2010-08-30 19:17:36
【西】食べ物を美味しそうに描いている本。
テーマ:本にまつわるあれこれ第2回の読書会、先週無事に終了しました。
写真とレポの掲載が遅れておりますが、その間にちょこっと
雑文を書いてみたいと思います。
☆ ☆ ☆
つくづく思うことですが、
文章で描写するということは難しいもの。
ことさらそれが五感に訴えるもの、たとえば美味しいものを
描写するとなればなおさら。
ご存知の方も多いと思うけど、私は趣味でグルメブログを
やっていますが、もう少しちゃんと書けないだろうかと日々アタマを抱えることが
少なくない。実家の父からも、いやしくも世間で出版までしているのだから、
「ウマい!」だけじゃなくもっとちゃんとした言葉で書けと叱責を受けていたりする(笑)
そんな中、ビジネスのことばかり考えるのに疲れて息抜きで
読んでいたエッセイに目を奪われた。
かの村上春樹さんのエッセイだ。
彼の小説の実力は言うまでもないとして、彼の「食べ物の描写」は本当に一流だと
今更ながら感心させられた。
「 日替り定食のおかずについてもいろいろと述べたいのだが、書きはじめるときりがないので、
ここでは話題をコロッケに限定する。『うさぎ亭』のコロッケのうまさを文章で表現するのは
至難の業である。皿にはかなり大き目のコロッケが二個盛られて出てくるが、無数のパン粉が
外に向けてピッピッとはじけるように粒だち、油がしゅうしゅうと音を立てて内側にしみこんで
いくのが目に見える。これはもう芸術品と言ってもさしつかえないだろう。
それを杉の箸できゅっと押さえつけるように切り取って口にはこぶと、ころもが『かりっ』と
いう音を立て、中のポテトと牛肉は『はふはふ』ととろけるように熱い。」
(文中『』は、原文では点が添えられている表記)
「 というわけでときどきからだがむずむずするくらいステーキが食べたくなる。
僕がすきなのはごくシンプルなステーキである。頃合のいい上等な美味い肉をさっと手際良く
焼き、肉汁をにがさないように上からかけただけのシンプルこのうえないステーキである。
味つけは軽く塩・胡椒くらいでいい。その他には何も求めない。」
それぞれの文章を読んだとき、口によだれがあふれた(笑)
その後、我が家の食事に無理を言ってコロッケとステーキが1回ずつ増えたことは
仕方がないのではと思う。
美味いものを、見事に描写している本、文章。
そんなものをここの会や、このブログでも、またシェアできたら面白いと思うので
何か知っているものがあれば、ぜひ教えてください。
写真を1枚も載せなくても、読んだ人のお腹を鳴らして、よだれをあふれさせることが
できる記事。
そんなのが書けたら、私の趣味のブログも、一流の仲間入りをすることになるかもしれない。
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