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2017-02-13 12:22:53

鑑定機関の昔と今

テーマ:ダイヤモンド

       1鑑定書

 

皆様、今日は。

 

1960年代位、ダイアモンドを消費者の方に販売するのに、業界の信用保持のために

「第三者の客観的な目」を入れるそのために鑑定書が必要であるということで

米国にあるGIAや英国にあるFGAという鑑定鑑別機関の勉強をする気運が高まりを

見せました。

 

そして日本国内に、FGAの流れをくむ全国宝石学協会(全宝協)がそしてその後

GIAの流れをくむ日本宝石学協会でしたか(後のAGT)が設立されました。

ただダイアの鑑定に関しては米国GIAの方が合理的で取っつきやすくFGA方式が

支持されることにはなりませんでした。

 

例えばカラーグレーディングですが、GIA方式はお馴染みのD・E・F・G・H…となりますが

FGAの方はスカンジナビア規格とか言って、リバー・トップウッセルトン・ウッセルトン…

ケープと言うような言い方でしたから。

業者間では色の黄色目のところを今でもケープと言ったりしますが、それはその名残

から来るものです。

私は両方経験致しましたが、GIAは合理的で商業主義的、FGAは学究的でした。

従い鑑定ではなく色石などの鑑別(天然か合成かとかルビーかガーネットとかトルマリンか

エメラルドとか)では全宝協の方が数段優れておりました。

 

全宝協がダイアに関しては後手を踏み、GIA方式を導入もしたのですが、

余りに甘いグレードを特定の業者さんに出していたということでマスコミにも糾弾され

最終的に潰れてしまいました。

彼らのやったことに弁解の余地はなく、無くなるのは致し方ないことでありますが、

その後の色石の鑑別の方では多くの業者さんが困られたと聞きます。

 

甘いグレードでマスコミの知るところとなり叩かれた鑑定機関はもう1社ありそれが

鑑定書発行部数ではダントツのCGLです。

CGLが糾弾された方が最初でその後全宝協が後の出来事ですが、CGLは未だに

存在し全宝協は無くなりました。

したたかさの違いなのでしょうか。

 

現在国内にはメジャーと言われる鑑定機関が、AGT・CGL・DGL・GTC等があり

彼らがAGLという協会を作り一応横のつながりを持ってはいますが、皆私の営利企業

なのでGIAを含め鑑定機関同士の競合も非常に激しく、お店によってはAGLに加盟して

いる鑑定機関は同じ鑑定結果であるという説明を消費者に方に説明していると聞きますが

残念ながらかなり甘い辛いがあってしまっています。

 

前の記事でも申し上げましたが、各鑑定機関はGIA基準を謳っているのでGIAが2006年に

カットグレードを導入した際に日本の各鑑定機関もGIAに右にならえを致しました。

しかし以前のAGLの基準はクラウンの角度一つ取りましても最低が33.5°であったのに

GIAが決めた31.5°を受け入れてしまったというのには未だに理解に苦しみます。

GIA基準はそれまでのAGL基準の条件合致方式ではなくそれぞれの数値の組み合わせで

決まりますのでクラウン31.5°のもの全てがEXTにはならないのですが、幾らその分

パビリオンを41.6°とか深くしたからと言ってもEXTにするには余りに暗いです。

又逆も然りです。

 

私個人的にはあの時点(2006年)でGIAの基準を受け入れるべきではなかったと

思っています。

あのような明らかに間違った基準に従うから、私のこの前からの記事のように

プロポーションの悪い「邪に属するダイアモンド」でも3EXTと評価されているのです。

だからE-VS1のグッドにしか見えないダイアが鑑定機関でD-VVS2のトリプルエクセレント

とされたりもしています。

これでは全く「第三者の客観的な目」の導入による消費者保護になっていません。

 

そうした矛盾を正すためには、国内の群雄割拠している鑑定機関を合併でもして

もっと減らしせめて2社位にし正しいプロポーショングレードを独自に導入しGIAと

対峙してもらいたいと心からそう願っています。

そしてお店がお客様の思いを聞きその思いに応えるダイアをお選びしそしてその

裏付けとなるのが鑑定書であるという本来の姿を取り戻して欲しいと願うばかりです。

 

業者の方々にはルーペとピンセットを持ってしっかりダイアモンドをご覧頂きたいし

消費者の方々には、「お客様は神様」なのですから、もっとお店に納得出来るよう

情報開示を要求すべきかと思います。

 

それではこの辺りで

 

                                       アンレーおじさん

 

 

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2017-02-06 19:09:18

続・正に属するダイアと邪に属するダイア

テーマ:ダイヤモンド

         

 

皆様、今晩は。

 

前回の記事で、正に属するダイアと邪に属するダイアを同じ土俵で語れないと申し上げました。

 

でももし同じ土俵で語るとしたら次のようになります。

 

例えばD-SI2 3EXTというグレードのダイアがあったとします。

 

その場合そのグレードに相応しいダイアD-SI2 3EXTからカラーは相応しくなかったら

 

E-SI2 3EXT、クラリティが相応しくなかったらD-I1 3EXT、カラー・クラリティが相応しく

 

なかったらE-I1 3EXT………それからプロポーションも相応しくなかったらE-I1 GD(グッド)

 

に見えるダイアまで含まれます。

 

ダイアは同じなのに、D-SI2 3EXTなら非常に安く聞こえE-I1 GDなら非常に高く

 

聞こえます。

 

こういう類のものはそこそこあってしまっています。

 

実際に複数の鑑定機関に出しますと、さすがにプロポーションはGIAのソフトに準じますので

 

甘いところのEXTが厳しいところだからGDという結果はあり得ないですが、見た目の印象

 

から判断するとそれ位の違いを感じてしまいます。(プロポーションに関してはGIA基準

 

の問題です。)

 

それはD-VS1 3EXTがE-VS2 GDとかそれぞれのグレードで起こり得ます。

 

本来は真(正)のD-VS1 3EXTと実はE-VS2 GDに見える(邪の)ダイアは例え同じ

 

グレードでも値段に違いが出て当然なのですが、実は中々複雑です。

 

有名ブランドで邪のダイアが普通に売られていたり又逆にディスカウンターを上手く

 

探せば正のダイアがあったりするからです。

 

困ったものですね。

 

最近鑑定に関する記事が多いでしょ。

 

実は日本で最もステイタスがある(あった)鑑定機関AGTが衰退気味でこの2月には

 

大阪支店を閉めることになったそうです。

 

私は大阪ですが、ずっと東京のAGTを使っているので直接的に影響はないのですが、

 

この業界に入って以来40年以上のお付き合いで今でも相対的に一番良い鑑定機関

 

だと思っているので非常に寂しく感じる今日この頃です。

 

次回は思い切って具体的に最近の鑑定機関事情について触れてみようと思います。

 

(ちょっと言い難いこともあるのですが…)AGT衰退の理由が分かります。

 

それでは今日はこの辺りで

 

                                       アンレーおじさん

 

松山英樹君又勝ちました。。

 

凄すぎ!!!

 

さあ帰ろっと

              

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2017-01-27 16:05:56

邪心との戦い

テーマ:ダイヤモンド

皆様今日は。

 

商売人は多かれ少なかれ「邪心(よこしまな心)」を持っています。

邪心がないと商売人はつとまらないと言った方がよいのかな。

 

以前題材にしたことがあるこの鑑定書をご覧ください;

 

 

あれ、薄くて少し見えにくいですね。

このダイアは、5.01ct DーVVS1 トリプルエクセレントと、この情報だけなら5ctクラスの

ほぼ最上級のダイアです。

しかしプロポーションをよくご覧ください。

テーブル:60% クラウン角:31.5° パビリオン角:41.6° トータルデプス:59.2%

 

と理想には程遠いプロポーションです。

このダイアをもし理想に近い、テーブル:54-58% クラウン角:34ー36°

パビリオン角:40.8ー41.2°(テーブル%とクラウン角は組み合わせも非常に大切です)

にカットをしたならばダイアの重量は4ct台前半位になっていると思います。

 

4ctと5ctでは相場の値段が30%近く違います。

しかしこのダイアをこだわってカットすれば、一個のコストは同じなので

1ct当たりの単価は4ctにカットした方が高くついてしまいます。

我々業者は1ct当たりの価格で取引をしますから、単価としては4ctにした方を高く

言わないといけないことになります。

 

こんな現実がありますから、それでもこだわって綺麗なダイアにカットするというのは

大変なことです。

しかしこの5ctは、邪の心がもろにプロポーションに反映されています。

クラウン角31.5°はいくら何でも低すぎます。

数値的にはプロポーションをエクセレントにするためにパビリオン角を41.6°と深くして

何とかエクセレントの枠内に潜り込ませているのです。

GIAがエクセレントの条件を余りにも広くし過ぎたために、かなり邪の心が反映された

ダイアでもトリプルエクセレントになってしまいます。

 

次にこの鑑定書(GIAのドシエ)をご覧ください;

 

 

ありゃ、これも見にくいですね~

0.70ct D-VVS2 トリプルエクセレントで、プロポーションは、

テーブル:55% クラウン角:36.5°パビリオン角:40.6° トータルデプス:63.2%

 

これも最初の5.01ctと同じ邪の心が反映されたダイアです。

ただプロポーション的には全く逆で「頭でっかち尻すぼみ」にカットされています。

これも間違いなく暗いダイアです。

そして左下のClarity Characteristics(クラリティの特徴) の欄、最初のPinpointや

Needleはこのダイアが元々持っている内包物でこのダイアの運命的なもので

どうしようもないのですが、最後のIndented Natural(インデンティッドナチュラル)は

人間の邪心から何とか重量を0.7ctに留めようとした結果発生したものです。

このダイアも正しくカットされたとしたら0.6ct位で最初の5.01ctと同じストーリーと

なります。

 

この2個とも原石素材としては素晴らしいものと推察されますが、歩留りを重視という

邪心から残念なものに出来上がっています。

これらを「邪に属するトリプルエクセレント」と呼びます。

 

次に;

 

          

 

またまた薄くて申し訳ないですが、このグレーディングシートには左側0.718ct

右側0.706ct グレードが両方G-VS2 のトリプルエクセレントのものです。

去年お客様用に探した中のおススメのものです。

VS2となりますと上品なものが少ないので、クラリティとプロポーションを両立

させるのは結構大変です。

 

沢山見た中で中々おススメ出来るものがなく、どうにか見つけたのが右側の0.706ctで

クラリティが上品なVS2でプロポーション的にはテーブル:57% クラウン角:33.5°

パビリオン角:41.2°とクラウンが低めなのでギリギリ合格かというダイアでした。

これしかないと思っていた時に出くわしたのが左側の0.718ct G-VS2のダイアでした。

カラーは正直マイナスGというかプラスHかというところでしたが、それ以外は非の打ちどころがないダイアで「これだ!!」と思いこれをおススメし大変喜んで頂きました。

この2個のダイアは、最初の「邪に属するトリプルエクセレント」に対して

「正に属するトリプルエクセレント」と呼びます。

 

では「邪の属するトリプルエクセレント」の0.70ct D-VVS2 と

{正に属するトリプルエクセレント」の0.718ct G-VS2 値打ちとしてどちらがあるので

しょうか。

「邪に属するもの」と「正に属するもの」を同じ土俵で語ることが大きな間違いかと

思います。

それが今は普通に同じ属として語られている事自体が大きな間違いです。

私も商売人なので0.70ct D-VVS2が非常に安く業者さん誰にでも売れるような

値段でしたら買うでしょう。

しかし間違っても直接一般の方に販売することはあり得ません。

というように土俵が違うので、違う土俵(世界)でたまたまカラーがD・E・F・Gとか

クラリティがIF・VVS1・VVS2・VS1とか同じ記号を使っているにすぎないと

考えるしかないと思います。

或はアメリカドルと豪州ドルの違いとか。

 

先日このブログへのご質問で、「ある海外のスーパーブランドで悪いメレダイアを

使うはずがないのにエタニティリングが非常に暗いのはなぜか分かりますか」

というご質問を頂きました。

スーパーブランドで高いものだから良いメレダイアを使っているんだ、と思い込んで

おられるのでしょうね。

私は、「本当にそれだけ暗いのであれば良いメレダイアが使われていない」

とお答えいたしました。

そう、邪に属するダイアモンドをスーパーブランドが売っているということも十分

あります。

 

皆様におかれましては、ダイアモンドをお求めになられる時はまず

正か邪かどちらに属するダイアかを判断することが求められます。

それは思っておられるほど難しいことではありません。

今勧められているダイアに対する正しい情報をしっかりとおさえることです。

 

正か邪か、これはダイアに限ったことではなく今の世の中ネットとか販売ツールが

便利になっている反面中々その辺りが見えにくくなっているように思います。

 

 

それでは皆様よい週末を!!

 

ここ大阪は寒さが一段落です、ホッ。。

 

                                        アンレーおじさん

 

 

 

 

 

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