汚染液廃棄事件
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ことの発端は埼玉県行田浄水場・庄和浄水場において、原水中より化学物質ホルムアルデヒド(通称・ホルマリン)が国が定める検出基準(0.08mg/ℓ)の3倍を超える量を検出した。その濃度は、5月18日最初の利根大堰で取水する行田浄水場では、最大0.246mg/ℓにものぼるほどだった。
このため行田浄水場ではただちに取水を停止し、この情報は利根川・江戸川水系の各浄水場に伝えられ、下流の千葉県上花輪・北千葉・栗山の各浄水場でも濃度は異なるが同様の状況であることにより取水停止を行い、極めて広範囲のエリアで断水した。
埼玉県行田で異常が生じたことからさらに上流の群馬県に発生源があるとの見解で検査すると、群馬県東部地域水道事務所浄水場でも同様の傾向があり取水停止が行われた。
ホルムアルデヒドそのものは元の化学物質ヘキサメチレンテトラミンが消毒剤の塩素と化合して生成されることが多いので、誰かが大量のヘキサメチレンテトラミンを不法投棄したものと推測される。
群馬県が利根川水系の水質検査を行ったところ、どうやら高崎市を流れる烏川に原因があるとみており、原因箇所の特定を探したのである。
これは水質汚濁防止法・廃棄物処理法ならびに特定工場法違反の恐れがあるからだが、事件は意外な展開をみせた。25日の新聞報道によると、DOWA・HD(旧同和鉱業)の孫会社DOWAハイテック社(めっき業および電子材料製造業・埼玉県本庄市仁手1781)は、廃液計60tを高崎市の廃棄物処理業者に廃棄を委託し、その業者が内容を知らずに烏川に流したとのことで、現在埼玉県当局が調査中である。
廃棄物処理法では、これら産業廃棄物の処理を委託する場合はあらかじめ契約書を取り交わして内容を明記することが義務付けられているし、同法の定める産業廃棄物処理管理票(いわゆるマニフェスト伝票)にも記載しなければならず、さらに同法では排出者責任の原則があり、委託処理業者を管理して「どのような場所でどのように適正に処理したか」を確認する義務を負うのだ。このようなことは多くの企業では社内規程等で責任者を定めて実施しているはずである。
現在の各企業は、間接部門の人員削減をすすめているとはいえ、公害問題をひきおこす「管理不徹底」はなんとしても避けなければならない。
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