2008年08月23日(土) 10時51分41秒

ストップ安不動産29銘柄…アーバン破綻翌日、次は?

テーマ:投資に役立つニュース!!

新興不動産会社、アーバンコーポレイションが経営破綻した翌日(14日)、株式市場でストップ安となった不動産関連29銘柄に注目が集まっている。値幅制限いっぱいまで売り込まれたということは、投資家がその会社やファンドの先行きに大きな不安を抱いていることを意味する。ここまで大きく下げた背景には何があるのか。そして、これら不動産会社の行く末に待っているものはなんなのか。 「6月にスルガコーポレーション、7月にゼファーが民事再生法適用を申請したのに続き、8月13日にはアーバンコーポレイションが破綻した。不動産不況が深まるなか、まだまだ破綻するところが出てくるのではないかとの不安が急激に高まり、不動産関連銘柄は翌14日、売りが売りを呼ぶ展開になった」 外資系証券幹部は、アーバンが破綻した翌日の市場の様子をこう振り返る。 14日(終値ベース)にストップ安の憂き目をみたのは、東京証券取引所、大阪証券取引所、ジャスダック証券取引所の3市場で計29銘柄。ほとんどが、ここ数年の不動産バブルを追い風に業績を急拡大させたアーバンのような新興不動産会社だ。 東証上場のすべての不動産投資信託(REIT)の値動きを示す東証REIT指数も14日、前日比3.6%安と急落。不動産関連は今も個別銘柄、指数ともに「買い材料がなく、投資家から見放された格好」(外資系証券幹部)となっている。 これだけ不動産関連会社の破綻が相次ぐと、投資家もとにかく売るしかないのが実情だ。それにしても、ストップ安が続出した背景には何があるのか。 みずほ証券の石沢卓志チーフ不動産アナリストは、マーケットに広がる不動産業界への不安についてこう解説する。 「土地などを高値で仕入れた不動産ファンドに今、評価損が発生し、市場が嫌気しているのが1つ。2つ目は、業界に信用収縮が広がり、売る側の不動産会社はもとより、物件などを買う側にも金融機関からの融資が付かず、不動産会社が物件などを転売できないでいる。加えて(危ない不動産会社をイニシャルで表した)『USA』などの風評がたち、業界の環境を必要以上に悪くしている」 「USA」の「U」はアーバン、「S」はスルガコーポレーションで、いずれもその評価通り破綻した。「A」は「東日本の不動産ファンドとも、東日本のマンション関連会社ともいわれていて、アーバンに続く破綻候補」(業界関係者)という。 業界には、危ない不動産会社のイニシャルを並べたものとして、「USA」のほか、「UAE」「JAPAN」などもある。

 石沢氏は「本業が好調な会社でも風評がたつと金融機関は融資を見合わせるので、風評そのものが業界の信用収縮を一層助長させてしまっているといえる」と指摘する。

 「ネガティブな材料は過剰に意識され、ポジティブな話題は過小評価される」(業界関係者)のが、今の不動産業界。どんな行く末が待っているのだろうか。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの塚田裕昭主任研究員(住宅・不動産担当)の見立てはこうだ。

 「ここ数年、地価高騰がいわれてきましたが、過去のバブル景気ほど高くなったわけではなく、どちらかというとバブルが始まるころの水準でした。今後、地価が下落すれば逆に仕入れ時ともいえるので、いずれ上向くでしょう」

 石沢氏も「当面、混乱は続きますが、(金融機関などでは)本業が悪化しているところと、そうでないところを選り分ける動きが出始めています。今は不動産というだけでどの会社も一緒にされていますが、選別が進めば改善していくはずです」とみる。

 お先真っ暗というわけではなさそうだが、その間に本当に危ない不動産会社は淘汰されることになる。

 また、14日にストップ安にならなかった不動産会社のなかにも、9月中間決算を乗り越えることができないのではないかとウワサされるところがある。

 ストップ安に見舞われたところも、そうでなかったところも「一寸先は闇」ということのようだ。

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