年齢にしてはそれなりのお金をもらって、社内ではそれなりの地位だったけど、順風満帆とは思わなかった。
苦労続きで体はぼろぼろ。いつも何かが不満で怒っている。
もちろんいいときもあるけど、やっぱりどこかが張り詰めている。
やりがいも面白さもあった。権限で好きなようにも動けた。
それなのに満ち足りているとは感じていなかった。
二十歳、正社員。セクションのチーフ。
一年後には給与が1.5倍になるトレーナー職が開けている、異例の出世街道だった。
でも。
こ の 先 に 何 が あ る ん だ ろ う ?
そう考えたとき、自分の人生の糸が、5年先くらいでふつりと切れているように見えた。
何を意味するかはわからないけど、それを見てしまった以上、もう続けることはできないと思った。
退職の前後には、せっかくの仕事なのにもったいないと周囲に散々言われた。
自分がそのときどう受け答えしていたのかは憶えていない。
二十歳の脱サラだった。
働いて働いて働いて……必死に仕事に神経をすり減らして。
自分のよくない面が引き出されてしまうような環境にいて。
ねえ、その先に何があるの?
昔の私のように仕事する人を見るとふと思ってしまうのだけど、尋ねたら答えは返ってくるのだろうか。





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、一瞬で違う自分になって、すっごいことができちゃうような。