大阪行きとその前夜の話。 | 続・我が逃走

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不完全密室殺人/JONNY/パイプカツトマミヰズでベースギターを担当する舟橋孝裕のブログです。

12月10日(金)

この日は確か仕事して、そのまま帰宅してiGOの練習。少しずつ少しずつレパートリーを増やしている最中。

練習後、Gt 昌吾さんが限定モデルのWiiを買うというので同行。マリオ25周年モデルという事で真っ赤なWii!

成る程、これは確かに購買意欲をそそられる。サンシャイン栄付近は夜のお仕事っぽい服装の男性や夜の蝶っぽい化粧の女性が沢山いて、昌吾さんと僕(ちなみに茜谷さんは車の中で待機して下さっていた)は一瞬気後れしたけれども、TSUTAYAへと上がるエレベーター付近には僕みたいに眼鏡、チェックのシャツ、履き潰した靴を履いた若者達が「ニコニコ動画が・・・」とか話しながらPSPでモンスターハンターと思しきゲームに興じていたので妙に安心感を得た。


帰宅後、山田君と二人で銭湯へ。

噂によると自宅付近のスーパー銭湯、“ハッテン場”としてその筋では有名らしいのだけれども、二人でそこへ。

色々とつかる間もなく、二人ともすぐに飽きてしまいすぐに体を拭いて髪の毛を乾かしてしまった。で山田君が「マッサージチェアーを奢ろう」というのでそうして貰う。気がついたら眠ってしまっていたらしく、山田君に起こされ退店。何か疲れがとれた感が凄い。お風呂、そしてその後のマッサージって凄いリラクゼーション効果があるのだね。

山田君が「久しぶりに大丸が食べたい」というので一緒に大丸へ。幸い然程行列も並んでおらず(僕らが退店した頃には随分と並んでいた)タイミングが良かった。忙しそうだったけれども「ネリ抜きだったね」と毎回僕の注文する「ネリ抜き」を憶えていて下さったらしく、声をかけて下さった大橋さんに感動。もう身も心も大丸にガッシリ鷲掴みにされている。

帰宅後、就寝。



12月11日(土)

起床。この日はiGOで大阪遠征。

以前JONNYで出演したDICE PROJECTのお二人 が主催される『DICE PLAY!』に出演。iGOにサポートベーシストとして関わるようになって2回目の演奏が遠征である。心沸き立つ。

基本的に車移動に弱いようで、車の振動によってすぐに眠気を誘発されてしまう。遠征の移動中で意識が途切れなかった事は過去に数える程度しかないのだけれど(関係者各位、申し訳ない)、この日ばかりは行きの車中で一瞬も意識が途切れなかった。

iGO、遠征中も物凄く仲が良い。僕が参加しているバンドも決して仲が悪いわけではないのだけど、iGOの移動中は帰りの車内での良い意味で緩慢な時間以外は常に会話と笑い声が耐えなかったような印象。共通の友人の話等している際、茜谷さんや昌吾さんが僕にその人はこんな人で、とかここで笑いが起きているのはこういう経緯があったからだよ、と教えて下さったり、気を遣わせてしまって申し訳ないなあと思いつつ、存分に楽しんだ。


で、DICE PROJECTのお二人である。

この日はNo Regret Life のツアーセミファイナルという事で、当然お二人も気合が入っていた。リハーサル後かつ開場前に、お二人の会話を横で堂々と盗み聞きしたり、それこそご本人と直接お話していて痛感したりしたのだけれどもDICE PROJECTのお二人は本当にバンドを愛しているし、バンドの事を考えている。そしてそれだけではないのが、あの二人自身イベントが始まってしまえば誰よりも楽しんでいる点。勿論、時間やら諸々気を回したり陰でイベント運営に気を遣う部分もあるだろうけれども、フロアからステージを見上げる視線やステージ上での興奮する瞬間にあげる歓声は純度が高過ぎるくらい高いし、終演後のお二人の晴れやかな顔ったらなかったしその時の「いやあ今日は最高に楽しかったなあ!」という言葉は何なら最高に突き抜けていて爽快でさえあった。

実際年齢こそ僕とそう変わらないものの(KAZUOさんは一つ年上、ATSUSHI君は同い年だ)、僕はお二人の音楽に対する、そしてバンドに向き合う、イベントを続けていく気概を尊敬している。

原形は2003年に発足、それ以降チームを組んできた二人。続ける事って只でさえ難しいのに、気概を持って、持ち続けて続ける事がどれだけ難しいか。

で、本番前にトイレで便器に腰掛ながら思ったものだ。

今日は最高の演奏を、する。


イベントが始まった。

この日、実にこの会場、福島2nd LINEでの演奏が3回目のライブだというはじめにせきしん。

普段はSOUTHBLOW で活動されているお二人のアコースティック形態でのライブ。諸々の準備をしたり(言い訳がましいけれど、出番前にやらなきゃいけない事って意外と多いんですよ)しつつの観覧なれども、ガッチガチ状態だった僕の緊張が心地良い緊張にほぐされたのはきっとお二人の歌と演奏があったから。心を受け止めるから愛なんですよ、のくだり、言う人が言ったら嘘臭いだろうけれどもあの真摯な表情と口調で言われたらそうだよなあと素直に受け止める事が出来る。しかし一日に三本のライブって、凄いバイタリティ・・・・!


この日のiGOでの演奏、前回の初陣よりかは地に足をつけつつ、楽しく演奏出来た。

ライブ終了後、汗を拭いながらそれまで長年演奏されていたメンバーの脱退後、その後釜として演奏する事の意味やそれに付随する事を考えたりした。多分僕の耳に入る以上に様々な感想や感情が生まれていると思うのだ。関係者然りお客さん然り。それは物凄く自然な事だし必然である。けれども、それを理解した上でやっぱり僕として出来るのはただただ一生懸命演奏するだけなのだろうな、と再認識。健太さんを意識しようにも僕はあんな歌心溢れるベースラインは弾けないし生み出せないし(或いは、頑張ればちょっとは出来るかもしれないけれど)、僕は僕で全力を出す事でしか色々な人やものには報いれないのだろう。理解していたつもりだけれども2回のライブを経て、やっとそれが実感出来た気がする。何せこういう立場は久しぶりなのでね。


No Regret Life。

来年は結成10周年を迎える御三方。演奏は骨太で、成る程、これが年月を重ねてバンドを鍛え上げてきたグルーヴ、底力かと感心しきり。骨太でガッツリした演奏の上に小田さん(誤解が生まれるかもしれないけれど、ステージ上でもステージ以外でもあの人はロックスターだ、と思った)の切なくなるような歌声が。

一つのバンドを10年続けた事がないので推測の域を出ないけれども、一つのバンドを10年間続けるというのは並々ならぬ思いがなければ出来ますまい。音楽って生み出したり演奏する瞬間に身を削ったりする瞬間も少なからずあるものだろうし、他人同士が一つの事に向かって強く動いて軋轢や不和や行き違いが生まれないわけがないだろうし、何よりバンドって組むより続ける事の方が難しいものなのだろうから。

10年。この言葉の重みを意識してライブを観ていると終盤、この日の出演者やDICE PROJECT KAZUOさんがステージに乱入。一緒に拳を振り上げて歌っている。皆、とてもとても楽しそうに。

僕ってそういうのに本当に弱い。簡単に涙腺が反応するのだ。


で、だ。

打ち上げではもう1年はビールいらないという程ビールを飲み(僕はコップ一杯で轟沈する程ビールが苦手である。この日はジョッキ2杯のビールを飲んだ自分を褒めてあげたい)、嘔吐。はじめさんの優しい微笑みに癒されながら比較的平和に酔っ払う。隣のテーブルではビールをたらふく飲んで修羅のような目つきになったATSUSHI君がイケ面も台無し、といった形相で熱くなっている。最高。

折角美味いモツ鍋を食べるも、全部便器の中でさよならしてしまった。空腹。体が塩分を欲している。でもね、これさえも丁度良い。だって天下一品に行く事が決まっていたのだから!


続・我が逃走
ライブや打ち上げの写真は一枚もない癖に
ちゃっかりラーメンの写真は撮ってる僕を許して下さい。


トッピング自由の天下一品にて、こってりラーメン並を食らう。

胃袋に、いやさ五臓六腑に染み渡る美味さ!もう何か俺このままラーメンになっちまいそうだぜえええ。

実に天下一品でラーメン食べたのは大学1年の頃ぶりじゃあないかという程久しぶりだったので、ちょっとしたショックを受けた。あと久しぶりに打ち上げで酔っ払ったので(いつもはあまり打ち上げで飲まない人です。周りの人が相当飲むので何故か一人だけ素面を保とうとしてしまう。チキンですな)、その後のラーメンの美味さを痛感した。アルコールで荒れた胃袋、嘔吐による胃液で荒んだ食道はラーメンスープで清めるに限る。この理論をやっと身を以って実感出来た。

そのまま茜谷さんのご実家へお邪魔して(着いたら既にお布団が4人分敷いてあった。感激!)そのまま就寝。


起きたら、起床予定時刻を過ぎていた。いっけねえ。

茜谷さんのお母様が作って下さった(もう本当に感謝の念しかないです。有難うございます)朝食を頂く。夜のパーティーの試作のために炊いたというおでん、味付けが舟橋家のものに似ていて一瞬ホームシックにかかったのはここだけの話。24時間程しか家を空けていないというのに、僕という奴はとことん弱い奴なのである。

茜谷さんのお母様に頭を深々と下げて、いざ名古屋モドリ。

名古屋では不完全なバンドの不完全なメンバーが僕を待っている!