PIGG版!蒼汰憂鬱ブログ

日常ブログは、こちらではありませんorz
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第二話   自然と人工


 その日の夜、蓮は親戚とともに盛大に盛り上がった。このひと時蓮はとても楽しかった。締めに花火をみんなでやった。親戚の家には、子供が五人いた。みんなまだ小さく、長男でも小学二年生だった。

「今日は楽しかっただろ、蓮。」蓮の父が尋ねた。

確かに楽しかったが蓮は照れくさそうに、

「まぁまぁかな・・・。」そう言って眠りについた。


 朝もやの中、蓮は一人小さな公園に向かった。夏の風物詩のひとつ、ラジオ体操である。蓮はずっと拒んだが、お菓子がもらえるとのことで仕方なく朝早くから、ラジオ体操をしに公園に来た。もうすでに子供はたくさんいた。子供といっても小学二,三年生で蓮よりはるかに小さい。そんな中に昨日のサンダル少年を見つけた。向こうも蓮に気がついた。サンダル少年は蓮の元に駆け寄ると自己紹介をした。

「昨日はありがとな!俺、佐久間守。よろしくな!」なんとも田舎っ子らしいパワフル元気な子だった。

「俺、福本蓮。夏休み中はここにいると思うから、よろしく。」蓮も守につられ紹介した。

ラジオ体操を終えると、蓮は昨日の川に連れて来られた。もちろん、守が引き連れて。

「見てて。」守はそういうと、葉っぱで船を作った。

「おおお。」流石に蓮も驚いた。手馴れた手つきで作るとそれを川に流した。

「何で流すんだ。せっかく作ったのに。」

「いいの。この船が、ぐるっと世界を一周してまた自分のところに戻ってくるとな、願いが叶うんだ。母ちゃんが言ってた。」守は船を見ながら目を輝かせた。

「毎朝、俺はこうして船を流してるんだ。備えあれば憂いなしってな。」

「意味わかってるのか。」二人の笑い声はどこまでも響いた。

 それから二人は毎日のように遊んだ。虫を捕まえに森に入ったり、魚を捕まえようとしたり、宿題を手伝ったり。小学生らしいことを思う存分やった。守も田舎の遊びをすべて教えてあげた。

 ある日二人は、森の木の上にいた。

「俺さ。いつまでもこの地にいたい。でも、そうはいかないときもあるかもしれない。大人になって、都会に行くこともあるかもしれない。もしかしたら、海外に行くかもれない。でも、この地をこの時を忘れることは絶対に無い。」

「いいな、そういうのって・・・。」

「えっ。」守は蓮の顔を覗き込んだ。

「俺さ、ここに来る前は、もっと自然的な遊びじゃなくて、なんていうか、人工的な遊びをしたかったんだ。」

「人工的な?」守は尋ねた。

「そう。人工的な。プールで泳いだり、一日中ゲームしたり、テレビ見たり。そういう誰かが作ってくれた遊びをしたかった。でも、ここに来てわかったんだ・・・。」そういうと蓮は木から飛び降りて、木の上にいる守を見上げた。

「守に会えてよかった。」蓮はそういうと走って行ってしまった。守は木の上からずっと見ていた。蓮が見えなくなるまでずっと。

 蓮がこの話をしたのは蓮が東京に帰る二日前のことだった。

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