千年続く経営を目指す
先代に社長を譲られたはよいが、その後も現場に介入され、結果として社内が混乱する
よくある話でございます。
事業に人生をかけてきたほどそうなる傾向があるようでございます。
ところが、そうした状況も、後継者の姿勢次第では、
会社を強くする機会にできうる場合があるようでございます。
以下、ニュートップL 2012.3より抜粋
コンサルタント 亀井秀孝氏
「以前はぶつかり合ってケンカすることも多かったが、
社長を譲られてからはお互い気を使って、
それは亡くなった。逆に意思疎通が不十分で、どうしたらよいか迷うことが多くなった』
「会長は現場が好きで、
社員に直接指示したり指導したがる。
それ自体はよいが、私の考えと違うことを口にしたり、
きつく叱責したりしてリーダーがふさぎ込むなど問題も多い」
「創業者として認めており、会長にしかできないこともあり、
頼りにしている面は多いが、
事現場に関しては、極力、
口出ししてほしくない。
そう思い、
先日、『会長が口を出すと人が育たない。
私たちがちゃんとやりますから任せてください』
と言ったら落ち込んでしまった」
「会長と好ましい関係を作りつつ、
現場から離れて貰いたいが、どうすればよいか」
亀井氏のアドバイス
1.素直に会長の話に耳を傾ける
創業者はだれしも自分が産み育てた会社を
我がこ以上に愛しているし、
自分が作り上げてきた現場に少しでもかかわっていたいと思っている
一方で会長は
「後継者に任せなければいけない」と言う思いも持っている。
このギャップを埋めるために
「後継者のために自分がやれることをやってあげよう」
と言う思いが生じて現場に介入する、と言うところ。
これはきわめて一般的な、良くあるパターンで、
単に
「いい加減、任せてください」
では話がこじれ、悲しませることになる。
会長が現場を気にするのは自分に不足する点があるためと受け止め
「私に何がかけているのか、
どのようになれば現場を任せてもらえるのか教えてください」
と教えを請う姿勢が大切
2.会長の得意分野でステージを
「オーナー経営者は生涯現役」でいるべき。
ただし会長は外向き、
社長は内向き、
といった役割分担は必要。
経営者団体や銀行関係と言った外向きの仕事を見つけて
「私が出来ないところを補ってください」と
おねがいする。
同時に社内では研修講師、
朝礼や隔週イベントでの講話やプレゼン田―などの役割を担ってもらう。
会長がのぞく新規事業への取り組みへの音頭取り(あくまでも旗振り役)
などの役割を担ってもらうのも一案。
そのように助言されると
「やってみます」と言ってかえったM社長でした
半年後、弱り顔でまた相談に見えました。
「教えて貰ったとおりにしたところ効果はあった。
会長もだいたい、気を使ってくれるようになり、
いたるところで私を立ててくれる。
しかし要所要所で
『俺はこう思うがあとは社長が決めて』と言った表現をするので、
結果として双頭政治になっている」
『社会貢献につながるような仕事をしてほしい』とお願いし、
そのこと自体は喜んでもらったが、
まだ何をすべきかが明らかになっておらず、
結果として毎日会社に出てきて、
現場に介入してしまう。
『今年は35周年という節目でもあり、毎日出社するのを
週1回程度にしてくれるようお願いした。
悲しそうな様子だったが、
一応了解してもらった」
3.社史を作って先代の思いを学ぶ
まだ何かが足りないようです。
そこで
「40周年に向けて、社史を作ってみませんか」と
提案されました。
具体的には、会長に創業来の話をしてもらい、
それを社史にまとめていく。
その際、できれば社長だけでなく幹部にも同席させ、
自社の歴史、その時々の会長の思いを直接聞く
この取り組みは結果として幹部社員に対する
社長の求心力がアップし、理念の共有にも貢献します。
今が富士登山の5合目にたとえるならば、
海抜0メートルの何もない中から登ってこられています。
後から入社したものにすれば、
5合目は当たり前かもしれません。
今から10合目を会社は目指しています。
先人にとっては、5合目まで来ることがどれだけ苦労を伴ったか
それを知らずにいるから、
会社に対する不平不満、愚痴やぼやきが出る。
まず会社の歴史、創業者の人生を知らなければなりません。
もちろん社長にしか話せないこともあるでしょうから、
ある程度進んできたら、二人きりの機会を設けることも必要です。
暗黙知の帝王学を学ぶことにもなります。
そんなときに思い浮かぶのは先代の顔」
『迷ったら立ち戻る軸』と言ってもらえるだけのものを
残そうではありませんか
考察・感想・分析
会長は外向き、社長は内向き、
なるほど、
『自分に足りないものを、教えてください」
教えを請うのでございますね。
ある社長は、仕事は命とまでおっしゃいます。
80歳を過ぎたA社の会長が、毎日某商工会議所で
これまた70歳を過ぎたB社の会長と一緒に毎日話しています。
と言う話を聞かせて貰ったことがございます。
又、何年か前、商工会議所でご一緒させていただいた方が
これまた、80歳を超えた会長でいらしたことがございます。
80歳と感じさせない、パワーがあふれていらっしゃいました。
親切で、いろんな話を聞かせてくださいました。
会長の話を伺っておりますと、
夢が膨らんできまして、
凄い方だなと、思っておりました。
一般的な80歳と知らず知らずのうちに
比べてしまいまして、
会社を一から立ち上げた人は
元気で、しっかりなさっていて、
世の中の動きをご存じで、違うものだなあと
思ったことがございます。
会長になれば、会長の仕事があると言うことなのでしょうか
素直に会長の言葉に耳を傾ける、
でございますね。
社史を知ったなら、理解できるかもしれない気がします。
会長が言葉で伝えなかった心中や、
会長の考え方が理解できる気がいたします。
色々な社長のお話をお伺いし、
もっと知りたい思いに駆られることがございます。
心が掻き立てられるとでも申しましょうか、
人の一生は、素晴らしいのでございます。
「経営学」『スティーブ・ジョブズ」しかり
悩んだ時思い浮かぶのは、会長の顔・・・
命は限りありますが、
社長や人々の心の中で生き続けてゆける社史
素晴らしいと存じます。
なかなか、実際には難しい面もございます
社史を読みますと、
こんな状況の中、経営者は、
こう考え、こう判断し、こう決定した
みたいな、過程が分かるのでございます。
そういたしますと、
今の自分は、どうするべきか分かるのが
私は、ありがたいと存じます。