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ふたたび、下町風俗資料館

 昨日は下町風俗資料館の花緒屋を取り上げたが、今日は同じく1階に展示されている駄菓子屋と銅壷屋を紹介。


 かつて駄菓子屋は下町には あちこちにあったが、親としてはなんとなく不衛生のような心配があって、子供がここで買い食いすることを気乗りがしないようであった。しかし子供たちにとっては菓子、たとえばガラス管の中にはいった色つき寒天 それを一気に吸ってたべるとか、酢っぱいゲソなどを食することは一種の禁断のたのしみのようなこともあって、人気があったのである。


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 駄菓子屋といっても菓子だけではなく 遊具も扱っており、たとえば凧や独楽、ベーゴマやおはじき・ビー玉、相撲カードやメンコもあって子供たちを飽きさせない、適当に射幸心をあおりリピートをうながす、いわばマーケティング感覚が背景にあったようだ。


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 店番はおおかた老婆がおこない、客が来るとあたっていた炬燵からでてきて相手をする。そんなスローライフの情景がここからうかがえる。


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 もう一方の銅壷屋とは、火鉢にかけて湯を沸かす銅製のやかんや鍋を製造したり修理する店で、にたような業種に鋳掛屋があるが、こちらは鉄やアルミの器具の「修理」を専門としてあつかうので、すこし業界がちがうようだ。


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 たいらな銅板を叩きだして鍋ややかんを製作するのでそこには「ふいご」もそなえ、溶接する技能、叩きだす技術も必要な、いわば職人の世界だろう。ここでもものを大切にする習慣があった。


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 さて、そんな商売がある店のすぐ脇には小さな祠(ほこら)があって、近くのひとびとが参拝する。


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 このように小さな祠は共同管理が原則だが、正月など ときとして祭礼のおりには「おみくじ」が登場したようだ。


 はじめに木箱をゆすって、箱を傾けて1本の竹棒をとりだす。棒には1~48までの数字が書いてあり、該当する番号のおみくじを箪笥からとりだすという、だれでも知っているルールだ。


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 しかし御籤箪笥をよくみると、5・6・7・14・19などは欠番であり、27・48は引出しの寸法が大きいことがわかる。すなわち箱の中の棒は均一ではなく、なんらかの意図がこめられているようなのだ。


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 あたりに人がいないのを幸いにして そっと箪笥の引出しをあけると、1番のおみくじは「大吉」、12番も大吉。ちなみに最終の48番は小吉であった。あまりあけるとバチがあたるといけないので、ここで打止め。


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東京上野、下町風俗資料館

 上野不忍池のほとりにある台東区立の下町風俗資料館を訪ねた。


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 先日も深川江戸資料館を訪れているので、ここのところ江戸や昭和初期の庶民の生活をたどることが多いわけだ。


 館内には1階が商家の花緒製造問屋と長屋を利用した駄菓子屋と銅壷屋の3軒が再現されており、今日紹介するのは花緒製造問屋だ。


 この店は下駄を売るのではなく花緒を製造し、また問屋として卸販売を行なうという、すこしかわった設定である。


 むかしは普段使いの下駄はそれほど高価というものではないが、履いていると花緒は緩むし、また気分を新たにするためにもときどきすげ替えたり、下駄の歯も磨り減ってくるので、差し替えすることもおこなわれていた。つまり物を大切にする習慣があたりまえであった。そのため街の下駄屋さんはそこそこ成り立っていたのだが、そんな下駄屋さんに花緒を卸す商売がこの店だ。


 正月なので門松が飾られ、店内にはいると右手に帳場、左手には作業台がある。そこでは芯の麻材、表面のさまざまな種類の布類が置かれ、完成品も並んでいる。


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 そういえば花緒の在庫は、このように吊るしてあったことを思い出した。下駄屋さんでは花緒のすげ替えは待っている間に千枚通しやはさみを使って手際よく行ってくれるし、ためし履きのあとは微調整もしてくれたものだった。


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 さておもてに出ると、懐かしい井戸と木製のゴミ箱が。主婦はここで午前中にはおしゃべりをしながら洗濯をおこない、4時ごろには水を汲んで台所の水がめに炊事用の水を溜める。というありふれた生活があったにちがいない。


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 この下町風俗資料館の展示はまだまだ続くが、その紹介は次回へ。

醤油

 会社づとめをしていたころ 生産していた製品のカジュアルシューズの定番のなかに「ソイソース」というカラーがあって、秋冬のツイードジャケットなどにあわせるには欠かせない色味であった。つまり色のソイソースとは醤油のこと。これはすでに60年代のアメリカの市場で キッコーマンが努力し 醤油が一般的な調味料となって、このての醤油色がカラーの代名詞となっていたことを示すものだろう。

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 それはさておき、きょうのポイントは醤油そのものではない。つまり醤油の容器についてだ。


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 かつて一般家庭では日持ちのしない醤油は量り売りが主流であって、小売店へはこのような樽や瓶で卸されたものだ。


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 やがて1930年代以降に壜づめが普及、50年代には缶詰の贈答用にもひろがったほどだ。ちなみに一升瓶は酒の1.8Lに対して醤油は2.0L詰めであった。なかには4合壜や5L壜もあった。


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 さらに90年代にはいると1L入りのPET容器が主流となり、壜の時代は終焉を迎えることとなった。


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 なにしろ醸造食品のため空気や光にあたると品質が劣化するため いろいろな工夫がなされ、いまではさらにこのような小口のプラスチック容器が登場した次第だ。


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 時代というか広い意味での食文化のうつりかわりが おもしろい。


ちなみにソイソースの靴といえば→ http://www.hushpuppies.co.jp/men/original/M-121FX.html

箱根駅伝


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 神奈川の正月のイベントとして箱根駅伝がある。今回の大会も興味はあったが、大会初日は観戦できなかったので2日目の復路8区を見にいった。


 冬が寒いのはあたりまえ。1月3日、ここ辻堂の10時現在の気温は5.2℃、北の風3.1m、曇り。しかし、やはり寒い。


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 手許の時計で10時39分、トップで好調の東洋大・大津顕杜が快走。


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 2番手は8分差で昨年優勝の早大は志方文典が通過。


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 3・4番手は明大と駒沢大のデットヒートだ。てまえ明大・有村優樹、そのすぐ後ろに駒沢大の高瀬泰一が続く。


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 5番手は3分差で城西大・浜本栄太。


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 それにしても、東洋大は復路8区で8分もリードするとはダントツだ。はたして昨年の21秒差の雪辱を晴らして「優勝」成るか。

綿入れ半纏

 厳寒の季節となって手持ちの綿入れ半纏がタバコの火で穴が開いたり、全体にもくたびれ感が増したので、新しいものを求めに衣料品店に向かった。


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 売場にはこの半纏たる季節商品はほとんど品薄で、わたしの希望する大判サイズはすでに完売であった。


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 世のながれは欧米志向なのはわかるが、これがかならずしも正しいとは思えない。つまり部屋の中を暖房器具で温めて過大なエネルギーを消費するよりも、そこそこ綿入れの衣類を着たほうがどれだけ省エネに貢献するかは、かの毛澤東もとっくに実践していたほどだ。


 街に衣料店はさまざまあり、外着としての衣料は掃いて捨てるほどあるが、部屋着の品揃えは意外と少ない。


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 しかたがないので、とりあえずフリースのジャケットでも羽織るか。

元旦地震

 あけましておめでとうございます。


 昨年の災害の影響で 今年わたしがいただいた年賀状の3割ほどが、賀状につきものの めでたいことばを遠慮されている。


 そういっているうち、さっそく午後には地震が発生。わたしの部屋の地震検知器もゆらゆら。


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 関東各地の揺れは震度4が多かったが、テレビの速報では震源は鳥島近海だという。鳥島といえば八丈島のはるか南~東京から600kmも離れている地だ。それも深さ370kmつまり東京から京都ほどの距離に相当する大深度なのだ。ちなみに地震の規模はM7.0だそうな。


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そして


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やがて


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先の震災以降、気象庁の震源発表や津波予報は信頼性が低下しているのだが、とにもかくにも、くわばら くわばら。


2枚目以降の画像はNHKのTV画面からの借用。・・・地震直後にTVをつけて撮影しました。それにしても年末~正月の番組は手抜きの総集編・お笑い・スポーツのオンパレードで、まったく おもしろくありません。

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