(不肖)大河ドラマ批評家「一大河」の批評レポート

海外ドラマより、韓流ドラマより、もっと面白いドラマがある。
日本でもっとも歴史あるドラマ、それが「大河ドラマ」である!
不肖・大河ドラマ批評家「一大河」が、古今の大河ドラマのレビューを
つづっていきます。


テーマ:
平清盛 第14回「家盛決起」レビュー



◎『平清盛』登場人物/キャスト



「せめて一度だけでも… 当たり前の母として笑いかけてくださりませ。」
(平家盛)




【あらすじ】

祇園闘乱事件をきっかけに、家盛は、自分が平氏の棟梁になると清盛に
告げる。



母・宗子が清盛のために苦しみ続ければ、やがて平氏は滅びてしまうと
悟ったからである。



来たる賀茂の祭のために舞の稽古をしていた清盛のもとに、藤原家成が
訪れる。



家成は、清盛が賀茂の祭で舞を舞うことができなくなったと
伝えに来たのであった。



その理由は、先の祇園社の一件で、鳥羽院はかえって清盛に一目置いたのだが、
罰金だけで放免したことが、公卿らの平氏への反目を招くことになったからである。



ただし、鳥羽院はただ比叡山や公卿たちに屈するのではなく、清盛の代わりに
家盛に、舞の役を任じたという。



賀茂の祭の当日、家盛は朝廷や公卿の前で舞を披露する。
その中には、鳥羽院や藤原摂関家の藤原忠実・頼長親子もいた。



はじめは武士の舞に嫌悪感を示していた頼長であったが、
家盛の雅やかで男らしい舞に、思わず目を奪われる。



頼長は、家盛が忠盛の正室の子であることを忠実から知らされると、
妖しい目付きで家盛の舞を見つめるのであった。



館に戻った家盛に、忠盛は舞が公卿方からも称賛されたことを、
父として誇らしいと褒め称える。



そこに、忠正があわただしく入ってくる。



内大臣頼長が、賀茂の祭での家盛の舞をいたく気に入り、近く邸に招きたいと
自ら申し出たのだという。



平氏を見下してきた藤原摂関家とのつながりができると、一門の者は大いに
喜び、家盛はますます平氏の中での評価を高める。



しかし、家盛の運命はこの瞬間から狂いはじめるのであった。



【レビュー】

平清盛 第14回「家盛決起」はいかがでしたか?



今回の記事、実は、今までの「平清盛」放送回のなかで、もっとも
苦心して書いたレビューなのです。



なぜなら

「ホモシーン」とか「頼長×家盛」というキーワードを使わずに
レビューを書くという制約を自分に課したから。



こちらの画像は、「平清盛」放送後のTwitterのトレンド※を
キャプチャしたものです。

※リアルタイムで、いま最もホットなキーワードを抽出する機能。



$(自称)大河ドラマ批評家「一大河」の批評レポート
(画像左中あたり)


今回の放送が、家盛と頼長の「例のシーン」でいかに盛り上がったかが、
手に取るようにわかりますね。



しかし

批評ブロガー、一大河と致しましては、頼長と家盛の刺激的なシーンとは
別のところに、「家盛決起」の回の本質を見つけると決意したのです。



「頼長と家盛のホモシーンだー!わっしょい!わっしょい!」という記事では、
おそらく他のレビュー記事でも書かれるだろうし、何か制作者の術中にハマった
気がして悔しいと、批評家としてのプライドが騒いだからなんですね。



それはもう、血眼になって「今回の本質はどこだ!」を
探しましたよ……
おかげで更新に時間がかかってしまいました。



今回は、次の2つをテーマにレビューしていきます。



ひとつは、「本性をむき出しにした頼長を演じる山本耕史氏」

ひとつは、「家盛は、清盛だ」

です。



まずは、やはり今回の注目株とも言える藤原頼長について書かねば
なりませんね。



放送を二度三度見返してみると、面白い発見があります。




それは

男色家である頼長の本領発揮で見失いがちだった、
「謀略家として、その辣腕を振るった悪左府」と、
その本性むき出しの頼長を演じた山本耕史氏の演技。



例えば、頼長が家盛の舞を妖しい目付きで見つめていたシーン。



あの表情には、もちろん「ウホッ、いい男子(おのこ)」という部分も
あったでしょうが、実は、家盛の顔云々は二の次。



「そなたが清盛よりも優れておるのは、はるかに御しやすい男ということじゃ」



という台詞で語られているように、正室の子であるにもかかわらず嫡男に
なれぬ理不尽さに、誰よりも「純粋に」もがき苦しんでいる家盛に付け入る
スキを見出した勘の鋭さにこそ、頼長の恐ろしさはあるのです。



つまり

家盛を舐めるように見つめていたあの表情は、純粋無垢に見える家盛の
心の奥に潜む「欲」を利用して、平氏一門の財力と軍事力を手中に収める
策略を思いつき、悦に入った表情だった、と読み解くことができる。



中性的な妖しさのヴェールに包んで、その実、裏ではどす黒い陰謀を抱えている
頼長の心情を、見事に演じた山本耕史氏には、本当に驚かされます。



家盛に謀略のタネ明かしをしたときの頼長の表情は、ライティングの効果も
手伝い、背筋がゾクゾクするような恐ろしさを感じました。




「新選組!」の土方歳三から8年を経て、山本耕史氏のキャリアは確実に、
着実に磨きがかっていますし、「平清盛」におけるベストキャスティングと
言える配役ですよね。



次回予告での意味深な台詞も気になりますし、回を追うごとに、
着々と謀略家としての才能を発揮していく頼長が楽しみです。



次に、「家盛は、清盛だ」について。




今回の放送で一大河がもっとも気になったのは、
「家盛が賀茂の祭で舞を奉納したこと」と、「家盛が宗子に伝えた言葉」です。



まず「賀茂の祭で舞を奉納したこと」についてです。



これって、第2回「無頼の高平太」で、石清水八幡宮に舞を奉納した
清盛のエピソードに似ていませんか?



しかも、その舞によって平氏一門に、とくに忠盛に己の存在感を
示した点もそっくりですね。



これらの類似点が視聴者に語りかけるものこそ、
「家盛は、実は清盛に最も近い存在である」ということです。




後半、家盛が桜の下で母・宗子に心情を語るシーンに注目です。
家盛の台詞をちょっと書き出してみましょう。



「嫡男かそうでないか、さようなことはどうでもよかった。」

「わたしが求めていたのは、ただ母上の笑うお顔を…。」

「『位を授かった。跡継ぎになった。』とお伝えした時、
ただ当たり前の母として喜んで頂きたかった。」


「兄上とも、母上とも、当たり前の兄弟、当たり前の母子でいたかった。」

「せめて帰った時には…。」

「せめて一度だけでも…当たり前の母として笑いかけてくださりませ。」



この家盛の台詞、よくよく聞いてみると清盛の台詞のように思えてくるのです。



幼少の頃から清盛を慕い、清盛を追いかけ、清盛に最も近い存在だった家盛。



どこかで己の最期が近いことを悟り、宗子と清盛の確執を解くため、
清盛の代わりに、その胸の内に秘めた心情を吐露したのではないでしょうか。



そう考えると、この台詞がすっと耳に入り、最期まで清盛を慕い続けた
兄思いの家盛に、胸がえぐられるような痛ましさをおぼえます。




だからこそ、この桜の下のシーンは、泣ける。




これ、大河ドラマ史上指折りの名シーンになりますよ。
家盛役の大東駿介氏、宗子役の和久井映見さんの演技も、本当に素晴らしかった。



土曜の再放送をご覧になる方、録画している方は、わたしがこのブログで
語っていることが嘘か誠か、もう一度確認してみてくださいね。



ついでに、璋子臨終のシーンで流れた「アヴェ・マリア」が今回も流れましたね。
ワード検索からわたしのブログにご訪問いただいた方もいらっしゃるようです。



挿入曲の情報は、こちらの記事をご覧ください。


↓↓↓

『タルカス』『アヴェ・マリア』etc…/「平清盛」の劇中曲を聴こう!



さて次回は、ついに家盛散る。
そして平氏一門は?


第15回「嵐の中の一門」にご期待ください!



関連記事:
批評ブログを開設してから半年が経ちました。

弁慶(青木崇高)登場/平清盛 第13回「祇園闘乱事件」


「家盛いい!死ぬでないいい!!」と思うた貴殿はポチリと。

↓↓↓

人気ブログランキングへにほんブログ村 テレビブログ 大河ドラマ・時代劇へ

ブログパーツ
AD
いいね!した人  |  コメント(41)  |  リブログ(0)

一大河@批評ブロガーさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。