような気持ちになったものだった。イヤ、マジでよ。ほんまに。このまま、この現実とか日常とか超越した、浅井先生の夢の中にいられたらどんなに幸せだろうか・・・。イヤ、それは現実問題、ムリやろう。それは社会に生きる一人の人間としての何かを捨てることに他ならないよーな気がするよ?とか真剣に己の中で討論したもんである。

この星空のまま、『Pola Rola』 。歌詞の出だしで、浅井先生、いきなり間違える。 

  "Juliette" て入るところを、Julietteの次の "Kirikou~"から入り、「間違えた」 とふつうに言って、"Juliette"と歌い直されていた。


この後は、モッシュの押し合いへしあいテリトリーの奪い合いが再び激しくなる一方。

『愛のChupa Chups』JUDE) 『ディズニーランドへ』BJC) 『SKUNK』(BJC) 『DEVIL』(JUDE)

どーですか。このさぁ熱狂しやがれお前等的な曲の数々は。


今回タオルを持たず、完全に手ブラでコトに挑んだんだけど、ムチャでした。やっぱ、「銀河ヒッチハイクガイド」ではありませんが、タオル、必須でした。なんの曲でか忘れたけど、顔面を思う様流れる汗が洪水の如き大氾濫ぶりで右目の中に奔放に流れ込みまくりだす始末でさ。我ながらあまりのことにビックリしたわ。こらヒドイわ。そしてとにかく熱い!!なぜゆえここまで濡れられるのかというほどに、ずっぽりどっさり服着たままフロ入りましたみたいになってるし、髪型に至っては相当哀れな有様に違いない。イヤ、顔面はもっとヒドイことになってるかも・・・。想像するのも恐ろしいので想像するのはやめた。マ、マスカラが・・・。お湯でしか取れないマスカラちゃんだけど、この濁流のような汗はもはやお湯といってもよいくらいの湯加減だ。大丈夫か、わたしの顔面。だが確かめる術はない。ああタオル。タオルさえあれば。ロッカーの中でじっとわたしを待つタオルに、早く会いたい。

さらに、SKUNKではなぜか(?)みんな毎度すさまじく盛り上がるのはいいのだけれど、「ちょ・・・あかんって!死ぬって!折れるって!息が・・・!・・・死ぬぅー。しかも時計がぁ~指輪がぁ~外れるー」のように、我の死と大切な時計と指輪の行方不明への不安が脳内を駆け巡ってました。

でもま、それほどに熱くアツすぎるほどに、盛り上がってる証なんやけどね。

ここで、本編が終了。


すぐさま場内からコールが始まる。


アンコールは、『Hey Hey You You』(SHERBETS) からスタート。

出だしでこの曲であることに気づいたわたし、嬉しさのあまり頭に血が昇る。

アルバム Natural の中で、一番好きな曲なんだよぅ。嬉しい!

『Johnny Hell』 ではバックスクリーンに、炎が激しく燃え盛る様子が映し出される。

そして、『ロメオ』BJC) 『Chiquitita Boots』(JUDE) で殺気立つほどの盛り上がりのまま、終了!となりました。



整理番号610番とゆー、全然よくない番号で、これは前に行くのは相当がんばらねばならんのでは。と、なんばハッチは中にロッカーがあるんやけど、荷物なんぞ入れてる暇はないだろう、と地下鉄の駅のコインロッカーに先にインさせとくとゆー徹底ぶりにて、いざ入場!!と気合を入れてたんやけど、意外なことに、つーかHatchは横に長いからか、予想外にも2列目を確保できてしまった。しかも周囲にはそれほどデカイひとはいない。これ、重要なのよ。わたし、死ぬほどに小柄だから。特徴・ちっこい。だから。何回も言うんじゃねーよ、コンプレックスなんだからよ。といちいち口に出して青年の主張をしたいくらい、出会う男と言う男はそしてたまに女も、「オマエ、ほんまちっこいな~」を連呼しやがるほどのちっこさだ。黙れ。分かってるっちゅーの。ほかになんか言うことはないのか。ないなら黙ってろ。というほどのちっこさなのだ。このちっこさのおかげで、以前のライブ@京都磔磔ではひどい目に遭った。なんと、ライブ終了と同時に倒れた。目剥いて失神したらしい (いや、連れ・・・ちゅーか、当時の彼氏が「目、剥いてたヨ」って言ってたからなんやけど・・・ほんまかよ?やだわー)。最後から2~3曲目あたりから、わたしの様子はおかしかった。わたしは本人なので、それにはもちろん気づいてた。目の前に、わたしの視界を完全にふさぐ格好で、白のタンクトップを着用した長い茶髪のめちゃデカイ女がどーんと立ってたんだわ。そのデカさといったら、視界をふさぐのみならず、わたしの気道さえもふさぎだし、ついでにベッタリとひっついてるもんだからその熱気はまるでサウナ。前、見えない。息、かすかしか入ってこない。熱さのあまりなんか脳が動きをやめようとしてる。うっぷ。気持ちが悪くなってきた。ハッキリ言って、吐く。吐きたい。吐いたら楽になる。だが、こんな混雑の中、絶対金輪際死と引き換えにしても、吐くわけにはいかない。ヘンな使命感?イヤ、死ぬくらいなら吐く。だけど、確実に周囲の人々のすべてにゲ●をお見舞いすることだけはなんとしても阻止したかった、自分を。それよりなにより、あと2~3曲で終わるのだから、最後まで見たかった。聴いていたかった。途中で外になんか出たくなかった。・・・そんなわけで最後まで根性のみでがんばり、終わるや否や、崩れ落ちたんであった。懐かしいな~。ハハハ。



なんか恐ろしく長くなってしまったけど・・・

ともかく、今回のライブは、曲数からしていつもよりすごく多かったような気がするし、

しっとり聴ける曲と暴れん坊な曲と、バランスもよく、とっても盛り上がりまくりな楽しいライブでした。


メンバーとも、ふんわりと一つにまとまってる雰囲気だったし、バンドとしても見てて楽しかった。

メンバー紹介で、最後にタバサちゃんが、「ギターヴォーカル、浅井健一」と言って、「なにか一言は?」 とフったのに対し、

ベンジーは笑いながら 

「Are You Happy?」 「――I’m Happy.」 って言ったのがすっごく印象的でした。

あと、いろんな人がすでにブログとかで書いてるけど、

曲と曲の間のちょっと静まった瞬間に客席からヤロウが野太~い声で

「タバサー、結婚して!」

ざわざわ

「ベンジー!結婚して!」 

って叫んだ。

それに対してベンジーが一言、やっぱり笑いながら

「ヤだよね (笑)」

今までのライブにはない、ほのぼのな瞬間だった。