海端に暮らす人は
なんとなく分かる。
たとえ
東京の地下鉄に乗り合わせたとしても
潮風に吹かれて育った彼女の肌色に
遺伝子が反応するくらい
瞬間的に
それを悟り
好ましい気分になる。
一重分のバリアが解けるのだ。
海の近くに暮らすということは、
大して金をかけずに
ふだんから美味いものを食べつけている
ということだ。
産地から離れた
コンクリートとアスファルトに占められた空間に暮らしていると
ペットショップの昆虫や動物みたいに
スポイルされてしまうんだ。
ほんとに豊かになりたけりゃ
海端 川端 山端に
帰ってくることさ。
ペットショップの暮らしより
はるかに危険で
はるかにおおらかで
ちょっとだけ楽しいかも。