●花王が決算期を変更とか(IFRSフォーラム_20111025)
花王と言えば、台所用洗剤を思い出すのは私だけでしょうか。
その花王が、なんと、決算期を現在の3月から12月変更するようです。
・
・
・
この記事を見て、『えっ!?』と思った方も多いのでは
というのも、今回の変更は、12月決算が多い子会社のために、
親会社である花王の方が決算期を変更するからです。
『子会社の方を変更させないの?』
というのが、正直な感想でしょうか。
ただ、会計士周りでは、それほど驚きがなかったりします。
というか、ある程度、予想できた動きだったりします。
というのも、どうも感覚的には、親会社側に合わさせる、
という考えに安易になりそうですが、実際、実務上の負担を考えると、
親会社を変更した方が効率的なことが、多々あったりします。
もちろん、方針は、子会社の数、12月決算の会社数を考慮して、
判断すべきですが、花王の場合、子会社100社のうち、
12月決算が89社もあるとのこと。
これを考えると、親会社を含む少数派の会社を12月決算にした方が
よいというのも頷けます。
・
・
・
ちなみに、なぜ合わす必要があるのかですが、
これは、IFRS適用を前提としたお話しです。
同社は、IFRS適用を積極的に進めており、
強制適用延期の話が出てからも当初計画どおり、
IFRS適用を開始する方針を固めています。
その中で、どうしても避けられないのが連結の時の
グループ会社における決算期の相違です。
現行、日本基準でも決算期は合わせる必要がありますが、
例外として、3ヶ月以内のズレについては、そのまま連結してよい
こととなっています(重要な取引は考慮する必要がありますが)。
もちろん、重要性の概念はIFRSにもあり、
連結においてもこの考えから日本基準と同様の処理も可能と
思われますが、ただ、この例外規定を採用できるレベルが、
日本よりも厳しくなっています。
ざっくり記載すると、何をどうしても困難な場合以外は、
仮決算をする等して、連結する必要がIFRSでは出てきます。
そのため、連結グループにおいてIFRSを適用する場合、
決算期ズレの問題は、いち早く解決しておかなければならない
というわけです。
・
・
・
ちなみに、海外の会社はほとんどが12月決算
(中には、法的に12月決算しか認められない国も)、
他方、日本は3月決算が多いので、当然、
この決算期ズレの問題は、今後、他社でも
論点となってくるはずです。
というか、もうなっているかと思いますが。
今回の花王のように、親会社側が変更するケースも、
今後、多く見られることでしょう