俺のなかに、入ってくるな。



これってガッシュ文庫ですが、
前身はラピス文庫でして、それの新装版がこのガッシュ文庫。
だけどシリーズの続きはリンクスから出ているというちょっと複雑ww
そうなんですよー。
私、知らなくてリンクスの方を買ったんですね。
それでシリーズものらしいということを知ったんだけど、
どれがシリーズなのかわからずにいて、
ようやくこれが一作目だということが判明ww
あー、スッキリ!

今回この作品と11/28に出ている「蜘蛛の褥」で
全サ小冊子に応募できるんですよ。
なので取り急ぎ読んだのですが、
まだ「蜘蛛の褥」を買ってないので探してこなきゃ!
(買うの忘れてた!)

さて、本作は表紙やタイトルから893的ニオイがプンスカいたしますが、
その期待どおり、893モノです!
平凡な美大生が893の4代目の跡目を継がされる、、、、、
結構理不尽なお話なんですけど、
平凡なはずの彼が徐々にその血に目覚めていく様がいいです!


沙野 風結子著「蛇淫の血」
蛇淫の血 (ガッシュ文庫)/沙野 風結子
¥690
Amazon.co.jp

その日を境に、大学生の凪斗の平穏な日常は崩れ去った—。凪斗の警護を任されたという男・角能が現れ、岐柳組組長の隠し子である凪斗が跡目候補となり命を狙われていると言い放つ。己に流れる血を忌み怖れ、平凡な生活を必死に守ってきた凪斗。だが、護る者であるはずの角能に監/禁され、冷めた眼差しで弄ばれる。「おまえは、俺に与えられた玩具だ」心も身体も翻弄され、淫/らな熱に理性は浚われていき—。極道BLの秀作、書き下ろしも収録してついに復活。



凪斗は祖母と二人暮らし。
しかしある日とある宅配便によりその平穏な生活にピリオドが訪れてしまった。
その宅配物というのが小型の爆弾だったのだ。
凪斗は入院中の祖母から何かあった時は「八十島セキュリティサービス」に助けを求めるように、と言われていた為、
急きょそこへ連絡をしたのだが・・・
現れたのは爆弾処理のスペシャリストともう一人・・・・30代前半の体格のいい男。
凪斗はその男にいきなり組み敷かれ、からかいと侮蔑ともとれる言葉を投げられる。
ところがその男角能こそ凪斗のボディガードだというではないか。

凪斗の父親は893の岐柳組組長。
母親はそうとは知らず凪斗を身篭るも妻子持ちの893だと知り、
別れて凪斗を生み育てたのだった。
その893の血によって争いに巻き込まれることなく平穏に過ごして欲しい・・そう願いを込めて凪斗と名付けたのだった。

母親が亡くなり、祖母が入院中に起きた凪斗襲撃事件。

凪斗の望みは母の願いどおり平穏に目立たなく生きていくだけだったのに
実の父親が腹違いの兄ではなく凪斗を後継者に指名したものだから
その兄から命を狙われるハメになってしまったのだ。
そして現れたのがボディガードの角能というわけだ。

なんか最初は読んでいると
自分が凪斗の立場だったらジタバタしちゃうし、こんな理不尽なことはない!って
怒って当然だと思うのよね。
このたぬきオヤジさえ凪斗を後釜に指名しなけりゃこんなこと起きなかったのに・・・
しかもこのジジイは角能に凪斗を4代目にするにあたり教育を任せるんですよ。
その任せ方も「どんな風に扱ってもよし!刺青でも何でもオールオッケー!!」というものだったのだ!

とんでもねぇ、ジジイだ!!!
子供は親の持ち駒じゃねぇ!!!!ヾ(。`Д´。)ノ

あたしゃ、バカでジャンキーな兄よりもこの父親の身勝手さに腹がたったよ!

そりゃ、凪斗も冗談じゃない!って思うよね。
だけど現実命を狙われているわけだし、自分一人じゃどうしようもないわけ。
だから不本意だけれども角能に守ってもらうわけなんだけどーーー。。。
これが最初から坊ちゃん坊ちゃんと崇め奉られているわけじゃなくって、
どう扱っても良し!と組長直々に言われている角能はまさにそれを実践。
暴れる凪斗を縛り上げ、トイレも自由に行かせない。
(だから角能がお手伝いしちゃうわけだな。どんな羞恥プレイだっちゅーの)

ところが凪斗がお兄ちゃんに攫われてしまった。
しかもこの兄、ジャンキーなだけあって、凪斗に催☆淫のクスリを使い
お客に回そうと企んでいたわけなのだ。
もちろん間一髪で角能が助けにきてくれた。
だけれども身体の中に入ってしまった催淫剤は男のアレによってしか収まらないのだ。

なので角能は凪斗を抱いてしまうのだけれども・・・・・

これまで4代目の器じゃないな・・と思っていた角能だけれども
凪斗を抱き、そして凪斗が描いたという絵を見て初めて
凪斗の中に眠る何かを感じていた。

それは893である岐柳の血の業の深さでもあったのだーーー。


そして、これを機に凪斗がどんどん変わっていくんですよ。
決して極道らしくべらんめぇになったわけじゃないよ。
なんというのか、ある種人を惹きつけて止まない、そして
何か熱いもの危ういものを凪斗は内包しているのだ。

凪斗は最初は角能にも腹を立てていたわけだけど、
徐々に角能に惹かれていく。
あんなに平穏な生活がいい、と願っていたのに
今では角能が側にいてくれるならばその身に刺青を入れるのでさえ厭わない。

うわー、いいんですかい?凪斗。
刺青なんていったら一生モンだよ。恋は破れてしまったらそれまでだけど
その恋心で刺青を入れるだなんて・・・・・
しかも角能が選んでくれたという図柄をどうしてもみたいという欲求に抗えなかったのだ。

一方の角能も一度凪斗を抱いてからというもの
その魅力に取りつかれてしまって何度も抱いちゃうのよね。

濃い!濃いよ、二人とも!
ヘビーだよ~~!!

そして凪斗は恋をするほどに妖艶さを増していくのだー!

もちろん兄もまだまだ諦めてはいない。
何度でも凪斗を狙おうとやってくる。
もう万事休すってところで凪斗がその血を覚醒させてしまうのだ。

やっぱり、カエルの子はカエル。蛇の子は蛇ってとこなんでしょうか。
あんなに母親が平穏な人生をと望んだ凪斗は
自ら荒波に揉まれに・・・・・・

角能との微妙な距離感とか
凪斗の変化とか
モンモンとか
見せ所はたくさんありましたよー!

大人しい凪斗だけどその内に秘めるものはかなりのもの。
凪斗の変化を見るだけでも楽しいかもですね!

でも私、一つだけ思うのは角能って案外と心が純真だったのねーって。
彼の前身が何だったのか、そしてなぜ今は893組織にいるのか、、、
徐々に明かされていくんだけど、
確かに悲しい出来事でもあったけれど、それで自暴自棄になるだなんてちょっと意外だったというか。
だから彼は案外と純真な心の持ち主で打たれ弱かったのかな・・・と。
気持ちはわからなくはないけれどさ、、、、ちょっとビックリだったんだよね。
それで道にハズレちゃうかと。
ま、でも彼も言っていたように全ては凪斗と出会うため、彼の側にいるために
これまであったんだと思うと全てがしっくりとくるのだ。
そういう星の下に生まれた二人ってことですね。


H度ドキドキドキドキドキドキドキドキ(凪斗もかなりハマってます)
ストーリー度満月満月満月満月

蛇淫の血/イメージ・アルバム
¥2,701
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■CAST
角能尭秋:堀内賢雄、円城凪斗:平川大輔、
ストーリーテラー&八十島泰正:飛田展男

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