キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪

横浜にあるブレーメンの音楽隊でケーキの講座を開いているキッチン山田
です。レッスンで取り上げるお菓子を中心にご紹介していこうと思います。


テーマ:

姉の点ててくれるお茶に合わせて、月に一度、母と姉と私の三人で和菓子を食べるっていうだけの会です。季節に合わせた和菓子を3つだけ買って、その解説を読んだりするだけですが、継続していくと本当に勉強になります!


2月、3月は開催できたのだけれど、4月は私が忙しずぎて開催できず、5月になってしまいました。

早春から初夏にいたるまでの和菓子(私がチョイスした虎屋のものに限りますが)ご堪能ください。


2月の和菓子


仙寿

 (西王母という仙人の住む園の桃は三千年に一度実り、それを食べると不老長寿を得る・・・とか。女の子のお節句、桃の節句にちなんだお菓子だそうです。)

キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-2月の和菓子

蛤形

貝合わせに用いられた蛤の形を模したお菓子です。

これも桃の節句を祝うお菓子ですね。
キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-2月の和菓子

志良々の浜

和歌の名所であった和歌山の白良浜を指すそうです。

いかにも浜辺・・といった意匠ですよね。


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-2月の和菓子


3月の和菓子になると、もう少し春めいてきて、色合いも軽くなってきます。


遠桜

野山に桜が咲く様子をあらわしたお菓子だそうです。淡い桜色が春を感じさせます。


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-3月の和菓子

手折桜

遠くで眺める桜ではなく、手折って手に持ち眺める桜なので、色合いは少し濃くなります。

遠近法?を色であらわしたのかしら?


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-3月の和菓子

「丘」

これは昭和54年の歌会始のお題「丘」にちなんで作られたお菓子だそうです。

丘に咲く満開の桜の中、鳥たちが戯れる姿を、なんとゴマで表現しています。

ちなみに、コレがとても美味しかった!!


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-3月の和菓子


4月が買えなかったのが至極残念なんだけど、四月になると色目はもう桃色や、桜色からは離れ、山吹をイメージさせる黄色や若草の黄緑色なんかがメインの色目になっていきます。


そして5月・・・・。

すっかり和菓子の世界は初夏です。

5月の和菓子


初夏の月

月に見立てた薯蕷饅頭 に、緑の色を差し、夏を告げる鳥、ほととぎすの焼き印を押しています。


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-5月の和菓子

なすび餅

なにゆえ、茄子が白いのか・・・よくわからず。

虎屋さんの解説によれば慶安4年(1651年)が初出年代だそうで、そんな昔につくられたのがしんじられないほどポップな和菓子です。白い実のところは外郎(ういろう)で、中は白あんに胡麻が忍ばせてあるそうで、コレを食べた母は大層気に入っておりました。


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-5月の和菓子

新千歳の緑

「千歳」は「千歳飴」なんかでもおなじみ、「永遠」を意味する言葉です。おめでたい言葉なんですね。緑色の道明寺生地で白あんを巻いて松のめでたさをあらわしたものだそうです。

私には「松」というより初夏の水をイメージさせてくれたなぁ・・・。



キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-5月の和菓子

こうして見ると、和菓子はいつもその時期の一歩先の季節をあらわしてくれているようです。

ああ、これからはこんな季節なんだなぁ・・・とイメージさせてくれる、そんな季節感の楽しみ方ですね。


和菓子の「銘」から感じる季節、形や色から感じる季節、そうした諸々のものを含めて味わい、楽しむお菓子・・・やっぱり和菓子って良いなぁ、と改めて思います。


6月もちゃんと「月一和菓子の会」開催しなくっちゃ!


テーマ:

久々の月一和菓子の会です。

今回も虎屋さんで上生菓子を選んできました。


「霜紅梅」

キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-霜紅梅


これを見て「ああ!」と心を打たれましたね。

今の時期、立春まではまだ「冬」だけれど、お正月をすぎれば気持ちは「春」を待ちこがれるもの。春を告げる花、「梅」を登場させておきつつ、その花の上には「霜」がおりている・・というまことに今の季節をあらわしたお菓子です。こういう奥行きのある繊細な表現は和菓子ならではですね。


梅の花をかたどった求肥の中には白餡が詰めてあります。新引粉(みじんこ)で霜をあらわしているのですが、この新引粉のプチプチとした食感が良いアクセントになっておりました。


おなじく「梅」の意匠を取り入れたお菓子です。


「花衣」

キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-花衣


「衣」という字があらわしているように、これは女性の着物の合わせをイメージしたものです。

紅梅の衣をまとった古の女官の立ち姿みたいですよね。

春本番を迎えると、衣の色合いはもっと薄い色になるのでしょうけれど、まだ春遠い季節の色はこれくらい濃い紅色が合います。紅色の羊羹製の中央は小倉餡です。


週末の雪が連想されました。


「雪餅」

キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-雪餅


白と黄色のところは薯蕷製(上用粉と砂糖、山芋をすり合わせたものを合わせた生地。蒸します。)の生地。

「積もり始めた雪が、大地を覆い隠すさまを彷彿とさせ」るお菓子です。

きっと白いところは雪で、黒い羊羹のところは「土」。

黄色いところはその土の下で芽吹く「春」なんでしょうか?


和菓子は「和歌」や「俳句」のように、自由にイメージを膨らませて、そのイメージを食べる人達が共有することで生まれる「遊び」が楽しいのでしょうね。

姉が点ててくれたお抹茶をいただきながら、母と3人で、「ふとした瞬間に冬の向こうに見え隠れする春」を心待ちに、和やかな時間を過ごしました。


春爛漫・・よりも春を待つ冬のほうがなんだか愛おしい季節です。


テーマ:

月一和菓子の会、9月で3回目。

前回、虎屋で10月分までの「生菓子解説」をもらって、その内容を読むとただ単にお菓子を食べているより、そのお菓子の背景がわかっていっそう味わい深いものになることがわかったので、当分月一和菓子の会では虎屋のお菓子を選ぶことにしました。


高いけど・・・。

でもこういう時でないと絶対味わえないから・・・。


さて、ということで9月下旬の月一和菓子の会となりました。


お彼岸に入ってから、一挙に季節も秋になりましたし、季節にぴったりのお菓子たちです。


ゆかりの秋


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-ゆかりの秋


「ゆかり」とは紫色を意味する「ゆかりの色」から名付けられた菓子銘だそうです。紫蘇のふりかけを「ゆかり」と呼ぶ訳がこんなところで判明(笑)

秋の七草桔梗の意匠だそうです。型押しのお菓子の為、後述の「きんとん」2点より、しっかりきっちりの凝縮感。適度な硬さがあります。中は予想に反して白あんでした。(母のをちょっともらったの)

初出年代は大正7年(1918年)



松襲(まつがさね)


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-松襲



9月下旬のきんとんは「松襲」というかさねの色(平安貴族の衣装の色合わせで、季節ごとに植物などの名称がつけられている)にちなんだ菓銘です。「虎屋 生菓子解説ヨリ」

緑は松葉の色・・・というのはわかったけど、紫がその木陰をあらわす・・だなんて想像もしませんでした。

秋のはじめらしくしっとりとした色合いです。

初出年代は天保5年(1834年)


栗粉餅(くりこもち)


キッチン山田のCAKE♪CAKE♪CAKE♪-栗粉餅



9月になると栗菓子が登場してきます。

そして栗菓子は・・・お高い!

これ1個で「500円・・・ひえぇ~!」と思いましたが、お勉強代だと思って購入。

で、「500円の価値はある!」と実食した身が断言いたします。

洋菓子作っている身でなんだけど・・・アタシ、有名店のモンブラン食べるよりこっちのほうが良いです。


裏ごした栗と白あんを混ぜたそぼろを求肥包の餡につけたものです。で、この和製モンブラン、モンブランに似せてあとから作ったもんじゃぁございませんのよ。菓銘の初出年代は元禄13年、1700年ですって!!

「栗粉餅  求肥包御膳餡入」侮れません。

ふわんとした、それでいて確かにコレは栗の味、栗の香りとわかるそぼろと一緒に中の求肥と一体になった餡をたべる楽しみ・・・。「ああ、秋が来たんだ」と確かに実感できました。


8月の生菓子では「来たるべき秋」を予感させるお菓子たちだったけれど、9月になるとそこに来ている「秋」を実感させてくれるお菓子なんですね。

和菓子から学ぶことは多いなぁ・・・。


というわけで、清水の舞台から飛び降りる覚悟で(皆様はそんな覚悟はいらないか・・笑)、この秋は虎屋の「栗粉餅」、是非味わっていただきたいなぁ。

やはりこういう時はお抹茶が美味しいけれど、お煎茶でもきっととっても美味しいと思います。


栗粉餅は10月31日まで販売だそうですヨ。


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