マクロ経済のブログ

株式市場で注目されそうな経済のニュースを取り上げています。個人的な独断が多少入っていますが(^^)


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 経済産業省は中国電力(9504)やJパワー(9513)と共同で、世界最高レベルの発電効率をもつ新型の石炭火力発電所の開発に乗り出す。石炭をガス化して発電する最新鋭の石炭火力に、燃料電池を組み合わせるのが特徴。



発電効率は通常の石炭火力の最高約42%に対し、新型は55%以上で、二酸化炭素(CO2)の排出量が減る。来年度から広島県内に試験プラントを建設し、2020年から国内初の実証試験開始を目指す。


 東京電力福島第1原発事故の影響で原発への依存度が中長期的に低下するエネルギー政策の見直しをにらみ、開発を急ぐ。


 発電効率は燃料エネルギーの電気への変換率で、高いほどCO2排出量は減る。石炭火力の発電効率を高めることで地球温暖化対策とエネルギー安定供給を両立させる狙いがある。



 開発するのは「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)」。まず石炭を蒸し焼きにしてガスを発生させ、ガスから取りだした水素を使い燃料電池で発電する。


 さらに発生したガスでガスタービンを回すとともに、タービンの熱で生じた蒸気で蒸気タービンを回す3段階の発電方式だ。



 中国電力の大崎発電所(広島県大崎上島町)に、中国電とJパワーの折半出資子会社・大崎クールジェン(広島市)が来年度から出力17万キロワット級の試験プラントを建設する。


 総事業費は最終的に1000億円以上に達する見込みで、3分の1を経産省が補助する予定。同省はまず、来年度予算の概算要求に設計などの費用として13.7億円を盛り込んだ。



 通常の石炭火力は、石炭を燃やして生じた蒸気でタービンを回す1段階方式で、発電効率は最高でも42%程度だ。


 石炭をガス化し、ガスと蒸気の2段階で発電する「石炭ガス化複合発電(IGCC)」でも46~48%。「IGFC」はガスに含まれる水素も発電に活用するので55%以上を見込める。


 日本の発電電力量に占める石炭火力の割合は約25%。石炭火力はCO2排出量が多いという欠点があり、液化天然ガス(LNG)火力の約1.6倍、石油火力の約1.3倍に達する。


 政府が昨年まとめたエネルギー基本計画では、30年をメドに原子力などの比率を高め、石炭火力への依存度を約1割まで引き下げていく方向だった。



 ただ、事故の影響で原発新設が難しくなっており、安価で燃料を確保しやすい石炭火力の重要度は従来計画より高まるとみられる。


 IGFCは、現在実用化されている最も高性能の石炭火力発電と比べてもCO2排出量を約3割削減できる見込み。



▼次世代石炭火力発電所とは  石炭は豊富な埋蔵量や産出地域の遍在性がない、比較的生産コストが安いなどの利点があり、世界の発電量のうち4割を石炭火力が占める。米国は発電量ベースで5割、中国は7~8割を石炭に依存する。日本では発電量の3割弱が石炭で、福島第一原発の事故前の原子力と同じ比率。依存度は石油の1割強を上回る。


 石炭の最大の難点は二酸化炭素(CO2)の排出が多いこと。米国や中国はCO2がほとんど出ない原子力発電所やLNG発電の新設を急ぐが、現実的には石炭抜きでエネルギー消費を賄うことは不可能。このため、CO2の排出が少ない石炭ガス化複合発電(IGCC)や、CO2回収・貯留(CCS)など、次世代技術の開発が各国で活発化している。











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