MR.BIG
Billy Sheehan, (ビリー・シーン)1953年3月19日生まれ (画像はDLR BAND時代だろね。多分)
MR.BIGが再結成するらしい。しかもオリジナルメンバーで。
MR.BIGは俺のハードロック・メタル愛聴歴の中でも思い入れの部分でトップクラスに入るバンドだし、
また俺だけではなくてここ日本という国においては今の30代半ば~40代のロックファンの方にとっては
非常に認知度の高いバンドであろうから気合を入れてディスコグラフィーちっくなものを記事にしようと
思ってたんだけど、再結成しての日本ツアーが近づくにつれて“BURRN!誌”をはじめとして各媒体で
色んな記事が書かれてるんで詳しくお知りになりたい方はWikipedia あたりを参照して頂くと
よく分かるんぢゃないかと思う。
んですっかり猫の世話にかまけてしまい、記事のUPが延び延びになってしまった舎弟さんは
割と好き勝手にMR.BIGについての雑感を綴ろうかなぁ…と。
MR.BIGはビリー・シーンがTALASを経てあのDavid Lee RothBANDに抜擢され、スティーヴ・ヴァイと
共に超絶テクニックを持つヴィジュアルも兼ね備えた華のあるベーシストとして一躍脚光を浴び、
その後ロスのコントロールパーソンぶりに嫌気が差して自身の理想とするROCKを追求する為に
結成したバンドだったんだよね。80年代後半の早弾きギターヒーローが鎬を削りあっていた時代…。
あの絢爛豪華なDLR BANDにおいてフランク・ザッパを師と仰ぐスティーヴ・ヴァイと“史上最強の
ストリングスセクション”と評されたビリー・シーンが選んだギタリストはGITの講師を経て
当時レーサーXでGITの生徒だったブルース・ブイエをメンバーにして“高速ツインギター”を
フィーチュアしていたポール・ギルバート。
地元シカゴで415というバンドを組み、その後ERIC MARTIN BANDとしてソロアルバムも出していた
実力派ヴォーカリスト、エリック・マーティン。前述の早弾きギターヒーローの中でも当時最速という
触れ込みでデヴューしたクリス・インペリテリの1stでバックを勤め、ロバートプラントのツアーバンド
のバックに抜擢されたことで名を上げていたドラマーのパット・トーピー。という4人だった。
まぁ所謂スーパーグループと称される面子だったんだけども(主にビリーとポールかな)ほぼ同時期には
ジョン“サイクシー”サイクスのBLUEMURDER、ジェイク・E・リーと故レイ・ギランのBADLANDSとか
もあってさぁ…(うーんもう20年経つのかぁ…早いね。時の過ぎるのって。…(ё_ё)キャハ)
前述の2組もそれなりに健闘してたし、俺なんかはリアルタイムではサイクシートリオ(BLUEMURDER)に
夢中になってたもん。(いや実際BLUEMURDERの1stは名盤だと思います。)
20年後、再結成が必然的にされるのもあるけど、まぁこの3組を比較したら明らかにMR.BIGが現代にまで
生き残り、ここ日本で凄まじい人気を誇り、メンバーそれぞれが日本と深い係わりを持つようになったのか…
(ま・サイクシーとジェイクの芸術家気質ってか勿論運もあるんだけども…)
俺はやっぱり覚えやすくて親しみやすいその楽曲の質ゆえ、更にはエリック・マーティンのその擦れた
哀愁のあるやはり上手いとしかいいようのないヴォーカルによるトコロが大きいと思う。
(最近出した歌姫たちのカヴァーアルバムを聴くとよく分かる。)このタイプの声質のヴォーカルって練習しても
どうこうなるもんぢゃないし、バラードなんか歌うと非常に感情移入しやすくって当時のアメリカの音楽事情とも
相俟って楽曲に恵まれればヒットチャートにも入り易かったようにも思う。
(例 ジョン・ウェイト・ジェフ・キース・マイク・トランプ・ロビン・マッコーリー・ポール・ヤングあたりも?)
(私見ね♪)
この擦れたエリック・マーティンの声が超絶テクニックのビリー、ポールの技を駆使したまるで
セッションしてジャムりながら作っていったようなファンの期待通りのファストなナンバー。
ビートルズやチープトリック、トッド・ラングレンを敬愛するポールの書く病み付きになるような
ポップで甘い旋律をもつナンバー。
バンド名の由来にもなっているFREEの曲やBAD COMPANYを彷彿させるブルージーなテイストの
ナンバー。にのる。メンバー4人各々のコンポーズ能力も高いし、メンバーを集めたビリーの思惑通り、
厭くまでもバンドらしいバンドとしてそれぞれの能力をぶつけ合って初期衝動とでも呼ぶべきマジックの
起こっている1st(個人的には一番好きかも)から
全米NO.1シングル“To Be With You”が収録された2ndアルバムまではメンバーそれぞれが純粋に
音を楽しんでいる様子が随所から伝わってくるような状態が容易に想像出来た。
この2ndアルバム収録のエリック・マーティン作の“To Be With You”に火がつき全米NO.1まで獲得
してしまったことが次作“Bump A Head”アルバムで微妙な影を落とす。
日本の電動工具メーカー、マキタとタイアップし話題となったドリルソング“ColoradoBulldog”.や
アトランティックにバラードを増やすように強要され入れたキャット・スティーヴンスのカヴァー
“Wild Wolrd”は概ね好評を得たものの時代は忌まわしいオルタナグランジブームに入っており
ここ日本では人気に加速度をつけていたがビリー・シーンが誇りと自信をもって送り出した
“Promise Her The Moon”(いい曲だなあとしみじみ思う)にはレコード会社のサポートも得られず
期待に反して思ったような結果が出ずに終わってしまった。
またこの頃あたりから自分が正しいと思ったことはっきりと云う(ジョー・リン・ターナー的な…)
その割には繊細でガラスのような神経を持つエリック・マーティン、
どちらかというと大人しくて純粋に音楽のことだけ追求していたい様に見えるポール・ギルバート。
『おいおい、このバンドのリーダーは俺だぜ』のビリー・シーン。
『まぁまぁ皆落ち着いて考えようよ。』とパット。
にエリックのマネージャー、サンディ・アインシュタインと他3人のマネージャー、
ハービー・ハーバートの各々も思惑が擦れ違ったりしてどうもしっくりしない様子が伺えた。
そして4thアルバム“HEYMAN”をリリース後、(TakeCoverも大好きな曲だ)バンドは長期休業に入り
1999年に再集結した際にはポール・ギルバートの姿はなかった。
後任として迎えたリッチー・コッツエンはエリックやパットとも旧知の仲でそのブルーズ寄りの
スタイルを持ったギタープレイは音楽的には当初このバンドが目指していた方向性には
寧ろポールよりも近かっただろうし、実際にはこの新生MR.BIGの“Get Over It”も渋くて
味があって好きなアルバムになった。新生第2弾の“ACUTUAL SIZE”の頃になると
ビリーとエリックの仲が犬猿になり、仲に入ったパットがスポークスマンを務めるうちにかなり
発言力を強めつつ、作曲の割合も増えてきてビリーが一瞬解雇通告を受けたなーんて話も出たりして
ゴチャゴチャしてるなーと思ったら2002年にさよならコンサートやって解散しちゃった…。
その後もビリーやポールはソロを出したり、昔の仲間とアルバム出したり、実験的なプロジェクトをやって
充実した日々を送っていたようだったし(ポールなんか日本のTV番組に出てたもん。)、
エリックとパットもそれぞれソロアルバムを出したり、リッチーとツアーしたり…
んで去年末ポールのソロ公演にエリックを除くビリー、パット、リッチーが参加したことがきっかけになって
エリックを呼んでみたらこれがうまいこといったみたいでオリジナルメンバーでやる気満々になってると。
エリックの声が衰えたなんて声も聞くけどそんなことはないと思う。
まだまだいい声聴かせてくれるだろうし、この際、リッチーも含めたツインギター編成も
見たかった気もするけど、まぁ本人たちが自分たちのオリジナルラインナップに敬意をもって
やる気になってるみたいだからこれは凄く期待出来るんぢゃないかと。
←(風貌的にはビリーが一番変わらないかな。)
まぁホントにダラダラと綴っただけになっちゃったんだけども、何はともあれ才能も人気もある4人が仲良く
再結成して新譜も出しそうな気配があるってのはいいことぢゃ内科?
(ё_ё)キャハ
猫アリ。ハードロックアリ。でお願いしまっす♪